楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
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リスクに敏感な「横並び」報道

2024年04月23日 | 日記

週刊誌が報じていても大手新聞社は殆ど取り上げないことが多い。

小池百合子都知事の学歴詐称疑惑もそうだ。

4前の都知事選の時に『週刊文春』がカイロ大は卒業していないのではないかと疑惑を取り上げてからずっと燻っているが大手新聞は音無しだ。


最近、元側近の弁護士が日本記者クラブで「私は学歴詐称工作に加担してしまった。」と告白し、小池知事とカイロ時代に同居していた女性が実名で信ぴょう性の高い証言をした。

それでもメディアは4年前に小池都知事が示したカイロ大学長の声明文(なぜか、駐日エジプト大使館のフェイスブックに掲載)と卒業証明書といわれる書類の真偽を確かめようともしない。

自民党の裏金づくりは永田町の常識であったが、「しんぶん赤旗」がスクープ記事にし、大学教授が丹念に調べて検察に告発してから大手報道機関が一斉に報じ始めた。


それは何故か。
最近読んだことだが、今のマスコミ界は失敗やリスクに極めて敏感で、他社が報じていない事項の報道には及び腰なのだという。一社単独より、全社「横並び」の報道の方が安全だからという。

現場の記者が正義感で真実を伝えようとしてもデスクで握り潰されるという実態が大学の調査でも明らかになっているというから根が深い。
政・官・業にメディアが加わる先陣はNHKが切ったのではないかと思っている。


衆院議員の3つの補選が後半戦に入った。大いなるカン違いの連合会長が野党戦線の足を引っ張るようなことを言っているが、報道では野党共闘が功を奏している。

選挙報道は政治的公平性が求められるが、それは放送時間などの「量」を各候補者に同じにすることではなく、重要なのは「質」の公平性なのだという。

「政策の内容、問題点、候補者の資質への疑問など有権者の選択に必要な情報をどの政党、どの候補者についても取材で知り得た事実を偏りなく報道し、明確な論拠に基づき評論する姿勢こそが求められる。」(BPO放送倫理・番組向上機構 2017年2月)


補選は政権交代に繋がる重要選挙である。大手メディアが自らの取材による事実と論拠に基づく評論を避けて、リスク回避の〝当たり障りのない横並び〟にならないかどうか、注目している。

一斉に当確を打てば良いというものではない。







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