東埼玉病院 リハビリテーション科ブログ

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日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会に参加してきました!

2017年09月29日 | 紹介
平成29年9月15日~16日に、第23回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会(千葉県幕張メッセ)に参加してきました。

今回の学会テーマは、「広げよう!つなげよう!摂食嚥下リハビリテーションの輪」でした。この学会は多くの専門分野の職種が集まる盛大なもので、様々な分野の新しい知見を得ることができ、毎年楽しみにしています。口演やポスター発表、シンポジウムなどを聴講しましたが、多くの職種とのつながりの重要性を再認識させられる内容ばかりでした。

当院からは、リハビリテーション科医師が、「多系統萎縮症患者における肺炎の既往と嚥下造影検査所見の関係」というタイトルで、口頭発表をしました。
当院では、リハビリテーション科医師が言語聴覚士らとともに嚥下造影検査(VF)を行い、症状や障害が進行する神経・筋疾患に対しても、定期的な評価を行い、その時の病期や症状に合わせたリハビリテーションを行っています。神経内科疾患の中には「難病」といわれる疾患も少なくなく、エビデンスも不明確で、対応に苦慮することも多く、日々奮闘しています。

今回、数あるプログラムの中で特に印象に残ったのは、シンポジウム「神経内科の摂食嚥下-専門職の視点-」でした。VFなどで客観的な評価に基づいた訓練を行うことはもちろん、「疾患特性の知識を深め、適切な経過予測ができるよう経験を積むことが必要である」ということが語られました。また、難病におけるリハビリテーションの目的は、「残存機能の活用、代償方法の利用、二次障害(誤嚥性肺炎や窒息)の予防」であるというお話も伺いました。今回学んだことを、早速今後のリハビリテーションに活かしていきたいと思います。

全国から7000名を超える参加者があったようで、今年の学会も大盛況のうちに終わりました。神経難病に限らず、様々な疾患に柔軟に対応できるよう、自己研鑽を重ねる決意を固めた貴重な機会となりました。

G12(ST)

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