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米、プルトニウム削減を日本に要求

2018-06-10 15:10:22 | アジア情勢複雑怪奇

来ましたね。

米、プルトニウム削減を日本に要求 核不拡散で懸念
政府、上限制で理解求める
2018/6/10 2:00
日本経済新聞 電子版
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31583890Z00C18A6MM8000/

米政府が、日本が保有するプルトニウムの削減を求めてきたことが9日分かった。プルトニウムは原子力発電所から出る使用済み核燃料の再処理で生じ、核兵器の原料にもなるため、米側は核不拡散の観点から懸念を示す。日本は保有量の増加を抑える上限制(キャップ制)を導入し理解を求める。プルトニウムを再利用する核燃料サイクルを進める日本の原子力政策に影響を与えそうだ。

(中略)

日本は原発などで燃料として消費するはずだったが、2011年の福島第1原発事故以降、全ての原発が停止した。その後も再稼働が進まず、プルトニウムを燃料として再利用できていないため、たまり続けている。すでに原子爆弾約6千発に相当する約47トンに達し、国内外の原子力関連施設で保管する

 核兵器への転用リスクがあるプルトニウムを日本がためこむことは、中国などから「不要の疑念を呼ぶ」とかねて批判されてきた。米国は12日の米朝首脳会談で、北朝鮮に完全な非核化を迫る。国際社会は核不拡散へ断固とした姿勢をみせており、日本を特別扱いできないと判断した可能性もある。

 

今年2018年の1月に自動延長が決まったのだがそれは先を見越して年月を切った延長ではなくて、通告すれば半年後に契約解除可能な形での延長だった。

1月に書いたエントリー

これはつい先ごろ「自動延長」が決まった。延長だ、万歳、安定だ、とかいう声を誰もきかなかったと思うが、それは実はこれは不安定な状態だから。自動延長は、そのまま同じ年月を繰り返すという協定ではないんだそうだ。通告すれば半年後に契約解除可能な状態であるらしい。

日米原子力協定の延長決定

http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201801/CK2018011702000137.html

 

日米関係は離れようがないのだと日本側が言い募るにはそれなりの理由はあるわけっしょ。

この実は一皮むけば不安定な状態でトランプがあえて挑発的な言い方をしている点は、本当はちゃんと読み取るべきなんでしょう。

確かにそうかもしれない:get away with it

 

こういう延長の仕方というのは、当然に近々契約を見直す必要があると言っているも同然なのだが、日本国内ではそれすら話題になっていなかった。

日経は、

「国際社会は核不拡散へ断固とした姿勢をみせており、日本を特別扱いできないと判断した可能性もある」

とか書いてるけど、国際社会の前に何も上手く行っていない核燃料サイクルのツケがどうなるのか、国民が怯えてます。

さらに、

「国際社会は核不拡散へ断固とした姿勢をみせており、日本を特別扱いできないと判断した可能性もある。」

ちゃんとした無理のないサイクルが維持できてるなら日本を特別扱いしている意味もあるだろうが、破綻しているようなサイクルを時間稼ぎ、時間稼ぎで維持させるというのは、あまりにも不合理なのでぶっちゃけて見直そうという話ではなかろか。

 

いろいろ書いている通り、明治朝日本体制というのは、日本国民がどう感じる、どう考える、どう不安に思うかなんてことには関心がない。

しかしその中に当然のことながら、折々にこれじゃダメだろうという国民というか市民というか、現地民がいる。しかしこれらの人々はこの体制からはすべからく、反・体制扱いされる。場合によってはそれが故に潰される。それを150年もやっていれば、国内が異様なまでの忖度社会になるのも無理はない。

 

そしてそれを糊塗するための無駄な「日本は素晴らしい」音頭の大合唱。

でね。安倍をもってきた人たちは非常に危険な選択をしたと思うのはこのへん。無駄で無謀な「日本は素晴らしい」運動は、明らかに作られている。頭のおかしな前世紀の遺物を使っておバカなフォロワーを増やした。

ここでアメが、お前いい加減に考え直すべきだろうそこらへん、とわりと理性的なことを言ったとしよう。これらおバカなフォロワーは、理性がないからこそフォロワーなわけで、そうですね、とはならない。アメリカに裏切られた、中国が、ロシアが悪い、中国やロシアは持ってるのになぜ日本は持てないのだ~ etc.を言い立てて被害者妄想だらけの集団になるのがオチ。

 

本当の理由は核燃料サイクルが持続可能になっていないところが問題で、それを立て直すのが非常に困難だと既に知られているが日本は(あるいは日本を含めた利益共同体は)それを放置してきた、というのが現状なのだが、それを明らかにすると過去の失策を問われるので、問題をまげて、日本は核武装すべきなのだのへちまだのという方向に話を引っ張って弾幕とする、みたいなことをやってくると思うな。

これがどんなに不毛で無謀なことか、ちょっと考えればわかるわけだが、それでも隠ぺいのためのトークとして使ってくると思う。妄想と目先の欲のために広げた戦線を維持できなかった話をほどけずに進んだ昔とまるで一緒。

 

参考:

白井聡×片山杜秀 日本は破局的状況に突入した

もんじゅの次は「新もんじゅ」

 


 


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