ここのところ密教の本を2冊ばかり読んでいる。
どれも松長 有慶という人の本である。
高野山真言宗の座主・管長・高野山大学学長という経歴からすれば、真言宗でも最高に学識のある人物なのだろう。
一般向けの本なので、内容は難しいものではない。
私が密教に興味があるのは、真言宗の檀徒だからである。
別に好きで檀徒になったわけではなく、家が昔から檀家だったわけだが、檀徒であるにもかかわらず自分の属する宗教を知らずに、サイババやマハルシを語ったところで、足元が固まっていないような気がするのである。
こういった本を読んでみると、密教と言うのは、どうも仏教ではない別の宗教のような気がする。
まず、拠り所とする経典が違う。世界の常識では、拠り所とする経典が違えば別の宗教である。
それでも、たとえば経典の中で教えを説く中心人物が、釈迦あるいはその弟子であるなら、仏教と呼ぶこともできるかもしれないが、密教の場合明らかに違う。
発展・進化する特異な宗教として仏教をとらえれば、真言宗も仏教の範疇になんとかおさまりそうではある。
実際に、仏教はそういう特異な宗教なのかもしれない。だから、膨大な量の経典がある。
誰か一人の教えにしがみついて、そこから先に進みようがない宗教に比べれば、発展進化する宗教の方が健全かもしれない。
発展進化の方向を間違うと危険ではあるが・・・。
外国で「あなたの宗教は?」と聞かれたとき、Buddhist と答えれば無難だが、Buddhist からイメージする宗教の内容と、私の属する宗教はずいぶん違うように思う。
ではなんと言えばいいかというと、秘教的な仏教(Esoteric Buddhism)とか、タントラ仏教(Tantric Buddhism)とか、真言乗(Mantra-yana)とか、金剛乗(Vajra-yana)とかいうらしい。
ただし、プッタパルティでうっかり「Vajra-yana」などと言うと、アシュラムに入れてもらえず、バンガロールに送り返されるかもしれない。Japanese Vajra-yana という言葉が何をイメージさせるかわかりません。
Japanese Buddhism とでも答えておけば、嘘ではないし良いかもしれない。
写真は、昭和元年に火災で焼失した降三世明王立像。踏みつけているのはシヴァ神とウマ妃だそうです。
はるか昔のインドであった宗教的な勢力争いの象徴的なモチーフが、日本でこのような像になって、高野山にいらしたんですね。
どれも松長 有慶という人の本である。
高野山真言宗の座主・管長・高野山大学学長という経歴からすれば、真言宗でも最高に学識のある人物なのだろう。
一般向けの本なので、内容は難しいものではない。
私が密教に興味があるのは、真言宗の檀徒だからである。
別に好きで檀徒になったわけではなく、家が昔から檀家だったわけだが、檀徒であるにもかかわらず自分の属する宗教を知らずに、サイババやマハルシを語ったところで、足元が固まっていないような気がするのである。
こういった本を読んでみると、密教と言うのは、どうも仏教ではない別の宗教のような気がする。
まず、拠り所とする経典が違う。世界の常識では、拠り所とする経典が違えば別の宗教である。
それでも、たとえば経典の中で教えを説く中心人物が、釈迦あるいはその弟子であるなら、仏教と呼ぶこともできるかもしれないが、密教の場合明らかに違う。
発展・進化する特異な宗教として仏教をとらえれば、真言宗も仏教の範疇になんとかおさまりそうではある。
実際に、仏教はそういう特異な宗教なのかもしれない。だから、膨大な量の経典がある。
誰か一人の教えにしがみついて、そこから先に進みようがない宗教に比べれば、発展進化する宗教の方が健全かもしれない。
発展進化の方向を間違うと危険ではあるが・・・。
外国で「あなたの宗教は?」と聞かれたとき、Buddhist と答えれば無難だが、Buddhist からイメージする宗教の内容と、私の属する宗教はずいぶん違うように思う。
ではなんと言えばいいかというと、秘教的な仏教(Esoteric Buddhism)とか、タントラ仏教(Tantric Buddhism)とか、真言乗(Mantra-yana)とか、金剛乗(Vajra-yana)とかいうらしい。
ただし、プッタパルティでうっかり「Vajra-yana」などと言うと、アシュラムに入れてもらえず、バンガロールに送り返されるかもしれない。Japanese Vajra-yana という言葉が何をイメージさせるかわかりません。
Japanese Buddhism とでも答えておけば、嘘ではないし良いかもしれない。
写真は、昭和元年に火災で焼失した降三世明王立像。踏みつけているのはシヴァ神とウマ妃だそうです。
はるか昔のインドであった宗教的な勢力争いの象徴的なモチーフが、日本でこのような像になって、高野山にいらしたんですね。