旅には情報は不可欠と考えている人は沢山おられます。先週までツアー報告を連載してきた"スーパーカブでタイ"はそういう固定観念を破壊して開放する事を一つの目的としていますが、実際には私の頭の中に入った情報によって運営されている面もあります。何度かに渡って開催しているため、今となっては記憶されている情報もあれば、経験上、どうすればよいかを知っている情報、例えば、知らない町でどうやって宿を探すかとか、言葉が通じない所でどうやってコミュニケーションをとるかなど、こういったことを活用しなければ成立しない旅であるという点では、やはり情報は必要ですね。
上の話で気がついた方もいらっしゃるでしょうが、情報には大きく2つのタイプがあります。
1つは、各論としての情報。ミクロな情報とでも言えばよいのでしょうか。例えば、空港から市内へタクシーで20ドルとか、あるいは、"◎◎ホテルは1泊XXドルで、スタッフは親切、部屋はきれい"のような情報で、ガイドブックなどにもまとめられていますね。こういう情報は、インターネットが普及した事によって随分手に入りやすくなったと思いますし、多くの方が旅の情報といえば、この情報を期待するのではないでしょうか。
余談ですが、"スーパーカブでタイ"に関しても、"利用しているレンタルバイクショップを教えて"とか、"泊った宿を紹介して"といった問い合わせを受ける事があります。覚えていれば教えてあげても良いのですが、本当に現場で手配しているので、各論情報を重視していない私はレンタルバイク屋のおじさんの顔写真くらいしか情報は残していません。意地悪する気はないんですが自分には各論な情報は不要なので、残していないのです。
さて、これらの各論とは少しタイプが違う情報というのもあります。前にあげた、知らない町で宿を探すための経験的方法論もそれに当たりますし、そこまで精神主義な話ではなく、"バンコクのカオサンロード周辺にゲストハウスが沢山ある"というスタイルの情報や、あるいは自分が訪問する国の歴史や生活習慣、宗教観などに関わる情報です。少し漠然とした知識としての情報、1つめの対してマクロな情報と言えるのかもしれません。
私はこのタイプの情報はどんどん手に入れて旅に出るのが良いと思います。特にその国の歴史などを知っていれば訪れるべき場所についてのアイデアも得る事ができますし、旅の楽しみも深まります。だからガイドブックではなく、その国の事を描いた本を読むことをおすすめしているわけです。
旅の書斎
この2つのタイプの情報を数学にたとえるなら、前者の情報は"答え"であるのに対して、後者は"式"であるといえるのではないでしょうか。
前者の情報を手に入れても、1+1=2という事はわかっても、1+2は判りません。後者なら1+1=2、1+2=3の両方が判ります。◎◎ホテルは1泊xxドルという情報があっても、◎◎ホテルが満室だった瞬間にお手上げになりますが、ホテルの探し方を知っていれば、○○ホテルを探すために何をすればよいかが判りますね。
前者の情報は1+1という問題が出される事を知っていて、2という答えだけを暗記している、いわばカンニング的な情報収集と言えます。でも旅の現場では、どんな問題が出されるかは判りません。だから、ほぼ役に立たないものと考えてよいと断言できます。
私はロンドンのB&Bで、有名な黄色い表紙のガイドブックを突きつけて"○○ポンドって書いてある!"と料金交渉している姿を見たことがありますが、宿泊代だって値上げされる事がありますし、そういう使われ方するならB&B 側としてはガイドブックになんて掲載されていい迷惑でしょう。せっかく旅人の手助けをしてくれているガイドブックの側としてもいい迷惑ですね。
そうです。”◎◎ホテルは1泊xxドル"だったのであって、あなたが行ったときもxxドルかどうかは判りません。従業員が一斉に解雇されて入れ替わり、スタッフは不親切、部屋の掃除も充分なされなくなっているかもしれません。
ミクロな情報というのは、あくまで"参考程度"にしか役に立たず、必ず現地で調整が必要となる事を肝に銘じておく必要があるのです。この点を理解できていないで情報を鵜呑みにしていると、現地で"お手上げ"になりかねません。
それでは、現地での調整はどうやってやるのか。例えば私のように現地で客引きに聞いてみたりするというのは一つの方法ですが、この場合、客引きが騙そうとしていないかを判断する必要が発生してきます。ミクロな情報を手に入れるためにはマクロな情報をしっかり固めておく必要があるのです。
逆に、マクロな情報をしっかり固めておけば、ミクロな情報なんて、現地で手に入れるもので充分です。そうでなければあなたは詳細な情報がある国にしか行く事ができない限定的旅人になってしまいます。
