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JR木造(きづくり)駅。青森県つがる市木造房松。
2022年9月28日(水)。
青森市浪岡の浪岡城跡を見学後、木造駅へ向かった。9月25日(日)に世界遺産・亀ヶ岡遺跡や縄文資料館「カルコ」などを見学したが、急いでいたので木造駅を飛ばしてしまった。この次の予定見学地は、高山稲荷神社だったので、その途中にある。五所川原市は1980年代に太宰治の斜陽館を見学済みなので今回は省略した。
木造駅東横の駐車場は10台ほどしか駐車できない狭さだが、1台だけ空いていた。しばらくすると、観光バスがやってきて、駅西の広い空き地に駐車し、観光客が降りてきた。
木造(きづくり)駅は、JR東日本五能線の駅で、「巨大な土偶が出迎える迫力ある駅舎」として、東北の駅百選に選定されている。現在の駅舎は鉄筋コンクリート造の「木造ふれ愛センター」との合築で外壁にコンクリート製の土偶を貼り付けてある。完成は1992(平成4)年で、建築費の総額は2億1000万円という。
この土偶は亀ヶ岡遺跡から発掘された遮光器土偶がモチーフで、ふるさと創生事業の一環として駅舎に作られた。地元では「シャコちゃん」と呼ばれて親しまれている。
土偶の「目」の部分には赤く発光する機構が当初より存在しており、設置からしばらくの間は列車の発着に合わせて土偶の目を点滅させていたが、「いらっしゃいビーム」が、周辺住民からの「怖い」「子供が怖がる」などの苦情により点滅を一時自粛していた。2020年に行った駅舎の改修工事により、土偶の目に設置されていた電球をLEDライトに交換し紫、青、緑、黄色、だいだい、赤、ピンクの7色4パターンを点灯できるようになり、発光を復活させた。
駅の中に入ると、運転本数は少なく次の列車まで時間があったので、10分ほど見学して、高山稲荷神社へ向かった。
高山稲荷神社。つがる市牛潟町鷲野沢。
高山稲荷神社の無料駐車場は広い。左へ歩くと、丘の麓に説明案内図があった。丘の向こう側に千本鳥居が並んでおり、神社社殿のある丘の石段を昇って下らないと千本鳥居を見ることはできない。
高山稲荷神社は、標高約22mの地にあり、祭神は宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)、佐田彦命(さたひこのみこと)、大宮能売命(おおみやめのみこと)。五穀豊穣、海上安全、商売繁盛の神様として信仰を集めている。
創建は鎌倉から室町にかけてと伝えられる。稲荷神社創建の社伝によると、赤穂藩主の江戸城中での刃傷事件による藩取り潰しの際、赤穂城内に祀っていた稲荷大神の御霊代を藩士の寺坂三五郎が奉戴し、その後その子孫が高山の霊地に祀れとのお告げにより遷し祀ったと伝えられる。
朱色の鳥居が数え切れないほど並び、異世界のような不思議な空間を創出している。
千本鳥居は老朽化が進んでいることから、建て替えを進めており、新しい鳥居が多くなっている。
高さ約2mの鳥居が延々と並んでいる光景は圧巻である。鳥居の奥にある高台からは全体を一望できる。
このあと、中世、安東氏の交易港・十三湊として繁栄した十三湖へ向かった。