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グレートゲーム v.2.2:NATO、イランとロシアにカスピ海から締め出される

2014-10-07 19:48:55 | アジア情勢複雑怪奇

この間書いたカスピ海を沿岸国の共有財産にする、の話、

グレートゲーム v.2.2: カスピ海は沿岸5カ国の戦略的財産である

これは、基本的にいかにも経済の話みたいで、日経さんはそこしか書いてなかったけど、これは軍事でもあったわけですね。

と、正直な記事が出て来ましたよぉん。

ロシアとイランがNATOをカスピ海から締め出す

Russia and Iran Lock NATO Out of Caspian Sea
http://thediplomat.com/2014/10/russia-and-iran-lock-nato-out-of-caspian-sea/

北大西洋条約機構がなんでカスピ海に軍事展開しなきゃならんのだ、というのがまず問題だと思うけど(笑)。

つまり、いわゆる西側さんチームは、アゼルバイジャン、カザフスタン、トルクメニスタンにNATOの基地を置いて、カスピ海にNATO小艦隊を作って(ロシアはロシア帝国の時代から持ってる)、そこからロシアに脅しをかけ、侵入し、いつの日かロシア攻撃に出るという腹積もりだったんでしょうね。カスピ海はロシアの水系と繋がってるし。

ところがその計画がおじゃんになっちゃった、と。

で、これら相対的にいえば小さい国は、そういうことをやってると一部の人が金持ちにはなるにせよ、結局混乱させられるだけで、中長期的に見て俺らなんにもいいことはない、と踏んでロシアとイランの方に顔を向けたって格好だと思う。

アメリカ人の掲示板、ブログとか見てると、どうやら昨年あたりには上の国々にだいぶ装備してたらしい。

というわけで、プーチンたちが「やったね」という感じの表情だったのもわかる。

とりあえず西側諸国の一員なのであんまり悪くはいいたくないけど、もうね、このNATOという侵略部隊はなんとかした方がいいんじゃないですかね。

欧州内でも亀裂入りまくりでしょう。誰がカスピ海からロシアを攻撃するのを欧州の義務だと思うんだって話でしょう。

いつの間にかNATOが欧州じゃなくて、オスマンになってるんだよね、このあたり。でも、それは昔、モンゴル&ロシアがまだ曖昧な統一体の頃オスマンがやって失敗した、と誰か教えてあげたらどうでしょう。

いわゆる陰謀論の中に、オスマン帝国とは実は国際金融資本(特にベネチア)の工作物だったんじゃないか、ってのがあるけど、今回の動きなんかを見てるとまんざらバカにできない意見だと思う。特に、最近の動きを過去の歴史になった部分と重ね合わせると、なるほどなぁと思うことが結構ある。

■ 空爆の思想は敗北する

なんかさ、アメリカって軍事で勝てば世界を我がものに出来るという思想に染まりすぎなんじゃなかろうか? 基地を作って脅かせばなんでも思い通りになると思ってる感じが濃厚。

そもそも、軍事で勝つっていうのは一時的なもので、講和条約を結んでそこからどうやって対象国を牛耳っていけるのかこそ戦争じゃないですかね。それなのに、誰の得にもならないようなことをやりまくって、「俺らは世界一の軍事力を持つ、世界一の国だ~」とか叫んだって、ああそうですか、と離反されたらお終いだと思うんだけど。離反なんかしたら殺してやるというオプションはあるけど、1億人殺したら3億人ぐらいの「今に見ていろ」派が生まれるだけじゃなかろうか?

で、こうなったのもああなったのも、ドイツと日本という自尊心の高いところを空爆しまくって脅かしたら俺らに完全服従するようになった、という成功体験が根深くあるんじゃないかと思うんだなぁ私は。

しかし、それは両国にそれなりの便益があった(冷戦時代を軍備なしでやる過ごすことができた)からそうなったまでで、永遠に服属するような話じゃないんじゃないですかね、と誰か小耳に入れてあげればいいと思う。


 

中国vs.アメリカ―覇権争いの新たな“グレート・ゲーム”
斎藤 彰
ウェッジ

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