東埼玉病院 リハビリテーション科ブログ

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睡眠の質について

2021年09月28日 | 紹介

皆さん、こんにちは。

今日は中等度の睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome; SAS)と診断された

私の対症療法の一つをご紹介しようと思います。

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりすることで、

体の低酸素状態が発生する病気です。この病気に関しては、独立行政法人 国立病院機構

 近畿中央呼吸センターに詳しい病態と検査方法等について紹介してあるのでご参照ください(https://kcmc.hosp.go.jp/cnt0_000236.html)。

私も周囲からいびきをよく指摘され、また、特に飲酒後などは夜間に何度も起きることがありました。

今年、意を決して近くのクリニック(※当院では睡眠時無呼吸症候群の検査等は行っていません) 

で簡易検査を行うと、呼吸が止まったり,浅くなったりする回数(無呼吸低呼吸指数;AHI)が

1時間に5回以上に増加すると睡眠時無呼吸症候群と診断されるのですが、私の場合は19回を記録し、

中等度の睡眠時無呼吸症候群と診断されました。

 

睡眠時無呼吸症候群の代表的な治療法の一つに、経鼻的気道持続陽圧療法(CPAP療法)があります。

これは鼻にマスクをつけ、特殊な機械で圧力をかけて空気を送り込む治療法です。この圧力によって

肺への空気の流れがよくなり、呼吸が止まることがなくなります。

 

私の場合は、中等度ということで主治医と相談し、CPAP療法ではなく、歯科にて歯科装具(マウスピース)

を作成することになりました。無呼吸やいびきは、就寝時に筋肉がゆるんで重力が加わり、下顎が後方に

下がるとともに舌も奥へと入り込み、気道の一部または完全に閉塞してしまうことで起きる症状です。

今回、作成したものは、下顎を前方に突き出したところで上下の顎をマウスピースにて固定して、

気道を確保し、無呼吸やいびきを軽減させることを目的としています。

 

 

実際、使用してみた個人の意見としては、無呼吸やいびきは軽減したとの指摘があり、また、夜間に

何度も起きてしまうことも減少しました。ただ、下顎を前方に押し出して固定していることに慣れる

まで少し時間がかかったことと、朝、起きた時にも一時的にですが、顎関節や歯に違和感が出てしまう

ことがありました。

 

 

リハビリテーション科として、睡眠時無呼吸症候群に直接かかわることはありませんが、寝たきりの

患者様などのベッド上のポジショニングでかかわることがあります。枕の高さ、クッションの位置など

が原因でリラックスできず、常に筋緊張状態になることで疼痛が出現し、それにともない胸郭の動きが

悪くなることで換気能力も低下してしまうなど、ちょっとしたことが睡眠の質の低下に繋がっていく為、

評価と対策、病棟との連携がとても重要となっています。

 

この記事を読まれた方におかれましても、これをきっかけに今一度、自分の睡眠状態と

向き合うことで、少しでも睡眠の質が向上することを願っております。

 

※睡眠時無呼吸症候群については、まずは検査し、主治医と相談の上で自分に合った治療方法を

選択してください。

 

 

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