地方の女たち

夜の街で出会った女達と男達

恐怖のデート

2016-11-21 21:35:59 | 日記
この日曜日に久し振りのデートをしたんです。。。
なんかデートの報告のようで変ですけどネ

ほんと久し振りのデートだし、張り切って「紅葉見物と滝」に行って、その帰りに何処かで食事と、、
相手も了承して計画は問題なしです。

その目的の場所なんですが、まだ行った事の無い滝を探しました。
まぁ、滝のある所はだいたい紅葉も楽しめます。。

幾つか候補地は見つけたのですが、その中で「大釜の滝」と言う所に行く事に決定

徳島市内から神山町を通る道を選択しました。この道はゴルフに行くのに何度も通っているので車のナビに頼ることなくスムーズに行く事が出来ます。

その途中・・・神山町でマラソン大会をやってて、沿道から多くの人が応援していました。


何時もなら人影はあまり見かけない所なんですが、人がいてると何だか気分も上々です
なんだか我々のデートを盛り上げてくれてるようにも感じました(楽観的でしょ)

徳島の神山町には温泉も有るし、町おこしもソコソコ頑張ってて山間の町にしては元気な地域です。
消費者庁の移転問題でも何度か全国区のニュースになった地域です。

その神山町の中心地を過ぎると、山に向かってるって感じが一段としてきます。
ナビも「道なり」の繰り返しです。 国道ですが、、、国道も色々で段々と対向車が気になる道幅になってきます。

そんな道中で白い乗用車に追いつきました。
これはある意味ラッキーで、安全運転には最高なんです。
前に車がいてると対向車との出会い頭を気にする必要が無くなり、道幅だけに注意すれば良い訳で車中の会話も弾みますネ

暫くはその白い車に着いて行ったのですが、その車がこの山道で最後の民家と思われるような家に入って行ってしまった。
そこからは対向車や道幅に注意をしながら走る事に・・・。

道は車より少し広いだけで車同士のすれ違いは絶対に不可能です。しかも昨夜の雨で落ち葉が濡れていてかなりスリップしやすい状態です。
隣の席から 「ゆっくり行って」 が何度か・・・・。

内心・・・私も少し道が狭すぎるなぁ~と思いながら走っていました。
道の途中には木が倒れていたり、小さな落石があったり、小規模の崩れもあった・・・

そして・・・三叉路に、、、、。

※ 「かいけ」はケアキの木の事です。大きなケアキの木があります。

どちらの道か解らないし、、、どちらを見ても草が生い茂り、かすかに轍(ワダチ)の箇所だけが解るような道で、まったく左右どちらに行くのか想像も付かない道です。山奥なのでナビも反応しません

そこで停車して 「少し待ってて・・」と言い残し、歩いて右の道の方に行って見た・・・
高さ2m近くあるススキによく似た草が密集していました。
轍の部分を歩き、新しいタイヤの跡が無いか確認しながら・・・・。
100mほど行くと道らしきものは有るのですが、車は不可能の道だったので引き返す事に・・・。

車に戻ると彼女がいないんです

大声で呼んでも返事が無い、、、、もしかすると・・・トイレ???
少し待ってると・・・反対側の道から彼女が歩いてきた。彼女も道の確認に行ってたのだ。。。
そして・・「ダメ」 の一言。

私は念のため 「どんな風にダメなの???」 と聞くと
彼女は 「身長より高い草が生えていて行けない」と言うので
私は 「こっちもダメなんだけど・・」
すると彼女は 「見てきてだ

なんか半ばキレ気味です
それでも確認するより他は無い。 その茂みをかき分けると、ほんの10mほどで道があった

私は急いで戻り彼女に言った 「大丈夫、あの部分だけで、すぐに道は開けている。」

車に乗り出発です
車のボディーに傷が入るのは覚悟しなくちゃなりません。
草がこすれる音が辛い、、、たまに枯れた硬い枝が当ると自分の体が傷付く感じがします。

それでも前進しかない。。。
その嫌な音に川の流れの音が混ざりだし・・・もう少しだと勇気が湧いてきた

谷川を発見 その川の小さな橋を越えると一段と厳しい道になった。。。
それでも・・・前進

しかし、、、どう考えても厳しすぎる。
彼女の側は山側でドアを開く幅が無い。
私の方は谷側でドアを開くには少し余裕があるので降りようとしたが、、、身体がスレスレです。