これから旅に出ようとしている人たちは、ガイドブックの"おすすめホテル"とか、そういうページはとりあえず出発して、困ってから開くとして、出発前には"この国の成り立ち"とか、そういうページに一通り目を通す事から始めて、訪問先に思いを馳せる事に限定してみる事を強くおすすめします。
上の話で気がついた方もいらっしゃるでしょうが、情報には大きく2つのタイプがあります。
1つは、各論としての情報。ミクロな情報とでも言えばよいのでしょうか。例えば、空港から市内へタクシーで20ドルとか、あるいは、"◎◎ホテルは1泊XXドルで、スタッフは親切、部屋はきれい"のような情報で、ガイドブックなどにもまとめられていますね。こういう情報は、インターネットが普及した事によって随分手に入りやすくなったと思いますし、多くの方が旅の情報といえば、この情報を期待するのではないでしょうか。
余談ですが、"スーパーカブでタイ"に関しても、"利用しているレンタルバイクショップを教えて"とか、"泊った宿を紹介して"といった問い合わせを受ける事があります。覚えていれば教えてあげても良いのですが、本当に現場で手配しているので、各論情報を重視していない私はレンタルバイク屋のおじさんの顔写真くらいしか情報は残していません。意地悪する気はないんですが自分には各論な情報は不要なので、残していないのです。
さて、これらの各論とは少しタイプが違う情報というのもあります。前にあげた、知らない町で宿を探すための経験的方法論もそれに当たりますし、そこまで精神主義な話ではなく、"バンコクのカオサンロード周辺にゲストハウスが沢山ある"というスタイルの情報や、あるいは自分が訪問する国の歴史や生活習慣、宗教観などに関わる情報です。少し漠然とした知識としての情報、1つめの対してマクロな情報と言えるのかもしれません。
私はこのタイプの情報はどんどん手に入れて旅に出るのが良いと思います。特にその国の歴史などを知っていれば訪れるべき場所についてのアイデアも得る事ができますし、旅の楽しみも深まります。だからガイドブックではなく、その国の事を描いた本を読むことをおすすめしているわけです。
旅の書斎
この2つのタイプの情報を数学にたとえるなら、前者の情報は"答え"であるのに対して、後者は"式"であるといえるのではないでしょうか。
前者の情報を手に入れても、1+1=2という事はわかっても、1+2は判りません。後者なら1+1=2、1+2=3の両方が判ります。◎◎ホテルは1泊xxドルという情報があっても、◎◎ホテルが満室だった瞬間にお手上げになりますが、ホテルの探し方を知っていれば、○○ホテルを探すために何をすればよいかが判りますね。
前者の情報は1+1という問題が出される事を知っていて、2という答えだけを暗記している、いわばカンニング的な情報収集と言えます。でも旅の現場では、どんな問題が出されるかは判りません。だから、ほぼ役に立たないものと考えてよいと断言できます。
私はロンドンのB&Bで、有名な黄色い表紙のガイドブックを突きつけて"○○ポンドって書いてある!"と料金交渉している姿を見たことがありますが、宿泊代だって値上げされる事がありますし、そういう使われ方するならB&B 側としてはガイドブックになんて掲載されていい迷惑でしょう。せっかく旅人の手助けをしてくれているガイドブックの側としてもいい迷惑ですね。
そうです。”◎◎ホテルは1泊xxドル"だったのであって、あなたが行ったときもxxドルかどうかは判りません。従業員が一斉に解雇されて入れ替わり、スタッフは不親切、部屋の掃除も充分なされなくなっているかもしれません。
ミクロな情報というのは、あくまで"参考程度"にしか役に立たず、必ず現地で調整が必要となる事を肝に銘じておく必要があるのです。この点を理解できていないで情報を鵜呑みにしていると、現地で"お手上げ"になりかねません。
それでは、現地での調整はどうやってやるのか。例えば私のように現地で客引きに聞いてみたりするというのは一つの方法ですが、この場合、客引きが騙そうとしていないかを判断する必要が発生してきます。ミクロな情報を手に入れるためにはマクロな情報をしっかり固めておく必要があるのです。
逆に、マクロな情報をしっかり固めておけば、ミクロな情報なんて、現地で手に入れるもので充分です。そうでなければあなたは詳細な情報がある国にしか行く事ができない限定的旅人になってしまいます。
これから旅に出ようとしている人たちは、ガイドブックの"おすすめホテル"とか、そういうページはとりあえず出発して、困ってから開くとして、出発前には"この国の成り立ち"とか、そういうページに一通り目を通す事から始めて、訪問先に思いを馳せる事に限定してみる事を強くおすすめします。
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