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安倍政権の対ロ外交って何が目的なの?

2015-06-24 22:58:30 | 太平洋情勢乱雑怪奇

ブログにアクセスしようとしたら左上の一行ニュースに、こんなものが出ていた。今も出てる。

<安倍首相>露大統領訪日へ対話継続を確認
http://news.goo.ne.jp/topstories/politics/80/b43b4a30105102178f2ae24d42c4610e.html?fr=RSS

 安倍晋三首相は24日、ロシアのプーチン大統領と電話で協議し、プーチン氏の年内訪日の実現に向け、両政府間で対話を続けることを確認した。

 日本政府は谷内正太郎国家安全保障局長を来月上旬にロシアに派遣する方針。プーチン氏は今月20日、世界の主要通信社との記者会見で北方領土問題について「すべての問題は解決可能だ。そのためにも会談が必要だ」と述べており、政府は谷内氏の派遣を通じて、発言の真意や北方領土問題解決の具体策を探る方針。プーチン氏が訪日する環境が整えば、岸田文雄外相を訪露させ、さらに調整を進める構えだ。

一行ニュースの価値があるんだろうか? いやぁ、わからん。

というか、ここに出ている今月20日、サンクトペテルブルクで開かれたロシアの盛大な経済会議において、プーチンは「すべての問題は解決可能だ。そのためにも会談が必要だ」と言ったという話なんだけど、これって、日本側の記者が尋ねたからプーチンは、他にいいようもないほど正しい一般論を語った、って話ではなかろうか。少なくとも私はそう思ってみていた。

どう思いますか、と尋ねられたら、そりゃ、対話して解決できない問題はありません、と答えるのはリーダーとして当然ではなかろうか。対話と聞くと「お花畑」と叫びだし、すべての問題は核兵器によって解決できると考えているらしい日本のネトウヨにはわからんだろうが(笑)。この人たちほんとに異常なカルト集団ですよ、ほんと。戦争でさえ最後は話し合いで終戦するんだけどね。あはは。

で、今、スプートニクを見たら、

安倍首相は、プーチン大統領と電話で会談し、ウクライナ情勢に関し意見を交換したと見られている。
http://jp.sputniknews.com/japan/20150624/492972.html#ixzz3dzSRwXMJ

とあった。俺ら知らないけど、日本の共同通信がそう伝えているよ、ということらしい。

ロシアのクレムリンの公式サイトを見たら最初なかったんだけど、スプートニクの後に出て来た。

At Japan’s initiative, Vladimir Putin had a telephone conversation with Japanese Prime Minister Shinzo Abe.
http://en.kremlin.ru/events/president/news/49758

日本側からお電話もらったのでプーチンは安倍首相とお話しました。

だそうだ。

■ 安倍政権は何がしたいの?

前回は安倍政権は安保法制を憲法違反まで犯してぶっちぎって、それで一体何がしたいんだろうと書いたけど、この人たちのロシア対応もまったく不明。

自分の方からロシアにうんちを投げつけて、クリミアは北方領土だと宣言して、わざわざネオナチ・ウクライナに2000億円以上もの大金をぶち込んで、少なからぬロシア国民の憤激を買っておいて、そこで自分からなんだかへんな仕掛けを作って対話を求めていくという成り行きが理解できない。

そりゃ対話はある程度可能でしょう。ロシア政府は対話は常にオープンという方針を取っているし、この件に関しての辛抱強さは賞賛に値する。

しかし、実質的なものはここしばらくはどうにもならないと私は思うし、去年あたり元外交官の人たちも異口同音にそう語っておられたと記憶してる。

おそらく、このまま行くとロシアと中国が経済だけでなく軍事、そして文化的、人的交流も盛んになることが見えているし、とりわけ今年は9月2日に中国で戦後70年の式典が行われ、そこで両国の交流は一層親密になるであろうことが見えている、これが気になる、と。

5月にロシアで開かれた対ナチス戦勝記念日には中国政府はえり抜きの兵士を送って花を添えてくれたし、地中海で海軍の演習もしてたし、8月にはアジア側で両国海軍が演習するとも読んだ。ロシア国民はプーチン政権の対中政策を非常に好意的に受け取っているようなので、この路線が崩れることはないでしょう。

でもって、そういえば、この式典にはアメリカは参加しないんだろうか? 中国にとっては、アメリカこそ中国の領土的一体性を保つために日本と戦ってくれた恩人です、なわけでしょ。(日本人が好むと好むまいと)

日本としてはこの状況が不安だということなんだろうか?

しかし、もしそうなら、そんなこと去年だってわかりきったことだろう、としか言いようがない。

日本は、国をあげてメディアを上げてプーチン叩きに邁進し、中国叩きに邁進し、ついでにイランを攻撃するかのような法案を毎日語り合い、どうでもとにかくもうアメリカしかないという心中戦略みたいな戦略を取ったんだからさ、このツケがどうなるかは相手次第でしょう。

自分の国だから安倍ポン&ギャングたちが何をしようと、いつかきっと日本にしてみせるという決意はあるけど、このターンは、あかんな、と思ってますです、はい。


■ 日本国民を騙していると思うわけですよ

私は、日本国政府または+自民党は、対ロ外交については日本国民を騙していると思う。なんか、ぬか喜びをさせて、あたかも日本の外交はうまくいっているかのような気分を演出して、実際には、交渉できるような土台を築く気は日本側にはまったくない、ってところじゃないのかね。

だって、そもそもどうして対ロ外交が大事かといえば、北方領土を返せ、の話じゃなくて、第二次世界大戦の終結に伴う連合国の一国たるソ連との事項の確認と平和条約締結の話なわけでしょ? ここをパスして行けるものなんだろうか? 

冷戦時代に自己都合でいい加減で自分にとってだけ通用するような話を作ってきた自民党およびその周辺の責任は大きいと私は思ってる。


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