実はそれにははっきりとした原因があることを、昨日通勤途中のラジオで知った。
シンガポールから帰りのフライトは好天に恵まれ、離陸から着陸まで気持ちのいい眺めは飽ることはなかった。はるか眼下には石垣島や宮古島など、地図で目にした形のままの本物の島が小さく小さく浮かんでいる。そんな光景を見ながらこのときほど、そのころの日常の様々なことがどれだけ小さいことに思え、その小さいことにいかにとらわれた生き方をしたのか・・・とつくづく感じていた。異国への旅をした心のリフレッシュの効果だったのだろう。
シンガポールという国にはいくつか驚かされることがあった。本当に「効率」を追求する国だった。路線バスはすべて2階建て。一度にたくさん乗れるから。自家用車の所有を高い関税で制限し、よく覚えていないけれどナンバープレートによって運転できる曜日が決まっている?そんなルールなどで、結果「渋滞」をおこさないようなしくみづくり。
そして中心街にある鉄道のターミナル駅の構造がすばらしい。うまく説明できないが、当時東西線と南北線があってそれが交わる場所にその駅があった。普通なら十字に立体交差して乗り換えをさせる(乗り換えする場合はお客さんは上下移動を強いられる)が、そこは違った。その交わる場所に2つの駅を用意し、それぞれの駅で乗り換え方向が決まっており、東西線と南北線が同じホームになっていて乗り換えする人は横移動だけですむというつくりになっているのだ。環境にも人にもやさしい、時間も節約できる。きっとシンガポールの人は私が思うほど感じてはいないはず。
住居はほとんどがマンション。その多くがキッチンは簡素なもの。朝食や夕食は家族でとるものの、ほとんどがそのマンションや地域ごとにある「ホーカーズ」という屋台村で食事をする。しっかりたべて当時のレートで2~300円程度。世帯毎で電気・ガスを使わず、水を使わず、さらに調理する時間をも節約する生活スタイルだ。
年中暑いので日中より夕方から夜の活動が中心だ。ナイトサファリも有名だが、そういわれてみればこの地では当たり前の発想か。暗くなるとどこからか人が出てきて繁華街や百貨店で多くの人がのんびりと過ごしていた。
そのとき思ったのは、こういう仕組みなどはいずれも最終的には人のため=国民のためのルールやしくみだということ。決して国や企業や一部の人の都合や利益ではなく・・・。そういうことを軸にして国づくりをしているんだと。
こんな少し前のシンガポールでの出来事を思い出したのは、冒頭のラジオのことがあったからだ。
「子どもを褒めるタイミングなのになかなか褒めることができない親」それには原因がある・・・。
その原因とは・・・「親がストレスを抱えているから」というものだった。うまくストレス解消をできている親はしっかりと褒めるタイミングで褒めることができる、そうだ。
シンガポールのしくみはいかに人(働き生活する人たち=大切な国民)にストレスを与えないようなものにしていることを考えていると私は受け止めている。きっと褒め上手なお父さんお母さんが多いことだろう^^
そして帰途の機上で感じたことはそんな国に少しだけ滞在したからこそ。だからなんだと思う。