「この本、面白いわよ」と、家人か笑いながら私に渡した本の題名を見ると「三匹のおっさん」。どんな内容の本なのか尋ねると「同じ町内会に住む仲好し3人のおじさんの物語よ」との返事。笑いながら渡した訳を悟りました。
そうなのです。三匹のおっさんとは、三人の超元気な、同じ町内会に住む3人の高齢男性の物語でした。架空のおっさん3人と、私たち富士前福寿会の健脚3人組のイメージが一部ダブルのです。
因みに、物語に登場する3人を簡単に紹介します。
清田精一 定年退職後、近所のゲーセンに再就職した剣道の達人。通称キヨ
立花重雄 柔道家で居酒屋「酔いどれ鯨」の元亭主 通称シゲ
有村則夫 機械をいじらせたら無敵の頭脳派。工場経営者。通称ノリ
この3人、小学校時代の同級生で、最近は1週間に一度ほど居酒屋「酔いどれ鯨」で盃を重ねます。その席での話で「最近はこの町も痴漢や引ったくりだの物騒な話が増えているからな。時間を持て余しているおっさんどもなら夜回り役にぴったりじゃねえか」と私設自衛団を結成します。
かくして結成された自衛団の活躍物語のハジマリはじまりです。
第一話ではゲーセンの店長をゆするヤクザまがいの男を懲らしめます。
第二話は痴漢退治の話。
第三話では、シゲの細君が結婚詐欺に引っ掛かり、危うく家出する寸前に、真相を暴きます。
第四話では小学校内で飼育される動物を虐待する犯人を突き止めます。
この様な話が第六話まで続きます。
どの話でも、3人の私設自衛団は、過激な力を発揮して”悪人”をねじ伏せます。それもそのはず、キヨは剣道の達人、シゲは国体に出場した柔道家、ノリはモデルガンを簡単に造れるなどそれぞれが超能力の持ち主。3人とも強力な武器を持った主人公なのです。
この3人のおっさんの活躍物語に並行して、キヨの孫の祐希とノリの娘の早苗との間に揺れ動く恋愛感情が丁寧に描かれる青春ドラマでもあります。こちらの方が本筋になる話もありで、恋愛小説の名手有川の筆が冴え、はらはらどきどきの場面が展開します。
”あとがき”で著者有川は「イマドキのお年寄りって若いよなあ」と語っています。同感です。実在の私たち健脚3人組も元気だとは思いますが、遊び的関係が主で、架空のおじさんの様に大活躍する訳ではありません。ただ暮れになると3人して”火のよ~じん”と大声出して町内会を行進する程度の”活躍”はあります。
この本の人気は高く、続編として”三匹のおっさん ふたたび”も発刊されました。
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