みなさん、こんにちは。
年が明け、寒さが厳しくなってきましたが、いかがお過ごしですか。
当院、リハビリテーション科では、必要に応じて家屋調査や、公共交通機関を
利用した外出訓練を行っています。
今回は、高次脳機能障害のある方の公共交通機関を利用した外出訓練時に考えていること、
見ていることについてお話できたらと思います(一個人の見解で一例です。対象の方によって
内容は異なります。)
- 課題への留意:忘れ物なく準備ができる、約束事項を守れるなど
- 計画、効率性:事前に計画を立て(立て方や調べ方も確認します)、立てた計画を完了できる、 必要に応じて修正できる
- 物の選択と使用:服装が季節や行先に合っているか/交通系ICやスマートフォンが適切に使用 できているか
- 注意、安全の確保、安定性:自己の体への注意(人や物にぶつからない)し、安全を確保して 行動できるか、周囲の人に対しても注意して公共交通機関を利用できているか
- 探索、選択:慣れない環境や情報量の多い環境で、適切なバス停や電車を選べるか/降りる停留所 や駅を間違えない
- 金銭管理:支払い、残金の確認、必要に応じて補填できる
- 問題への対処:問題に対して、誰かに尋ねられる/スマートフォンで調べられる/電話で助けを 求めるなど
- ペース配分:疲労を確認でき、適切に休める
等々、他にも色々、その方にとって必要と思われること、その方の目的に沿った確認事項を考えています。
また、外出訓練実施前に、行先や行き方、時間配分など計画立案の過程を確認しています。
実施後は、振り返りを行い、課題となることがあればその後のリハビリプログラムに取り入れていきます。
退院後、少しでも安全に安心して公共交通機関が利用できるよう、これからも取り組んでいきたいと思います。
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【注意】
本ブログの掲載記事は,個人的な見解を含んでおり正確性を保証するものではなく,
当院および当科の総意でもありません.引用や臨床実践等は各自の判断と責任において
行うようお願いいたします。