おあつうこざいます、と朝から言いたくなる天気が続く。とはいえ私の人生経験から言うと本州付近の日本で最も暑い時期は、結局のところ7月下旬から8月前半だと思うので、ここからが本番ですね。
さてそんな中、世界はヘルシンキ後の混乱に満ち満ちていて面白い。
いやぁ~、アメリカの情報機関(17もある)がこぞってトランプに反対している様は、なかなか壮観ですね(笑)。
主流メディアは、自分で作ったロシア疑惑なるアホな騒動をコントロールできなくなって、突っ走ってる感もある。そもそも、選挙をハックするってなんだよ、と、この部分の定義を誰もしないから、好きなだけ妄想が広がって収集がつかなくなってる。
ヘルシンキでは、個別の問題としては、シリア、ウクライナ、北朝鮮などが話し合われたんだろうけど、このいずれもが、反トランプ連盟(治安機関、メディア、アカデミアの一部)からすると、全部、自分たちに主導権がある状態をキープしたいでしょうね。
ウクライナがらみは、プーチンがドンバス地方で住民投票をしたらよかろうよ、と言ったという話なんだけど、どうなるものでしょうか。多分、これは観測気球的なものではなかろうか。だって、根本の問題は、ナチ残党を使って、the West /NATOがウクライナというかなり大きな国を盗んじゃったということですから。
これはロシアと国境を接しているからとても危険な行動なんだというのは、今さら言うまでもないんだが、なにせ、オバマ政権はこれをやってしまった。
元CIA長官のブレナンが、ヘルシンキ会談直後に、トランプの行動は、背信行為に他ならない、と言いきったことが話題になっていたが、
Former CIA director: Trump-Putin press conference “nothing short of treasonous”
https://www.vox.com/world/2018/7/16/17576804/trump-putin-meeting-john-brennan-tweet-treasonous
ウクライナをクーデターで崩して、つまり、ちゃんと国民が選んだ大統領を追い出して、ナチ残党で政権を作って国を乗っ取ったのは、ブレナンの時代なわけだから、もしウクライナ問題が明るみに出る、というより、アメの主流メディアの「電波力」が弱れば、まさに背信行為を行ったのはお前だ、ということになる。
マジで、投獄される人でしょう、この人は。あと、ウクライナが正常になったら、殺人、殺人ほう助あたりでお話をうかがいたい、と来るかもしれないし、それは法域の問題で回避できても、でもまぁ、ウクライナ、もしくはロシア圏では、ブレナンとは殺人者と規定されることは避けられないのではなかろうか。
そういう意味で、ブレナンは歴史的な行動をしたと言えますね(笑)。アメリカ史に燦然と輝く侵略者ブレナン。わはははは。
もちろん、オバマ、ヒラリーが仲間なことは言うまでもない。
と、そんなことを感じているからなのかどうか知らないが、イタリアの「リーガ」(北部同盟だったところから北部を取った)のマッテオ・サルヴィーニ、というより現在のイタリア政府の内務大臣のサルヴィーニさんが、ワシントンポストとのインタビューで、
2014年のキエフの政変を、
外国勢力が資金を出した偽の革命、アラブの春の革命と同じ
“Compare it to the fake revolution in Ukraine, which was a pseudo-revolution funded by foreign powers – similar to the Arab Spring revolutions,”
と表現したんだそうだ。
‘Fake revolution’: Kiev summons Italy envoy after Salvini rips into ‘foreign-funded’ Ukraine unrest
https://www.rt.com/news/433889-salvini-fake-revolution-ukraine/
それに対して現在のウクライナ政府が、イタリア大使を召還して事情を聞く、という段取りになっているんだそうだ。
事情っつったって、サルヴィーニが正しいことを言っているのは、世界中の非常に多くの人たちが知ってる。なんなら、ヌランドも呼んで事情を語らせればいいんじゃないのか?
