天地を 照らす日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ 

わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思う

マンデラ語録

2013年12月05日 | Weblog
[5日 ロイター] 南アフリカのマンデラ元大統領が5日、ヨハネスブルクの自宅で死去した。95歳だった。マンデラ氏は反アパルトヘイト(人種隔離)闘争を率い、南ア初の黒人の大統領となり、1993年にはノーベル平和賞を受賞した。

記憶に残るマンデラ元大統領の言葉。

「私個人としては決断した。南アフリカを去ることも、あきらめることもしないと。苦難と犠牲、そして武力行動を通じてしか、自由は勝ち取れない。闘いはわが人生だ。最後の日まで、自由のために闘い続ける」~1961年6月26日、アフリカ民族会議の記者声明で

「全ての人々が調和と平等な機会の下に暮らせる民主的で自由な社会という理想を抱いてきた」「その理想こそ、私が命を懸けて実現させたいものだ。しかし、もし必要とされるなら、その理想の実現のために死ぬ覚悟がある」~1964年4月20日、反逆罪裁判で

「私は預言者としてではなく、人民に仕える奉仕者としてここに立っている。あなた方の根気強く英雄的な犠牲行為のおかげでここに立つことができた。そうであればこそ、残された人生を皆さんに委ねようと思う」~1990年2月11日、釈放当日のケープタウン演説で

「肌の色や育ち、信仰の違いを理由に他人を憎むよう生まれつく人などいない。人は憎むことを学ぶのだ。もし憎むことを学べるなら、愛することも学べる。愛は憎しみより自然に人間の心に届くはずだ」~1994年の自叙伝「自由への長い道」で

 愛は遺伝子に記憶された普遍的なもの。憎しみは人間の一個体が生まれてから学ぶもの。

 「私には敵はいない」「愛で、憎しみを溶かす人間でありたい」2010年ノーベル平和賞劉暁波氏

 「憎しみは誰をも救わない」「地上に憎しみが尽きる日は無くてもそれに優る笑顔がひとつ多くあればいい」1993「アマテラス」中島みゆき

 自由の名の下にある国で、その憲法を押しつけられたなどと学ぶ人の何と愚かなことでしょう。

体内時計

2013年12月05日 | 科学
 穀物を主食とした三度三度の食事と同じく、ヒト遺伝子に負担となっているのが、夜も明るい中で過ごす生活習慣。ヒトの体内時計は、夜は暗くなる自然の光でプログラムされています。
 朝、太陽の光を体で感じるとセロトニンの分泌量が増え、覚醒を促します。15時間ほど経つと分泌量が減り、メラトニンの分泌を促し、脈拍、体温、血圧を低下させ、自然な眠りを誘ってくれます。他にも、成長ホルモンは夜、副腎皮質ホルモンは朝分泌されるなど、体内時計は、光によって常にリセットされていますが、陽の光を浴びない、不規則な生活をすることなどにより体内時計に乱れが生じると、睡眠障害や高血圧、糖尿病、がんなどにかかるリスクが高くなるとされています。

 セロトニンは、メラトニンの他にドーパミン、ノルアドレナリンなどにも抑制物質として働いていることから、うつ病、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、パニック障害などの根本原因も、自然光によらない生活習慣にあると考えられます。

 昂ぶった感情にブレーキを掛けて心の安定した状態に戻す働きをしているセロトニンですが、セロトニンの遺伝子レベルでは、女性のセロトニン量は、男性の約52%であること、情報の文字数が多い「L遺伝子」と短い「S遺伝子」の2つのタイプがあることがわかっています。短いと分泌されやすい?
 29カ国50,135人の遺伝子調査の結果、S型遺伝子保有者の割合が一番高いのが日本で80.25%、ついで韓国の79.45%、中国が75.2%、シンガポール71.24%、台湾70.57%、スペイン46.75%、アメリカ44.53%、英国 43.98%、ドイツ43.03%、そして一番低いのが南アフリカの27.79%。

 不安を感じる時は、セロトニンが分泌されない、神経伝達物資が止まらない状態。深呼吸、ウォーキングなどで、酸素を採り入れて落ち着かせる。アルコールは一般には抑制に働きますが、アルコール依存成立時には逆に覚醒。コーヒー、タバコも覚醒。

