旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

オフロード・ファンライドとセルフツーリング

2002年03月23日 | 海外ツーリング
 E&Gでは他社と違った企画としてバイクツアーを扱ってきました。これは私、永持がその昔、海外をバイクで旅行していたり、バイク屋でメカニックをやっていたりという経験から端を発しています。
 そのあたりに興味をもってホームページをチェックしていただいた方は大体わかったかもしれませんが、混乱している部分もあるのでココで再度説明しておきます。
 まず、大きく分けて、”セルフツーリング”と”オフロード・ファンライド”に分かれています。前に述べた”混乱している”部分は特にオフロード・ファンライドについて。こちらのツアーにはガイドやサポートカーが同行しますので、とかく雑誌では”自分で行くのに自信がない人はツアーで行ってみれば”的な紹介をされるケースが多いので、初心者向けのコースと誤解されているケースが多々ありますが、 実はこっちのツアーはすべて参加するライダーに技量を要求します。逆に、参加者にも要求する部分があるからこそガイドが同行する意味、サポートカーが同行する意味があると考えてそういうオーガナイズができる現地スタッフを厳選してできあがっています。
 もちろん、参加される方の技量には常に一人一人差があるので、人によっては走破不能になる区間も発生します。そのあたりはラリーやレースではありませんのでリーダーガイドとバックアップライダーがサポートして通過させることになります。そのため、経験豊富なガイドが同行するわけです。また、ルートが走破性を要求するものであるだけに転倒によるマシントラブルや怪我もあり、また、荷物を積載したままではとても走破不能なためサポートカーが同行しているのです。
 オフロードファンライドにおいては、常に、”クロスカントリー”なロケーションと、そこに”誰でも”受け入れられるサポート体制を設定しているのであって、そこでエンジョイできるかどうかは参加する方の技量にかかわっています。数年前から”オフロード・ツーリング”という名称を廃止して、"オフロード・ファンライド”という名称に変更したのはこのあたりを正確に伝達したいという意図があるのです。 スキーツアーのように、日本にはもはや存在しなくなった広大でバラエティに富むロケーションの中でオフロード・ライディングを楽しみたい人向けのツアーなのです。
 一方、セルフツーリングの方は、バイクを”旅の足”として自分のペースで”海外旅行”を楽しんでもらおうという企画なので、各自の技量に合わせて”旅”してもらおうという発想に立っています。時には道に迷い、転倒やマシントラブルにあわないよう気を配る、そういった、オートバイという乗り物の”旅の道具”としてのネガティブな部分もツーリングの一部として楽しんでください。・・・と言うと無責任な発言かもしれませんが、これは私自身もライダーであることから来る皆さんへの提案。
 自分のペースで走行するわけですから、 当然転倒しないように走ることもできるはずです。逆に転倒すると、その結果に対して時には病院にいったり、バイクを修理したり、ダメージデポジットを支払ったりいろいろやることが発生する"楽しみ"もあります。トラブルに巻き込まれないように慎重な上にも慎重を期して旅を楽しむか、発生したトラブルをがんばって処理する旅を楽しむか、その選択も個人の感性。各自の自由です。
 上の文を参考に自分に合ったコースを選択して楽しんでください。それから、いずれにしても、やっぱりバイクはそれなりに危険な乗り物なので、あまり大怪我をしないように。少々はしょうがないけどね。

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