日経にこんな記事があった。
「スウェーデン式」緩いロックダウンから学ぶこと
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62543090S0A810C2I00000/
スウェーデンはほぼ集団免疫状態になって終わりに近づいている状態だからだろうか?
他のいわゆる「先進国」さんたちは、たいした考えなく移動制限(ロックダウン)をかけただけでわらわらして、新しい生活様式をうたってみたはいいけど、その先にあるものが見えない。
他方、ロシアはモスクワあたりではほとんど集団免疫を達成している風もあると言われているが、それにもかかわらず、この間、「スプートニクV」なるワクチンを国内で登録し、マスの試験をしてマスの生産に移りますというスケジュールを発表した。
「スプートニクV」のアデノウィルスを使った手法は、開発者たちがエボラ、中東呼吸器症候群(MERS)で開発してきたものである由。
で、中国は、昨日17日、CanSinoの「Ad5-nCoV」にワクチン特許を与えた模様。
China grants 1st COVID-19 vaccine patent to domestic candidate
これもアデノウィルスを使ったもの。
報道によれば、オックスフォード&アストラゼネカのものも、アデノウィルス利用であるらしい。
で、中国のこのワクチンの開発は、カンシノという大手製薬だけでなく、中国の軍の感染症対策のエキスパートが率いるチームとの共同開発であるとCGTN(中国中央電視台のネットワーク)は書いている。
The vaccine, a recombinant adenovirus vaccine named Ad5-nCoV, is co-developed by Chinese biopharmaceutical firm CanSino Biologics Inc., one of the vaccine candidate's co-developers, and a team led by Chinese military infectious disease expert Chen Wei.
これはつまり、ロシアの「スプートニクV」と似てますね。国立ガマレヤ研究所が開発し、軍が全面的に協力している。
そして、思い起こせば、春先にロシア軍がイタリアに出張って行ったわけだけど、そこも軍の疫学エキスパートが中心で、セルビアで対応策の協力をしたのもそこ。
この意味は何か。
万々一の対応を取っているという意味なのではありますまいか。
でもって、「スプートニクV」はプーチンによるある種あざといようなプロモーションによってやたらに世界中に知れ渡ったんだけど、これは、わざとやったんだろうと思いますね。
西側メディアがわーわー騒いで、うちだってワクチン開発してると広報してたのは、その成果の1つではあるまいか(笑)。
ワクチンもできない、対策がない、あと2年は続くだろう、だから新しい生活様式へ、みたいなのが主流メディアのトーンなわけだから。
(おかげで、ロシア国内では第3相の試験後の発表を心がけるべきで、なんでこんなこと言ってるのだと医師やら一部の生化学関係者がプーチンの対応に腹を立てたり、抗議して職を辞したりと騒動が起きた。この件は後述)
そして、「スプートニクV」の公式Webにはこんな動画が付いてる。
コロナウィルスらしきものに覆われた地球が、ワクチンで気持ち悪い皮をはがれて青い地球が戻って来る、という動画。この気持ち悪い皮が「病気騒動」そのものなのではないの?
動いてるのはここで見られる。
Promo video shows 'Sputnik V' - world's first registered Covid-19 vaccine - eradicating planet-sized coronavirus
https://www.rt.com/russia/498132-covid-vaccine-promo-video/
ここでも見られる。
The drug, which is officially named ‘Gam-COVID-Vak, is actually the Russian Covid vaccine called Sputnik V. The "out of this world" promo video "envisions the drug as its space namesake zapping into oblivion a giant coronavirus engulfing the entire planet".
— Hidden in the Crag (@idciart) August 17, 2020
Strange... pic.twitter.com/KetErYPX72
ボトルやら備品はすべて赤青白のロシア国旗を思わせる色が基調。動画の趣旨から言えば、これは地球防衛軍の色になるのだな(笑)。この場合フランスの立場はどうなるのだろうかと思わないでもないけど。あははは。
■ 勘ぐってみれば
で、「スプートニク V」の話が出た時、第3相試験を飛ばすなんて、安全性を無視してるーーーーと大騒ぎしたんだが、あまり続いていないのではないかと思われる。
そもそも治験の手続きは第1相、第2相で安全性&有効性が確立していなければ、第3相での大規模治験、つまりマスへの投与はできないというのが設計。
だから第3相を飛ばしているから安全でないという人たちは、第3相の投与で特に海外での投与実験で危険なものを投与してるのか?みたいなことにもなりかねない。だから、この騒ぎを引っ張れないんじゃないかなどと思う。
また、そもそもCDCアメリカ疾病予防管理センターの規定などでも、緊急時には第2相までの試験で一般投与が可能という場合もある、とあるらしい。
万一の場合を考えれば、そういう規定があるのも無理はないでしょうね、そりゃ。
で、思ったのは、アメリカはこの規定を使って、騒ぎの後に緊急時の一番乗りを考えていたのではあるまいか?
