マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

願成就院へ(その3・外国人修行僧)

2018年06月05日 | 

 女性の住職も外国人僧侶も珍しくはない。女性の宮司さんも随分前に誕生している。2年前には、三島神社の宮司さんから苦労話を伺ったこともあった。いずれ、女性の行司だって出現するかも知れない。しかし、女性住職と外国人僧侶とのカップルは非常に珍しいのではないだろうか。それ故毎日新聞も取材に出掛け記事にしたのかも知れない。

 5月21日、願成就院大御堂内で、副住職さんは自ら進んで、二人はゴルフ全英オープン会場内のレストランでデートしたこともあったと語り、途中からは夫さんも話しに加わり、会話こそしなかったが、彼は終始ニコヤカだった。



 送付を依頼していた、毎日新聞4月2日朝刊(静岡版)もようやく届いたので、その記事も加え、夫・小崎キース(49歳)さんに焦点を当てながら、今日のブログを綴ることにしたい。(右上の写真:毎日新聞に載った二人の写真。大御堂内で)
 キースさんはロンドン警視庁の事務員として働きながら大学を卒業。2000年から5年間、鹿児島県・奄美大島や金沢市で英語教師をした後英国に戻った。2009年に、願成就院住職の次女で、英国の企業で働いていた小崎淳子さんとロンドンのレストランで知り合い、交際が始まった。
 いずれ寺を継ぐこと決めていた淳子さんは帰国。(私の推測だが)淳子さんのあとを追って、キースさんも日本にやってきて、姓を小崎と変え、2012年に二人は仏前結婚。勿論願成就寺で。
 キースさんは毎朝6時の鐘撞に始まり、大御堂に安置されている運慶作の国宝に線香を上げ、庭をはき清める。日中は拝観受付をしたり、拝観者の案内をしたりしている。私達が訪れた時にも彼は札場にいたのだった。
 修業は容易ではない。外国人には難しい正座、漢字の経文。ローマ字で読み仮名を振り、住職と淳子さんの読経を何度も聞き、般若心経だけは何とかそらんじられるようになった。「全く違う文化の中で、よく乗り切ってくれています」とは淳子さんの弁。その淳子さんは昨年、高野山での120日の修行を終えて僧侶となった(この寺は高野山真言宗だった)。
 「訪ねて良かった」と、大御堂を開けて5体の国宝の姿を目にした瞬間の参拝客の笑顔が大きな励みという(私の驚きも御堂の扉を開け阿弥陀如来の姿を目にした瞬間だった)。キースさんの僧侶目指して精進の日々が続く。
 “英国人男性 愛の修行僧”が記事の見出しだった。