私は車にしがみつくようにして車の前に出て、歩いて道の確認に行きました・・・。


  

道の真ん中に大きな岩。。。その10mほど前方はがけ崩れで道幅は1mほど。
そして・・・自分が立っている所の谷側を見ると・・・道の三分の一ほどが崩れている。

車からはほんの10~20m程しか離れていないのですが、生い茂る草木で見えないんです。
私達と車はがけ崩れしている道のすぐ近くに居てるんです。

早く退散しないと車の重みで何時崩れるやら・・・。
でも、、、その事は車に戻っても黙っていました。
単に 「もうダメ、前方には大きな岩が邪魔して通れないので引き返す」とだけ話しました。

恐怖のデートのはじまりです

道は草木で覆いかぶさり後方の視界はゼロ、道幅も確認できない。
そこをバックで暫く戻らなければならない状態です。

彼女がが車から降りて確認しながら誘導してくれればかなり違うのだけど、車から降りて後方に行く事さえも危険な状態だったので、自力で車をバックさせなくちゃなりません。

世の男性諸君、、、こう言う時は覚悟しましょう。

危険を覚悟するんじゃないんですよ。 
覚悟するのは隣の席からの罵声です
「だから、、、さっきの所でダメだと言ったのにぃ~」 
この程度は軽い方ですから・・・(にぃ~がのびてるだけ軽い)

まぁ、実際はそんな事を気にする状態じゃない。
何処まで解らないけどUターン出来る所までは頑張らないと。。。
少なくとも彼女が車から降りられる所までは全神経を集中です。

狭い山道・下り・草木で視界無し・誘導無し。。。。

こういう場合の運転方法は一つしかありません。
ハンドルは軽く手で押さえる程度・・・轍(ワダチ)から外れないように

石などで車が浮いた時はブレーキを操作して、ゆっくりと石の段差を降りて絶対に轍から外れないようにする。
なんせ目隠し状態ですから、状況を知るのはタイヤからの感触だけなんです。

どれくらいバックしたか解りませんが、たぶん距離的にはそんなに無いと思います。
彼女が車から降りて誘導するようになってからは、それまでがそれまでですから、なんか楽な感じでした。

車を回転させる所までは少々あったが、それまでの事を思えばそれこそ簡単な事。
車を反転させて、前に向かって走るようになると、なんだか道幅も広い感じさえしました。

先ほど通った「かいけの峠」に着き、そこからは楽勝

・・・思ったら。
静かになっていた助手席から雨嵐・・・ひたすら沈黙を保ち黙々と運転するだけ。
帰り道でで解ったのですが、白い車に付いていく事だけに気を取られ、途中の分かれ道を見逃してしまったみたいです。
時間的に滝は断念して帰路に・・・。


帰りは違う道を通ろうと思い、神山町の方には行かず山川町の方に行く道を選びました。
少しでも機嫌を直してくれないかなと・・・・。

その途中で美郷町と言う山間の町を走っている時に「梅まつり」のノボリを発見。
そして「蕎麦」のノボリも同時に発見したんです。

蕎麦が大好きな彼女が 「お蕎麦って、、、美味しいかも
良いねぇ~ 道に迷った失点を蕎麦で挽回できるなら容易い御用です。




 美郷物産館です。土産中心ですが食事も可能で・・・店に入るなりテーブルに直行して
「お蕎麦 2つ
女性従業員の人が水の入ったコップを運んできて・・・「お蕎麦は売り切れです」

私達は顔を見合わせ 「・・・・・・・・・・・・・」

仕方なく彼女は母親にと梅干を買っていた。

車に乗り、、再スタート
もちろんスタートしたのは車だけではありません

「あ~あ、お蕎麦は食べられないし、高いお菓子を買わされた。」
・・・お菓子は自分で選んで買ったのだろうなんて決して言えません。

何を喋っていたかは記憶にありませんが、まぁ私の耳に良い話でない事は確かです。

暫く、、、滝と蕎麦の話はしないようにします。