8月5日のZUU Onlineさんというところの記事にこんなところがある。
ところが、地域によってばらつきはあるものの、新型コロナウイルスの感染者数は世界的に増え続けている。NIAID(米国立アレルギー感染症研究所)のアンソニー・ファウチ所長は「感染そのものは喜ばしいことではない」としたうえで「感染者の増加によりワクチンの開発期間を数週間から数カ月短縮できる可能性がある」との見解を示している。
感染者が増加するとワクチン開発期間を短縮できる、とは何でしょう?
一見すると、たくさん感染者がいたら投与できるからでは?などと思ってしまいがちだが、それは疾病にかかった後の薬の場合。ワクチンは薬ではない。
ワクチンの基本はかかってない人を弱毒化したもので疾病にするというもの。だから、感染者が増えていない方が潜在的被験者は多い。
ということは、ファウチは、別のことを目論んでいたのではなかろうか?
■ オマケ
この話とは関係ないけど、世界中で、というよりかなり日本で色濃く、集団免疫と優生学を結び付けて、集団免疫などという考えを抱くものは優生学思想に毒されている~みたいな感じで受け止めている人たちがいる模様なんだが、一体これはどうしたわけなのだろう?
どちらも古くから知られたものが19世紀あたりに理論化、体系化されていったものとはいえ、集団免疫と優生学は方向性が違うし、混じり合ってもいないのではないのか?
どうでもいいけど、社会と疾病管理にとってこの誤解はよろしくないと思われるので、ちゃんと教えた方がいいと思う。
衛星というよりミサイルのような・・・。
「スプートニクV」が攻撃して地球が青空を取りも出すと見えます。
いやしかし、全然関係ないでしょう。集団免疫は免疫の話。
ただそれを疫学が語るから物騒なものに見えるのかしら、と思わないでもないですが、しかしやっぱり関係ない。
そもそもナチを資本主義的と考えることすら間違ってると思いますね、私は。あれは単に邪魔なものを殺して行ったに過ぎない。社会ダーウィニズムとさえ離れてる。
言うなれば、英+独の差別主義が生んだ化け物というのが適切な評では?
ちょっとこの問題はまた考えてみます。
私は、コロナウィルス騒動(別名、死ぬ死ぬ詐欺)のまやかしを撃墜、元のまともな地球を取り戻すというメッセージと勝手に受け取りました。
ビクトリーデー@モスクワ2020年で、主旨とは全く別の点で感動してました。マスクもせず、ソーシャルディスタンスとやらも全くなく、各国の首脳が並ぶ姿。これですよ、これ。
コロナワクチンは、その有効性とは又別の次元で議論されるべき問題との認識です。
なんだかね、この動画、私には、アメリカをはじめとする西側をおちょくっているように見えます。
https://www.nytimes.com/interactive/2020/04/30/opinion/coronavirus-covid-vaccine.html
から考えると,感染拡大という緊急時にはそれぞれの試験の相をオーバーラップさせて,開発期間を短縮させることも考えられるということだと思われます.
御紹介の記事は日本人が書いたようですが,おそらくファウチが語ったであろう「感染者の増加は開発期間を短縮させる圧力になるだろう」といった発言の文意を誤解して書いたのではないでしょうか.
私の父は大学卒業後、すぐ軍隊に入っていますが、結核だったので、軍の病院に入れられ、外地も行かずに済みました。でも、自分の病との闘いで、頑張っていたけれど、新型のアジア風邪に罹って亡くなりました。大流行だったようですが、昔はロックダウンなんてなかった。結核もすごく多かったですね。私の身内も何人もです。私も赤ん坊の時に罹っています。アジア風邪も罹っているので、少しは免疫あるかな?
私も同感ですね。この騒動は病気の問題だけでは片づけられない(e.g. 結核でこんな騒動が起きたことはない)。
アメ人の中に、これは代理ミュンヒハウゼン症候群じゃないかといっている人がいてなるほどだなと思って理もしました。西側エリートは精神的に病に侵されてると思う。今までの通りいかない将来しか見えないから。