「UKRAINE ON FIRE」with オリバー・ストーン
ウクライナの民主化のために、我々は最低でも50億ドル使ってる、とヌランドは自分で支援者の会合で語ってるし、そのビデオも広く出回ってる。
マイダン広場のスナイパーもゲロっちゃったし、もう、証拠があがりすぎてて、この話はどうしようもない。
2014年にマイダンで狙撃したスナイパーたちの証言
そして、トランプ自身も、限りなくサルヴィーニに近い視点を持ってるでしょう。
衆人環視、白昼堂々、外国勢力の介入によるクーデターを実行させて、ネオナチだのスナイパーだのをぶち込んだことが根本的に大問題だというのを無視して、ロシアがある日突然だしぬけにクリミアを占拠したかのようなウソを4年間まき散らしたオバマ・ヒラリーという旧体制こそこの問題の主犯。
これをどうするんだと言われても俺は知らん、と。あははは。
クリミアのことはオバマに聞けよ by トランプ
ということで、ヘルシンキでのプーチンとトランプ会談は、確かに今後の米ロ関係にとっての第一歩のようでもあるけど、現在繰り広げられている嘘と、それを忖度して進む世界に、これでもかと亀裂を入れたような恰好かもなとも思う。
もう、嘘は終わりやで、というやつ。
だからこそ、この嘘で作った「国際社会」の総元締めの米治安機関とかNATO、現在の欧州の指導者層が、トランプがおかしいのよ!と懸命に叫んでいるという話。
いろいろ難しいわけですが、しかしですね、こうまで見えちゃった亀裂を修復するのは多分無理。
問題は、どのへんを落としどころにするか、じゃないですかね。まさか、
ヨーロッパ1000年のロシア恐怖症
までつっつくわけにはいかないでしょうから(笑)、おのずからどこかで世界観の調整になるしかないんじゃないですかね。
■ オマケ
多分、この修正のキーになるのが、ナチ問題であり、ドイツであり、ヨーロッパなんだろうなどとも思う。ナチ問題は、ドイツの問題ではなくてむしろ英米の金持ち連中の問題なんだが、しかし、ナチ、ドイツ統一、NATO東方拡大といった中におけるドイツの役割は、あらためて見直される可能性もあるのかもな、などとも思う。
国家の運営として、やっぱりこれは大きいでしょう。
NATO東方拡大:ゴルバチョフはマジで約束されていた
そして、だからこそ、こうなってた。
冷戦終結の多幸感を利用したツケを払うアメリカ
■ オマケ2
この状況が日本にアプライされるとどうなるのかというと、日本はいずれにしても欧州+米と一緒の側なので、今まで作った神話的戦後史がもたなくなると思う。
が、しかし、それはいわゆる左右のどちらかが崩れるだけではない。日本の場合、結局のところ両方とも大して変わらんのだわな、って感じ。
どっちにしても次の25年(1世代)は沈没気味なのは確定なので、その次の世代があまりにも愚かなガラパゴスランドの住民にならないよう、ひとつずつちゃんと話ができるように資料をそろえていくってのが建設的な大人の過ごし方だと思う。
適当な話に釣られてぬか喜びしてもまったく無意味です。
総じていえば、トルーマンが出てこないで、ヘンリー・ウォレスがFDRの後を継いでたらどうなったかの世界を薄目で見てる、みたいな恰好になってる気がします。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53594
良い例だと思うので、これに対しどう反応すれば良いか、ご意見を伺いたいのです。欧米礼賛とアジア蔑視(露を含む)が、無意識の奥底にまで叩き込まれたこの国の人達にとっては、恐らくは受け入れ易い文章だと思います。この黒井某に対し反論したところでカエルの面に何某にしかならないでしょうが、少なくとも「聞く耳を持つ人」に対し上手く説明する方法は何が良いでしょうか。マスコミの権威が世界的に墜落する中で、上手い説得の方法が何かあるのではと感じています。
この黒井という人はシリア問題から急速にtwitterなんかで、ホワイトヘルメットを庇っていたことで多少有名になった人?という認識を持っています。
ざっと読みましたけど、
欧米では「ロシアは犯罪国家」がほぼ共通認識へ
という根も葉もないことを言い散らかしたいことがまず眼目の人なんだと思います。シリアがらみでもそう。
そこから、むしろ逆行して現在のアメリカでのいわゆるロシア疑惑を引っ張ってきてこれを枕に添えている。
しかし、アメリカの話題から書きだしているからといってアメリカを知る人には私には見えません。
率直にいって、スクリパル事件なんかでも出て来た、MI6系の人たちと同期した行動をしているのではありますまいか。
MI6系+CIA(の一部)が、トランプを挫折させようとしていろんな事件を仕掛けましたが、それがことごとく失敗している。
しかし、ここらへんこそが現在の反トランプ狂想曲の仕掛け人である可能性はあると思います。
そして、ここにメディアがフォーカスを当てないのは、ここの奥には、過去のイギリス(または英仏・米)の対ロシアでの謀略作戦がひっかかっているからではないのか、と思われます。(英仏米+αがロシアに入り込んで、手先を養成してきたことが、ばれつつある、ってこと)
これを日本でやる意味が、しかし私にはよくわかりません。意味ないだろーって感じ。でも、日本をthe Westにつなぎとめるために、反中グループと反ロシアグループを養成しているつもりなのかもしれないですね。
また後で考えてみたいと思いますが、まずは思いつきでございました。
いや、そんなことはない。(と思いたい。)
民主党のみならず、共和党内も五月蠅い。プーチン大統領、本当にアメリカ来れるかな。しばらく来てない。来るべき。期待してる。