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あらすじ(「BOOK」データベースより)
武家の次男坊・林只次郎は鶯が美声を放つよう飼育することを生業とし家計を大きく支えている。ある日、上客の鶯がいなくなり途方にくれていたとき、居酒屋の美人女将・お妙の笑顔と料理に一目惚れするが…。
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ほかほか蕗ご飯、このタイトルを見て読みたくなりました。初・坂井希久子さん。
志も体型も、やることなすことすべて武士らしさはひとつもなく、優しくて素直で正直で人懐っこく、周りを和やかな雰囲気にし、おいしいものには目がない只次郎、なんかほほえましいのよねぇ。彼が一目惚れする居酒屋の女将・お妙は穏やかで色気がありお料理上手で、頭がいい! 日々の生活の困りごとがお妙のひとことで解決したりするものの、殺しだのなんだのといった物騒なことは一切なし、ほんわか温かい気持ちになる一冊でした。お料理の描写やそれを食べる只次郎の反応、おなかが空いてきそうです。お妙と一緒に働いているお勝、大店・菱屋のご隠居、鳥の糞買いの又三、ご近所さんのおえん、といった脇も個性豊か。最後が気になる終わり方であれ?と思ったらどうやらシリーズものらしいので、続きを読んでみたいと思います。
一話ずつのちょこっと感想。
笹鳴き:只次郎が居酒屋ぜんやへ行きお妙と出会います。只次郎のお料理を食べる様子と、お妙のお料理上手なことと頭のキレることが印象に残りました。
六花:酒問屋の主人のご新造さん、灘から嫁いできたせいか江戸の食べ物が食べられず。それを解決すべくお料理をふるまうお妙。食欲不振の他の原因も見抜いちゃいます。さすが!
冬の蝶:武家の次男の只次郎とその兄との関係が描かれています。長男と次男、生まれたときから全く人生が定められているのね。しんみり。
梅見:お妙の巾着をかっさらおうとした小熊の正体をただひとり見抜くお妙。さすが!
なずなの花:只次郎の父の上役に縁談を勧められそうになった只次郎、円満に断るためにうつけのふりをして難を逃れます。その後、林家では縁談を断ったことを父と母と兄、それぞれが納得するように話します。頭いいじゃん、只次郎。自分が生きたいように生きるためならば、他の人にどう見られようとかまわない、そんな図太さを感じました。それから、鳥の糞買いの又三が最後の最後、驚きの発言。又三のお妙に対する気持ちと、もうひとつ。後者は謎のまま。気になる‥ 只次郎のあわてっぷりもかわいかった!