中野笑理子のブログ

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本の愉しみ

2016年11月10日 | 日記

本を読む時、何故ワクワクするのだろう。それは読みたい本を読んでいるから。

待ちに待った発売日に買った新刊の表紙はどこでもドアで、開いたら自分は本の中で、世界を股にかける殺し屋だったり、悲劇のヒロインだったり、はたまた絶世の美女にだってなれる。

男にもなれるし、子供にも戻ることができる。実生活では絶対できない冒険もできるし、自由自在に時空を越えて飛び回ることができる。
読書ってホント、愉しいですよね。

美味しい食事をしている時も、好きな人達と一緒にお酒を飲んでいる時も、猫と遊んでいる時も、それぞれみんな幸せだけど、読書はいつでもどこでも一人でも逃避行できてしまうもの。

私はチェーン展開している喫茶店がちょっと苦手なんですが、昭和の香り漂う昔ながらの喫茶店や、次の電車は1時間後みたいな田舎の駅のベンチで風に吹かれながら本を読むとき、平静を装ってはいますが、心の中では物凄く高揚してしまうのです。

まぁ今はどちらのシチュエーションも難しい日常なのですが、寝る前に寝床の中で本を読みながら眠りに落ちる時、『今、すんごくしゃーわせ!!』と思います。
ただ寝ながら単行本を読んでいると、頁の間に指を挟んだまま眠ってしまい、指が痺れて目が覚めるなんて時もあったり。
また仰向けで読んでいる時、本が落っこちてきて顔面を直撃などという少々の危険もありますが。

ちょっと疲れている時は、マンガとかね。
今、我が家のおやすみ文庫には単行本、文庫本、雑誌に混じって、マンガ『おかゆネコ』が全巻揃っております。





午前3時の救急待合室とおネエの看護師さん 後編

2016年11月09日 | 日記

『大丈夫よ』

彼は確かに、そう言いました。
薄暗い廊下から急に現れた時、私は反射的に立ち上がったので、ここまでは立って会話していたのですが。
『あ、ごめんね。座って、座って』と言われ、椅子に腰かけました。
すると彼も隣に座り、『じゃあね、これ書いててね。急がなくていいからね』とにっこり笑って書類を両手で差出し、廊下へ消えて行きました。

そこはかとなく漂うオネエの雰囲気。
頭に浮かぶ『?』マーク。
夫が救急車で運ばれるという、不安の真っ只中にいる私を気遣ってくれての演技なのか、それとも。

……真性なのか。

結構な量の書類をセッセセッセと記入していると、出た! じゃなくて来た。
『さっき1時間って言ったけどね、ちょっと長引いてる』と言いながら、スルリと横に座り、『書けた?』と書類を私から受け取ります。

書類は処置に対する同意書のほかに、連帯保証人や緊急連絡先、家族構成や家族に介護者はいるかいないか、同居か別居か、などプライベートな項目も多く、近居の要介護者(母)がいるという記入を見て、『大変ね~』とか『うん、うん』とか言いながら1枚1枚書類を確かめ、『じゃ、もうちょっと待っててね』と去っていきました。

結局2時間以上待ち、ようやく処置室の中へ。
夫は移動ベッドの上で点滴のほかに何本かの管をつけられて、酸素マスクをしていましたが、意識ははっきりしているようで、安心しました。

待合室とうって変わって広くて明るい処置室の中には、疑惑の看護師の他に先生が2人いて、症状と施した処置についての説明を受けました。

その後、先生2人が部屋を出て、一瞬だけ疑惑と3人になった時、彼は『苦しかったわね~』と言って、夫の頭を撫でたのです。
その時の夫の顔には、さっき私が待合室で浮かべた『?』のマークがはっきり浮かんでいました。

すぐに先生方が戻り、疑惑も自分の仕事に戻り、夫の近くに行った時、私達は目と目で頷き合いました。

……真性だわ!

『6時になったら、病室に上がりますからね』と、その後もかいがいしく、夫と私に優しい言葉をかけてくれた彼。

空がうっすら明るくなり始め、6時になり病室へ。
そろそろ彼ともお別れです。
もう安心よ! というように、ウインクこそしなかったけれど、にっこり笑って彼が地下の救急へと戻って行った時、朝日がキラキラと登ってきたのでした。






















午前3時の救急待合室とおネエの看護師さん 前編

2016年11月08日 | 日記

さて、救急車に乗って病院に到着したのが、午前3時過ぎでした。

待つように言われた場所は、主人が入った処置室から少し離れた所にある、5、6人も座ればいっぱいの小さな待合室。
隣も椅子が置いてある同じような待合室になっているようですが、電気がついておらず真っ暗。中途半端な奥行きの壁で仕切られているので、その隙間から隣の部屋が目に入るのです。
自動販売機もなく、入口に面した廊下も薄暗く。

見ないでおこう、見てはいけない、と思うのですが、どうしても気になって目が勝手に暗闇に向かってしまう。
半透明の人が座っていたら、どうしよう?!
などと思いながら、ついつい目がいってしまう。
座っているので、奥の方は見えないけれど、立ち上がって覗こうと思えば覗けます。
いかん、いかん、と携帯を取りだし、気を紛らわせていました。

と、その時『看護師の◯◯です』と、ガタイの良い男性看護師さんが書類を持って来て、今処置中だけどあと1時間位かかりそうなことや、書類の内容や記入の仕方等を説明してくれたのですが、彼は緊張の面持ちで話を聞く私に、説明のあと目を見て微笑み、私の肩をポンポンと軽く叩きながら言いました。
『大丈夫よ』
……ん?

後編に続く




腕時計

2016年11月06日 | 日記

今、何時だい?

って時そばじゃないんですが、日頃時間を知りたい時、皆さんは何を見ますでしょうか?

携帯やパソコンの画面とか、時間を知ろうと思えば今やどこにでも時刻表示は出ているわけで、腕時計なんかもう何年もしていない、という人もいるかもしれませんね。

腕時計は、どういうものをしていますか?
という質問に様々な答えがありました。

毎日ではないけれど、服装や気分に合わせ数本の中から選ぶという人や、もう何年もずっと同じのをしているという人。好きなブランドのものしかしないという人もいれば、時間がわかれば何でも良いという人も。

ご存知の方もいるかもしれませんが、実はこれ、異性に置き換えられるらしいのです。

数ある中からその時々で選ぶ人は、古い例えですが、バブル期のアッシー君とかメッシー君みたいな感じ、ずっと同じという人は彼氏一人に一途な人、ブランドにこだわるという人は相手に対して容姿や職業などで譲れない点がある、何でも良い人は特にこだわりはないというところでしょうか。

印象的だったのは、とても気に入っていた時計をしていたけれど無くしてしまい、新しい時計を買いに行ったけれど気に入ったものが見つからず、ここ数年腕時計はしていないと言った人でした。
彼女は旦那様を数年前になくされ、以来一人だったのです。

何故こんなことを思い出したかというと、新聞に来たる11月22日のいい夫婦の日にちなんで、大手ブランドが限定モデルのペアウォッチを発売するという記事が載っていたのです。

ダイヤモンドを10個あしらった女性向けが18万3600円、ダイヤモンド3個の男性向けは16万2千円で各500本限定だそうです。

さて我が家では、この記事を切り抜いて、テーブルの真ん中に黙って置いておりましたら、翌日、赤ペンで大きくバッテンが書かれておりました。