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全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
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地域工務店が存在する背景とは…函館~北斗市

2008年07月28日 19時00分13秒 | Weblog
あるハウスメーカーでトップ営業マンだった人が、田舎の小さな町で工務店を始めました。
彼は年間、30棟もの受注実績があり、資本を出してくれるスポンサーもついて自信満々で始めた工務店経営でした。創業当初は、資金援助者や関係者からの紹介による受注があり、先ず先ずのスタートを切りました。ところが1年を経たあたりから新規の新築物件が1棟も受注出来なくなり、2年後には早々に破綻廃業してしまいました。

彼は、丸いものを四角にも見せる事の出来る巧みな営業トークで後輩指導の講師役まで務めた経験があります。ハウスメーカーに勤務していた時は、来場するお客様に対し、彼の自然な笑顔と肩に力の入らない話しぶりがとても好評を得ていたと言います。
彼は後輩に対して、建主さんの一生一代の家づくりを商品として扱うのではなく「顧客の幸せを包む空間を提供するのだと言う気持ちを込めなさい」と指導してきたと言います。

その彼が、その崇高な理念を掲げて始めた工務店がどうして2年で破綻へと…
彼は営業に大きな自信があったのですが施工現場では全くの素人でした。
その彼は営業マンとしての自信満々が災いし、大工さんや協力業者さんから現場を学ぼうとしませんでした。そのため協力業者さんと頻繁にトラブルを起こしていたそうです。
自分の生まれ育った地域ですが親戚などには其々に付き合いのある工務店があり、そのような地域での工務店経営は、地域に根付いた協力業者さんの徹底支援が不可欠なのです。

ハウスメーカーのように建主さんの顧客満足の徹底さに長けていても、協力業者さんを下請け扱いで「仕事を与えてやる」と言うような対応を行ったのではないでしょうか。
ハウスメーカーは多額の宣伝広告費などで培ったネームバリューと巨大組織で得た信用が定着しています。そのブランドがあり、その背景の中に存在する担当営業マンでした。
ハウスメーカーのトップ営業マンが地域でのトップ工務店になるとは限らないのです。

成功している地域密着工務店は、地道な地域活動を行いながら、その地域住民に溶け込んでいます。普段の地域活動そのものが営業活動なのでしょう。そのためには建主さんが住んでから満足出来る性能を持つ家づくりが出来てます。加えて協力業者さんや納材業者さんを大切なパートナーとしてお付き合いをしており、そのような地域住民からの支持支援が背景になっているのです。

今日は家裁で調停業務を行ってきました。写真は今日の午後に撮った函館山ですが気温22度、肌寒く感ずる北海道でした。明日は秋田に移動します。
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