 目からの情報により働く物質には、自制のバソプレシン、協調のオキシトシンがありますが、問題はタイミングよく発現されるかどうかです。ヒトとチンパンジーとの違いを決定付けるのは、遺伝子の働きを調整する遺伝子があるかないか。その遺伝子は、自分自身の意思も含めた環境によって、発現するように働いたり、抑制するように働いたりします。
 筋肉には意のままに動かすことができる随意筋と、意のままにならない不随意筋があり、目の瞳孔を動かす筋肉は後者。暗がりの中で光を求める時、多幸感に満たされた瞬間、瞳孔は無意識に開きます。片や、まぶしい時は光を遮断しようと瞳孔が縮みます。嫌なものを見たくない時、恐怖を感じた瞬間、うそをついて後ろめたい時にも縮小します。快感や多幸感に包まれて瞳孔が開き、光が過剰に注ぎ込む状態。こういう時、セロトニンが働きます。
 涙には血液の何倍ものマンガンが含まれています。血液中のマンガンが増え過ぎると気分が不安定になるので、涙を流すことはその軽減に役立っています。また涙には、放出された快感物質も含まれています。

健康食習慣

2013年12月05日 | 科学
 動物は普通1日一食で、それも獲物が獲れた夕刻に取る肉食動物が多い。人類がチンパンジーと分かれて700万年。ホモ・サピエンス(現世人類)誕生から20万年。ヒトは歴史の大部分で他の動物と同じような狩猟・採集生活をしていました。現世人類の行動や生理・代謝を決める遺伝子セットは、狩猟・採集の生活条件に適応するようにプログラムされていると考えられます。

 ヒトが農耕を始めたのはわずか1万年前。日本人も農耕を始めてからしばらくは、朝起きたら田んぼに行って一仕事してから食事を取る一日二食というのが普通の生活のリズムでした。生育期のほとんどをそれに近い食生活をしていた現在のお年寄りが健康で長寿なのも頷けます。

 「食事は栄養補給が原理原則」を超えた、とりわけ味付けをした食事をするようになってから、いわゆる生活習慣病がでてきました。人間は穀物に依存するような遺伝的システムを持っていないのに、三度三度主食は穀物、おかずはこってり味付けの食生活では、身体に過度の負担となります。


 備考:20万年前のホモ・サピエンスの数は10万人くらい。現在は70億人。ヒト以外で、食物連鎖の頂点に立つ陸生の肉食哺乳類は、地球に約170万個体。その4,000倍以上のヒトが現在地球で生活しています。耕作地は、地球の陸地の約12%、利用可能な状態にある真水は、その1/3を人間が利用。

人間の本能

2013年12月05日 | 科学
 生命に普遍なのは、自己防衛本能と自己抑制本能。そして同種の別個体間で情報交換し合うクオラムセンシング本能。集団としても抑制が働く仕組みです。密度や温度などを感知して機能します。

 ヒト誕生から700万年、剥片石器を創り出した今から20万年前頃、言葉も創られ抑制遺伝子に変異が起こり、ホモサピエンス(人口は10万人から100万人に)が誕生しました。遺伝子変異を成し遂げたのは、抑制遺伝子がよく発現し強化したもの。チンパンジーとの違いは、あるひとつの抑制遺伝子があるかないか。生命の進化は、抑制の深化。吠えることしかできない獣に対して、言葉を身につけた人間は飛躍的に数を増やしました。

 抑制の手段、方法は種によって違い、人間は基本的に言語の違いで集団が別れています。五感で得る情報よりも言葉で得る情報の方が多いのが人間です。

 生命に最も重要なことは、環境の変化に対応できること。どこまで抑制できるか。そのための自制を促すのがパソレシン。協調性を促すのがオキシトシン。この二つの物質を作ることはヒトのDNAに描かれていますが、伝達される神経回路を作るのはそれぞれの個体であり、その環境です。神経回路は2才頃までに必要最小限に整えられますが、その後も際限なく増え続けます。自ら動き、新しい人と出会い、考えることによって。

 自分を守るか、他を思いやるかを考え実行できるのが人間です。難しいことですが、自制できるもの、待てるものが最強であることを生命の歴史は教えてくれています。
 そして、ここぞという時の行動力。そのバランスとタイミング。それを活かしてここまできました。思うようにならないのは、このような本能に逆らっているからです。考えないからです。本能に逆らっていると、悉く失敗します。うまくやるには、繰り返し繰り返し考えることです。自分を守るストッパーをはずし、遺伝情報を引き出し、目標に向かって一気に駆け上がることです。ゴールをつくらない、敵をつくらないことです。本能に素直になれば、力は際限なく発揮されます。