図1
図1は前回のブログの最終局面の再掲です。
数を入れる方法①ブロックについて考える ②行について考える ③列について考える ④マスについて考える の4つの作業を実行しても、新たにマスに入る数が見出せない状態に陥っています。さあどうするかと言う局面です。
ここからは書き上げてある候補数を消去していきます。候補数を消去していき、そのマスに入ることの出来る数を一つに絞りこめれば、それが確定数で、その数をマス入れる事が出来ます。そこでここからは”候補数を消す”手筋の話となります。
(2)候補数を消す手筋
候補数を消す手筋は、実は数多くあります。図1を見て「d3=f3=2or4 だから二国同盟が成立し d3とf3を含む3列とⅣブロックからd3とf3を除き、2と4を消すことが出来る」事を見抜いた方も多いと思います。確かにその通りです、しかしマーちゃんはここでは、敢えて今はその方法を取りません。後に触れることにして、まず行を眺めます。
①行について考える
まずa行を見ます。a行の中に登場する数が1個の数は無いか”読み”ます。あるはずが無いのですが、今までの読みにミスがあったかも知れません。万一に備え登場する数が1個の数を捜し、あればそのマスにその数を入れます。無ければ次に、候補数が2個登場する数を”読み”ます。図1のa列にはありません。原則として3個以上を考える必要はありません。
次にb行を”読み”ます。候補数の登場が1個のものはありませんが候補数の登場が2個のもの、二つあります。1と4です。しかしこの場合の二つの1は属するブロックが同一では無いので他の数を消す能力はありません。しかし4には他の数を消す能力があります。下の図2のb行の中の4を赤で示しました。良く見てください。
図2
b行の4が入るマスは確定していませんが、しかし1列目か2列目です。確定では無いが1列目か2列目のいずれかには必ず入ります。謂わば”準確定”です。この二つのマスは同一のⅠブロックに属します。Ⅰブロックのb1かb2に4が入るわけですから、Ⅰブロックの他のマスには4は入りません。言い換えれば、Ⅰブロックの他のマスから4を消せる訳です。具体的にはa1、a2、a3 の黄色で示した4が消せます。
少し一般的に言えば「2行の中に2個存在する候補数4が2個とも同一ブロックに存在するとき、そのブロックから他のマスの候補数から4を消せる」のです。
この様な”読み”をa行~i行まで行います。c行~i行まで”読み”を入れた結果h行の2つの8にも消去力があり、Ⅸブロック内の黄色の数8が消えます。行について考えた最終結果を図3に示します。
図3
図1
さて、図1はある数独の問題です。”ごく普通の”解き方では次の一手は、ある一箇所しかありませんが、分かりますか。
正解は図3に登場します。
前回までのブログで、確定しているはずの数を発見するには
①ブロックについて考える
②行について考える
③列について考える
更には①~③を、もうそれ以上変化しない状態まで繰り返し調べる、と書きました。
今回の問題は①~③の作業を何回行っても進展が見られません。この様なときは「数を入れる方法④マスを考える」を実行します。空欄になっているマスを順序立てて、そこに入る数が一つだけと言うマスがあるか無いか調べるわけです。実はこの作業多くの時間を食います。局面が進んで、再三再四、マスを調べるとなると尚更大変です。そこで多くの数独愛好者(今後数独子と書きます)は、マスに入る候補数をマスに書き込んでいると思います。
マーちゃんもマスに候補数を書き込みます。どの時点で、どの様に書き込むかも人により千差万別だと思いますが、マーちゃんは、④の直前に書き込みます。それも市販されている問題用紙とは別の紙の、自前で作成した用紙に、問題を解く直前に。図1を見て頂くと想像がつくと思いますが、A4用紙を用いマス内を点線で9分割した用紙です。
別の用紙を用意する理由は2つあります。ひとつはマス内に候補数(最多9個)を書くのに、市販されたままの数独問題用紙ではマスが狭すぎると言うことです。もう一つの理由は、いずれ高級な「手筋」を用いた問題を解かねばならない場面に遭遇しますが、遭遇したときに「手筋」を出来るだけ目で発見できる様にする為に碁石(あるいはオセロ石)を用います。1マスに1個の碁石が置けるだけの広さが絶対に必要だから、でもあります。
(碁石を用いての方法は手筋”Sowrd Fish”等の発見に絶大な威力を発揮します。碁石を用いる方法については、今後のブログで紹介します。また、問題を書き写すことに抵抗を感じるかも分かりません。ただ先日のテレビで、アフリカ地域の児童たちが、数独問題用紙を何度も使える様にするため、用紙に直接に数を記入しないで手作りの用紙に書き込んでから問題を解き始めるのを見て”我が意を得たり”の思いを抱きました)
