「緊急事態宣言」はさてどんな時に発せられたか。昔の職場であり、記憶を辿れば交通事故死全国ワーストワンを更新し続けていた時しか想い出せない。「北海道」と冠がついていたかどうか定かで無い。
新型ウイルス感染予防のために、安倍首相が唐突に全国一斉休校を要請したが、鈴木道知事の「北海道緊急事態宣言」は何かおどろおどろしくて違和感がある。
当面の取り組みがこの週末の二日間の外出自粛だけであり、あとは国の対策待ちなのでなおのことである。
鈴木知事の一連の動きを見ていると、国に先立つ道内小・中学校の一斉休校も関連する課題の対応策が示されない中での政治的な判断の印象だ。
安倍首相の一斉休校の要請に併せるように続いて出された「北海道緊急事態宣言」は、北海道新聞朝刊(3/1)によれば、道内部の検討、市町村への打診が不十分なまま知事の独断で決まったようである。
確かに北海道の感染者数は全国一多いが、検査体制が整っているから多いのかもしれない。そもそもは政府の対応の拙さが全国への感染拡大を招いているわけで、北海道だけが〝重点地域として格別の支援を〟と政府に陳情要請するのは何だか抜け駆けのようにも映る。
若手知事として、全国知事会をリードして感染症対策の緊急提言を纏めるなどの行動から始めるのが良かったような気がする。
政治的なアピールを意識する余り、北海道への間違った警戒感、風評が生まれてこの先の経済活動に影響しなければ良いのだが。「宣言」を外すタイミングも難しい。