「淡路名所図会」でのカッパ、カワタロウの記述
2024.11
伝説に、野口氏がここの城主であった時の話がある。
どこかの川辺に農馬を繋いていた時、河童が一人の法師に化けて、馬を水底に引き入れようと、手綱をたぐり持って、手を肛門に入れて 胆をつかみ出そうとした。
馬は驚いて駈け出した。
河童は手にまきつけていた綱をはずそうとしたが、馬の勢いが甚だしかったので、出来なかった。引きずられながら伊勢宮の境内に来た。お城に近い所であったので、往来の武士や商人がす早く河童を捕えた。
縛って、罪を責め殺そうとした。
河童は、手を合せて繰り返し、詫び言を言ったので、命だけは、助けてあげた。
それ以来、この郷の人や牛馬などには害を与えない、と固く約束させて、河童をゆるした。
「淡路名所図会」広文庫より
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