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主要国の駐露大使の交代

2020-02-12 18:05:17 | 欧州情勢複雑怪奇

コロナ騒ぎの報道が前面に出ずっぱりに出てるけど、世の中はまぁ概ね普通に動いている。

米の大統領選挙は共和党側はトランプで決まりだろうけど、民主党側が大混迷に陥っている。

私はオバマ政権以来米民主党は正規の政党として認めるに値しない、世界を破滅に導く活動家集団でしかないと思っているので、そもそも民主党員でさえないサンダースが出てくる事態が変化への予兆となるといいんじゃないの、と思ってる。

要するにオバマ政権というのが、ナチメリカの最終形だったと考えるのが適切なのかも。ブレジンスキー的な見方といってもいい。

 

で、今月5日に、ロシアで行われた、ロシア国への各国大使の信任状奉呈式はひょっとしたら変化を示すものなのではないのか、といった観測をする人がいる。というか、一部ロシア報道がそれをほのめかしている。

http://en.kremlin.ru/events/president/news/62732

信任状奉呈式というのは、各国の元首がうちの国を代表する者としてこれこれをあなたのところに使わしますのでよしなに、と相手国の元首に向けて書いた信任状を各大使が持っていって、相手国の元首がわかりましたよ、とする式。

並んだ大使たちの前には相手国元首である人が立ってる。

(ふと思うに、これがロシアの皇帝なら、立たないで、ここは豪華な椅子に座って受けるんだろうなと思った。でも平民プーチンなのでプーチンも立ってる。ギリシャにある正教の聖地アトス山訪問の時にもこんなことがあった。プーチンはビザンチン皇帝の椅子にも座らないし、高いところで話すのも嫌がってた。プーチン、アトス山訪問)

 

で、何が目をひくかというと、この23カ国の中に、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、中国の大使が揃ってること。

つまり、去年から今年にかけてこれらの国がロシアへの大使を変えたということで、外交関係正常化への取り組みが示唆されているかもしれないということです。

偶然かもしれないし、偶然でもないかもしれない。

 

■ 大使が活動家と化していたアメリカ

最も問題なのは、もちろんアメリカ。

アメリカは、2010年代において、ロシアとウクライナの両方の大使が、赴任地でクーデターを起こそうと画策していた。

というか、ウクライナの方はパイアット大使とヌーランドが一緒になってウクライナのナチ後継バンデラ軍団を応援していたことでつとに有名になった。

ロシアでは、前の前の大使のMichael McFaulが2012年のロシアの大統領選挙に盛大に加担して、ロシアの野党勢力の本拠地はアメリカ大使館状態だった。それにもかかわらず、プーチンは勝った。

そして2014年2月、キエフでクーデターが起きた直後、家族と一緒に暮らしたいからとかいう笑っちゃう理由でマックフォールは駐ロシア大使を辞任した。普通に、へん。

その後、数カ月間駐ロシアの米国大使は存在せず、その間、ドンバスはぐじゃぐじゃとなり、マレーシア機が撃墜されるという事件が起こり、その後テフトという人が任命される。多分、この人は、マックフォールとかパイアットのような他国への革命教唆の「活動家」ではなかったんじゃないかと思われる。一時小休止みたいな。

ここまでがオバマ時代で、トランプ時代にはハンツマンという元中国大使がロシア大使となった。中国といってもこの人は親台湾の、いわゆる共和党によくいる赤は敵だの脳みそで出来上がっている人であるようにみえた。ある意味右の「活動家」か。

ハンツマンは去年8月に辞めた。以降アメリカはまたまた駐露大使不在。そして今年になってサリバンが着任。

ロシア着任後ホッケーの試合に行って愛想を振りまいていたところを見るに、私は反ロシアの活動家ではありません、という意味なんだろうと思った。リベラル集会に行くのとホッケー集会に行くのでは指向性が違う。

 

(サリバン)

今月からのサリバンさんは、トランプ政権になってからティラーソンが国務長官になった時の副だった人。過去の人たちと比べると「活動家」的な要素は少ないようにみえる。

 

折から、ウクライナは、相変わらず混迷してはいるものの、バイデンの悪行が知れ渡ってきているところを見ても、オバマ時代のバンデラ主義者の力は弱まった。

 

ということから考えるに、西側各国は、ウクライナ、ロシアでの外からの革命を志したチームの試みをこれ以上やれる気はしてません、と表明し、あわせて、それなりに外交関係を再構築していく心づもりでございますという恰好になっているんじゃなかろうかと思われる。

いやほんと、オバマ政権はボルシェビキとSSを併用した、すごい政権だったと考えるべきだと思う。つか、そうなんですよ、実際。そして、もっとおそろしいことに多分、過去70有余年生き残った人脈を使ってたんだろうとも思う。

 

■ ロシア語を話す中国大使

とはいえ、じゃあロシアがヨーロッパ+アメリカの、要するにWestern European文明勢とだけ仲良くする恰好になるのかというと、もうそんなことを考える時代は過ぎましたといった感じでしょう。ロシアは南を向いた。

中国は、前カザフスタンの大使でロシア語を話すZhang Hanhui(張漢暉)さんをロシアの大使にもってきている。着任は昨年8月。

今回のロシアの報道でも、西側グループとは別に張さんにハイライトをあてていた。プーチンの挨拶でも、中国のリーダー層がコロナ対策に全力を尽くしている、ロシアは必要があればなんでも支援する、といったことを言っていて、今度はそれが中国の報道の中で喜ばしく取り上げられていた。誰だって苦しい時に努力を称賛してくる人がいたら心強い。

 

「張漢暉」の画像検索結果(いつ見ても怖い顔して話してる張さん)

 

■ この先:ロシアの決意&各国の名誉

今年は、第二次世界大戦終結75周年という年だというので、例年以上に5月9日のビクトリーデーは大きなものになる。

もちろん、ナチとソ連を同等に扱う勢力との戦いが佳境を迎えているから。ロシアは絶対にこの不埒な勢力を許さないという覚悟を再々示しているわけで、今年はそのための、大攻勢みたいな感じだと思う。

「ホロコースト」犠牲者の4割はソ連市民

1月27日問題は見た目より大きな出来事

 

で、冷静に考えて、ロシア打倒の活動家集団でもなかったら、ナチを称賛したい国はまぁない・・・いや少ないわけですよ。ということで、ここで外交コミュニティから「活動家」が排除されていくのは各国の名誉を守るためにも必要でしょう。

だから、ここでロシアと多くの国の利害は実は合致するところがある。というか、それでよかったのに途中からおかしくなっただけだし。

 

そこで、どうするんだよ、日本、なわけですが・・・。多分ね、戦前の問題と同時にウィロビー→児玉→反共右派ルートあたりの「どぶさらい」が必要じゃないかと思う。


 


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