今年の出来事を見れば、とりあえず過去25年の不毛な時代が終わったような気はする、と一応思うものの、次に一体何をしようとしているのかといえば成り行き如何ではさらに強硬なバカ者の時代になるのではなかろうかという懸念は消えない。
トランプが出て来たことによって影のオペレーション系統は没落したとしても、今度はペンタゴン内の強硬派が抑えられなくなったらどうするんだよ、ということですね。ペンタゴンのデカい予算について、要するにアメリカは何に向けて軍を再編してんだよというあたりに懸念を示す声が聞こえる。
それはそれとして、昨日、今日のトピックは、シリア問題を巡ってロシア&イランに続きトルコが合意しているんじゃないかというあたり。トルコはアルカイダ側、ISIS側でしたというより、トルコの協力がなければシリアでのあの不幸な侵略活動は活性化できなかったわけで、トルコが今後どうするのかは誰にとってもとても重要。
トルコとロシア、シリア停戦案で合意 トルコ国営通信
http://www.cnn.co.jp/world/35094434.html
2016.12.29 Thu posted at 09:44 JST
トルコ・イスタンブール(CNN) トルコ国営アナトリア通信は28日、トルコとロシアがシリア全土の停戦案に合意したと伝えた。関係者によると、午前0時の停戦発効を目指す意向だという。
ロイター通信によれば、トルコのチャブシオール外相も合意の準備に入っていることを確認した。ただ、シリアの反体制派が停戦案を了承しているのかどうかは分かっていない。
アナトリア通信によると、停戦合意では「テロ組織」は除外される。これまでの合意では、過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)やアルカイダ系のヌスラ戦線などがテロ組織と見なされていた。
トルコはシリアで戦闘を行っているクルド人組織の一部もテロ組織と見なす。一方、米政府はそうした組織の一部を反体制派の穏健派と見なし、武器を供与して支援している。
とこの記事が書くように、トルコ側から出ているニュースではシリア全土の停戦案に合意したというのだが、ロシア側はメディアも含めて現在のところこれに同意しているものはない。
要するに、基本は、シリア全土の停戦で、ただしテロリスト組織が支配しているところはこの限りではない、という仕立てで停戦合意ができてる、との報道が先行している、と。ということは、シリアの東側とかイドリブはどうするんだということになる。
停戦から抜けるところはテロリスト支配地域だ、となるわけだから、それらのテロ組織は今後はシリア軍とその仲間たちにとって敵であり、それだけでなくそれらのうちには国際的にテロ組織認定されている組織(アルカイダさんの支部)が含まれるのだから、この組織の打倒は国際的なものでもある、となる。
さて、トルコはこれでやっていくつもりなのか?ってことですね。トルコにとってテロリストとは常にクルドであって、アルカイダでもISでもなかったわけですから(口で何と言っていようと)。
あと数時間のうちになんらかの動きがなければ、この話はヨタ話だったということになるんだと思うけど、いずれにしても、こんな感じの枠組みができていくことは予測の範囲内だろうとは思う。
待とう。