お騒がせのアゾフスタールから、10人ほど白旗を持った投降者が出て来て、より多くの人間の投降を巡って現在ロシア側と交渉中であるようだ。
ドネツクの民兵の責任者の1人が言っているのでこれは固いでしょう。
RIAノーボスチが記事にしてきた。
アゾフスタリで交渉している、とDPR(ドネツク人民共和国)が言っているという記事。
この記事によれば、
DPRが管理してるトンネルから白旗持った人たちが出て来て、
DPRの軍人(将校を含む)たちのグループが、その人たちと一緒にダンジョンみたいな例の空間に行ってるが結果はまだわからない、
だそうだ。
これはあれか、もう投降しようという理性の残ってる人たちがいて、諦めきれない派がいて、この多少理性派は、そこを残してはおけないだろうみたいな考えを併せもっているということだろうか。であれば、それはアゾフのあんちゃんたちというより、一定のオフィサーがいるってことの証拠かもしれない。
どうなることか。まったくほんとに人騒がせ。国連+赤十字、マクロン、トルコ、部分的には法王まで動かすってんだから、どんな奴らだよほんとと言わねばならない。
他方、昨日からtwitter上を賑わせているのが、米将軍1人、英中佐1人、4人のNATOのインストラクターが、投降したという話。
BRAKING: The following surrendered in Azovstal:
US General Eric Olson,
British Lieutenant Colonel John Bailey and four NATO military instructors.
US General Eric Olson,
British Lieutenant Colonel John Bailey and four NATO military instructors.
DPRからの発表じゃないし、騒ぎの火付け元がイギリスメディアなので、どうなんだろう、という態度で見てる。
3月末にはフランスの将校、4月には米の別の将校の話もあった。あのへんも未確定のままだと思う。
なにか、奇妙なまでにこの話で盛り上がってる人たちがいる。ロシア人も盛り上がるだろうけど、どうも英米人に騒ぎたがっている人たちがいる。こういう場合は眉に唾つけて見ているが吉だと思うわけです。
もちろん、本当に興味津々だということもあるだろうが。
しかし、一体どうしてここまで揉めるんだろうかとまだ不思議だ。
確かに、NATOの将校たちがずらずら出て来て、まして海軍大将まで含まれていたとあっては一大事なので万難を排しても救援したいという話しはわかるような気がする。
だがしかし、仮にも軍人なわけで、ダメだったら投降するという選択肢はそう困難ではないように思う。いくらなんでも。
他方、じゃあ量的にアゾフ優勢だったらどうなのか。出てこないという突っぱね方からするとこっちの方がありそうな気はする。アゾフのあんちゃんたちのために国連が動くというのは輪をかけてスキャンダルとしか言いようがないが。
なにせソビエト時代1万人の労働者が働く環境だった広大な施設群。アゾフとNATO諸国軍人、MI6、CIAなどが作ってきた秘密ユニットの総体、ある意味で妄想のままにいられる隠れ家そのものを明け渡したくない、という強い願望がここまでしがみつかせている、とか?
■ 隠れ家
RIAノボスチにあるアゾフスタールの中の記事がなかなか興味深い。
(機械翻訳を私が適当に読みやすくしたので、逐語訳的に間違ってるところはあるかもしれない)
表に出ている部分は度重なるドネツク側の空爆でもう廃墟なのはご承知の通りで、だからこそ問題の人たちは地下に籠ってる。で、この取材者は上に出ている元々工場労働者のために作られていた建物群の中に入る。
広々としたラウンジなどのある施設の2階は全焼したが、そうでないところには様々なものが残されていた。
教育施設には、軍事作戦の戦術に関するマニュアルがあり、一部はロシア語で書かれたものがある。たとえば、「人口密集地域における諸兵科連合の操作の基礎」というマニュアルがある。どうやら、ここで訓練されたのは軍隊だけではない。
という部分があって、ああつまり、もっと全体的な都市のサボタージュとか、後方攪乱とか、そんなことに気を入れるためのある種の思想教育の場でもあったのかなと思った。
こんなものもあるらしい。
アゾフ大隊の歴史についての塗り絵や子供向けの漫画が床に散らばっている。若い世代のための高品質のコート紙に、明るい写真、美しいフォントで、民族主義的なアイデアが盛り込まれている。
アゾフの歴史を解いた塗り絵だそう!!
さらに、
上層階のラウンジにはフィクションがたくさんある。すべて同じ方向:「総統の狩猟」と「堕落した兵士」-第三帝国のウクライナ、エストニア、ベラルーシの形成についての物語。
ということで、いやぁ、軍事というよりオウムっぽい!。アゾフスタールは第七サティアンだったんだな、といったところ。施設としてはこっちの方がずっと立派だが。
ということは、マイダンにしろ、その後の8年のロシア人をいじめる算段にしろ、こういうところで(ここだけかどうかわからない)「教育」しつつ行われていたのだろう、などと思った。
いずれにしても、こうなったら、テレビカメラを回して、「出てきました~」、みなさん、ついに、あの地下牢から人が出てきました~~、こちらからは10人ほど見えますが、並んでます、ずらっと恐らく50人は下りません、あ、奥からさらにもっと出てきます、これは大変なことになりました」みたいな現場中継を全世界に向けてやってほしい(笑)。
しかし、おそらく、これまでエライ人たちが交渉していることからみて、もしロシアが譲歩するとしたらこのあたりじゃないか。最低限、公開投降はやめさせてやろう、みたいな。
だがしかし、ここは、ドンバスでの民間人に対する血なまぐさい犯罪の責任を負うすべての戦争犯罪者を裁判にかける、という今般の特殊作戦の眼目から言って重要な場であり、重要な人物が貯まっているところだというのは間違いないでしょう。
プーチンが包囲を完全にした後突入を止めさせたのは、突入だと殺し合う場面が必ず出るからそれを避けるためなのかな、と思っていたりする。死なせない、表に出す、という意味。
■ オマケ
アゾフに限らず、ウクライナのナチ派は、著しくソ連を嫌っている。そしてソ連とロシアを同一視する。
だがしかし、彼らが使っている広大な敷地と頑丈な建物群とダンジョンはほとんどソ連ならではの構築物みたいなものでしょう。ということは、あんたらが一番ソ連の遺産にお世話になってへんか?と思うと、実に笑いが出る。
■ オマケ2
この現代のナチの蛮行は実にお金と時間をかけて作られていた。その意味で思想犯の犯罪とも言える。そしてそれを支えてきたのは西側各国。この建物をはじめとしたウクライナにあった様々な建物の中に置かれたブツは、それを示す証拠でもある。生物化学ラボもその思想の先にある悪魔的な使われ方を示唆している可能性がある。
フェーズ1で、戦いというより武器持った警察みたいな行動が目立ったロシアの意図はその証明だったのだろう。
ABCとかCNN、BBC、おまけでNHKとかも招待して投降から移動、事情聴取や拘留状況を全世界に放送したらいいと思います
そうじゃないと
拷問だとかなんとか、有ること無いことを言いだすと思うから
有ること無いことではなくて
無いこと無いことばかりのウソ、でした
本当に全員を「死人に口無し」で押しきるつもりなんだろうかと思いつつ状況を見守っていたんですが、やはりなかなかそうはいかないものですね。
ひたすら地下に籠る以外に能が無く、大義も名分もあったもんじゃない連中ですから。こういう土壇場でその本質がさらされるわけなのでしょう。
水木しげる翁が存命なら、どんな感想を抱くんでしょうか。