図2は、候補数を調べた結果です。今後はこの候補数をどう見るかの勝負になるわけですから、書きなぐったりは絶対にしないで、整然と整理して候補数を書き上げてください。
図2
書き上げた結果、h2のマスのみ候補数が一つですから
h2=3 が確定し、このマスに3を入れた結果に伴い、h2
と同一のユニット(Ⅶブロック。・h行・2列)内の候補数3を消しゴムで消します。そして図3となります。
図3
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(2)マスに数を入れる方法・・・・その2 行について考える
上の図は前回のブログの最後に登場したもので、ブロックを調べこれ以上確定数が見出せない状態です。
そこで、次に行について調べます。『まず数1について、a行に入るべきところはあるか、探します。次いでb行、c行、・・・h行、i行と調べます。次いで数2について同様に調べ、以下数3から数9まで調べ続けます』。あるマスに数を入れれば、ある行で更に確定数が出ているかも知れませんから、『』内の作業を繰り返し、行を調べても更なる確定数が登場しなくなるまで作業を続けます。
(3)マスに数を入れる方法・・・・その3 列について考える
行を調べつくしたら列について、行を調べたと本質的に同様な作業を繰り返します。
(4)①~③の調べをしたとしても、この作業で確定数をマスに入れた結果、例えばブロック内の数が更に確定したかも分かりませんから、①~③の作業を繰り返し、確定数に全くの変化が起こらない状態まで作業を進めます。
以上述べた作業をし尽くした結果次の事柄が分かります。
g1=8、g9=2、c6=8、c5=2、a3=8、h1=2、b9=3
図2の状態から最終的に到達した状態が図3です。
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(1)マスに数を入れる方法その1・・・ブロックから考える
マスに数を入れる方法、別の表現をすればマスに入る数が確定していてそれを”簡単に”発見する方法は4つあります。
①ブロックを調べる
②行を調べる
③列を調べる
④マスを調べる
です。マーちゃんは①のブロックから調べ始めます。勿論気が付いた所から数を入れていく方も多いと思いますが、行と列のブロックへの影響が一番目に入り易い(考え易い)ので、まずブロックについて考え始めます。
それも『数1が入るかどうか、Ⅰブロック~Ⅸブロックまで調べ、次に2が入るか否かⅠブロック~Ⅸブロックまで調べ、と言う風に順序立てて、以下数9が入るか否かⅠブロック~Ⅸブロックまでを調べます。』この様な方法は確かに時間の掛かる方法だと思いますが、”超難問”を相手にするとき、チョッとしたミスも命取りになってしまいますし、系統立って調べて行く事が”調査漏れ”を防ぐ最大の方法と考えて、マーちゃんは必ず実行しています。
さて、ブロックを調べた結果図1の数独は
b5=7、d2=9、f5=4、f7=7、 i2=7 が分かります。ただこれでお仕舞いではありません。幾つかのマスの数が確定したことにより、更に確定数が見出せるかも知れません。その可能性を探るべく上記『』内の作業を繰り返します。その最終結果が下図2です。次回のブログで行と列について調べ更なる確定数を見出します。
図1
解説する対象は図1の様な9(マス)×9(マス)のタイプの数独とします。 行は9行あり、上から順にa行、b行、・・・・、h行、i行 と名付けます。 列は9列あり、左から順に1列、2列、・・・・、8列、9列 と名付けます。
図2
ブロックは9ブロックあり、上図の様に、Ⅰブロック、Ⅱブロック、・・・、Ⅷブロック、Ⅸブロックと名付けます。
図3
図3は数独問題の一部ですが、a行と4列の交差するマスに数字6が入っています。この事実をa4=6と表現します。他の事実をも表現すると、a5=1、b3=2、b6=4、c3=7、c7=9、c8=1 となります。
マスの中に点線が引かれ、マスが更に9個の部分に分かれています。これには大きな意味があり、いずれこの事に触れますが、今は無視をして先を読み進めて下さい。
数独のルール
数独のルールなどと書きますと何を今更と思われるでしょうが、マーちゃんなりの表現で記述しますと
数独には、行、列、ブロックの3つのユニットがあり
『どのユニット内の9つのマスの数も1~9の全て異なる数から なる』
となります。