天地を 照らす日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ 

わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思う

聖武天皇と光明皇后

2011年10月22日 | 不易
 大地震、疫病、旱魃飢饉などが毎年のように起こり、たくさんの人たちが苦しみながら死んでいく世に、「責めはわれ一人にあり」と聖武天皇。すべての動物、すべての植物がともに栄える世の中をつくるため、「大きな力でつくるな、たくさんの富でつくるな。一本の草、一握りの土をもって協力を申し出た人に手伝ってもらえ」と大仏を建立しました。

 光明皇后は、阿修羅像を。穏やかな顔で天を支え、勇ましい顔で自分を守り、その二つの心を闘わせる苦悩の顔で合掌。阿修羅、 その名は「智慧ある神」を意味し、正義と法の神であり、最高神とされる。自分を守りたい心と他を思いやる心を闘わせ、智慧を導き出し、修羅から人間へ。

 「慮らずんば胡ぞ獲ん、為さずんば胡ぞ成らん」 書経