DEEPLY JAPAN

古い話も今の話も、それでもやっぱり、ずっと日本!
Truly, honestly, DEEPLY JAPAN!

ポンペオ、王、ラブロフ@ソチ

2019-05-14 19:52:13 | アジア情勢複雑怪奇

5月13日に、米のポンペオがロシアのソチでロシアの外相ラブロフに会うことになっていた。

しかし突如ポンペオはそれをキャンセルして、ブリュッセルに行ってEUの外交担当者に会って、イランと取引するなというお話をしたようだった。

しかし、ポンペオの訪露がキャンセルになったわけではなく、翌日、すなわち今日ソチを訪問する。

そんな中、中国の王外相もソチを訪問してラブロフと会っていて、今日はプーチンと会っていた。王さんの訪露のメインテーマは、この間プーチンが中国で一帯一路フォーラムに参加していたが、今度は習近平が6月にサンクトペテルブルグの経済会議に出席するためにロシアを訪問するそうで、その準備のため、ということだった。

こういう場合通常、外相と外相で終わるわけだが、王さんは今日はソチでプーチンと会っていた。会えてとってもうれしいよ、一帯一路+ユーラシア経済連合の協力はまったくいいよ、いいよとプーチンが語っている。

これこそプーチンたちがやりたかったユーラシアの統合ではあるわけで、そりゃそうだろうと思うが、わざわざクレムリンのサイトに出してきたところをみると、これはやっぱり、ポンペオに対する当てつけみたいな、あるいは両国からのウォーニングっぽいところもあると思う。どうあれユーラシアは団結してるぜ、ということ。

http://en.kremlin.ru/events/president/news/60511

 

 

それはそれとして、ふと考えれば、これはつまり、5月13日、ソチに、米ポンペオとチャイナの王という外相が揃うことになっていた、ってことなのではあるまいか。

もちろん、王さんは今日もいるんだから、ポンペオがソチを訪問すればまだ3外相が揃うチャンスはある。

なんでしょうこれは。

 

いずれにしても、ラブロフと王の間ではいくつかの発言が出てきている。

中国は、ロシアとアメリカの間の核に関する軍管理の条約には興味がない

MOSCOW (AP) — Chinese Foreign Minister Wang Yi says his country isn't interested in negotiating a nuclear arms control treaty with the United States and Russia.

https://thepublicsradio.org/article/china-has-no-interest-in-joining-us-russia-nuclear-deal

 

これは前から中国が主張していること。つまり、トランプはロシアとの間のINF条約を勝手に破棄して、中国と3国で結ぼうとか言ってるわけ。で、中国は最初から俺は関係しないという姿勢。

そこで、ロシアを使って中国に話しを付けさせたい。そうすると、ロシアと中国の間がギクシャクする可能性は増大するでしょ。

しかし、そんなことがわからない中露だと思うのかよ、というのが今日おもしろい。草の根の観察者たちすら気づいている(笑)。トランプは勝手なシナリオを描いているが、それは上手くいかない、勝手に条約破棄しまくる男を誰が信じるんだ、だしね。

 

また、中露の協力は各方面に渡っているという点をラブロフが強調してる。軍事や軍事技術の分野を含めて、と言うところが、実のところアメリカにとっては非常に嫌なところだと今日誰でも知ってる。

北朝鮮に関しても、総括のようなことを言っているが、これといって目新しいものはないと思うな。

ただ、ワシントンも平壌も共通の着地点を探しているが見つからない、ワシントンは対話による決着を捨てたようには思えない、という言い方からは、そうでない決着の模索があることを示唆したとも言える。

Chinese top diplomat says still possible to resolve Korean Peninsula issue politically

http://tass.com/world/1058015

 

多分戦争というより混乱からのレジームチェンジ的なもので、いわゆる、東ドイツが西ドイツを併合したような恰好を望んでいる人たちがまだやる気がある、ってことなんじゃないかと想像する。韓国の文大統領はそういう人たちに担がれたんだろうというのが私の考えなんですよ、実は。言ってることがキレイなのでリベラル勢は喜ぶが、その線をまっすぐいくと実は危険なことになるわけだが、といつも思ってる。

 

ということで、いくつも記事が出たせいで両外相の現時点での考えがいろいろ見えたことが私にとっては有益だったが(笑)、本質的に目新しいものはないわけで、この会談は一体何のためだったのだろうという気がしないでもない。何か別のことを話している? 

それかあれか、ポンペオが来る前に、中露両国の論点を整理して出した、ってこと? いやしかし、そんな会談はないでしょう。わからない。

ポンペオがそろそろソチ到着。ラブロフと話し合った後プーチンも面会するとクレムリンが発表してる。

どうなるのかちょっと楽しみ。


 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 戦争して北方領土を取り返し... | トップ | 米ポンペオ、ソチでラブロフ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

アジア情勢複雑怪奇」カテゴリの最新記事