花見山へ
鶴ヶ城の桜はまだ咲いたばかりだった。裏磐梯グランデコではまだスキーが出来る状態で、小野川湖のほとりも、残雪豊富だった。裏磐梯グランデコは東急ハーヴェストクラブの一環で、今回ここに宿泊したのは、私達がハーヴェストの会員である事が大きな理由。宿は今が一番暇なときで、大浴場など貸し切り状態だった。
前日に、翌日は喜多方でラーメンを食し、大内宿に廻って、白河ICで東北自動車道に入ろうと決めていた。
ところがである。4月16日(火)の朝のテレビで、「花見山は花満開」なる映像が流れた。早速4人で相談し、前日の相談は反故にして、花見山に廻ろうと話は急展開した。これもマイカーで来ているが故に出来る方向転換である。宿泊地から磐越自動車道まで40分、そこから福島西ICまでが60分、更に花見山まで30分と読んだ。 結果として2時間余りの走行で、11時前に花見山付近の臨時駐車場に到着。この日も暖かい日、かつテレビの影響か、凄い人出である。スタート地点へ行く間にも花見山の花景色が良く見渡せ、道すがら、春の花が咲き競っているのを目の当たりにする。入口で貰った地図(一番下の写真参照)を見ると、山の中腹を巡る30分コース・45分コースと、山頂も巡る60分コースの3つの廻り方があり、いずれも花回廊を通り、山を一周して元へ戻ってくる様になっている。私達は山頂を通る60分コースを歩いた。
花は桜だけではなかった。レンギョウ・霧島ツツジ・椿・ナンテン・桃・ボケ等が目を楽しませてくれ、眼下には福島市街が見渡せ、遠くには雪を被った吾妻連峰が望めた。(写真:全山花咲く花見山)
(眼下に福島市街。遥に吾妻連峰を望む)
以下はこの日目にした花々である。花見山は、三春滝桜の様に、一本の大木があるのではなく、山全体が花・花・花という構成である。
(レンギョウ・桜・桃の向こうに福島市街)
(菜の花)
(枝垂れ桜)
(おかめ桜)
(ユキヤナギ)
(これは早い紅葉)
(レンギョウと桜) この花見山は、1959年、土地の所有者阿部一郎さんが「花見山公園」と命名し、善意により無料公開を始め、2007年には、福島市市制100周年を記念して「福島市景観100選」に指定された。2010年には、外国観光団も含め、過去最高の32万人が来園という快挙も経験している。いずれにしろ阿部さんご一家の善意と尽力でここまでに至った訳だが、昨年は3・11震災の影響では入園中止。久し振りの開放であった。
軽い昼食を摂り、花見山を後に郡山ICから東北自動車道に乗り、東京に戻ってきた。天候とメンバーと花と地元の温かさに恵まれた、良き旅だった。(写真:ボケ)