大空を見上げて

日頃感じていること

惻隠の情

2010-11-08 | Weblog
 今年4月、全日本優勝大会日本武道館の銃剣道の大会での事。
ある選手が大事な試合で紅白の紅3本の旗が挙がり一本取った直後、両手を上げて思わずガッツポーズ、審判の主審はすぐ注意し一本を取り消しました。 
日本古来の武道精神には、相手を思いやる心が特に剣道、銃剣道,相撲道には日本人の誇りとして受け継がれていると思います。
優勝してなお心騒がず、相手に対して礼を重んじるのが日本武士道の真髄です。
私も今迄県大会、全日本等どんな大会でも試合終了後勝者は敗者に「有難う御座いました。」敗者は「頑張って下さい!」とお互い挨拶し礼を尽くします。
日本歴史の鎌倉、室町時代からの伝統ある剣道(剣術)銃剣道(槍術)薙刀(なぎなた)又国技である相撲道は日本人独特の心、相手を思いやり礼を尽くす、の気持ち「惻隠の情」を重んじる心、日本伝統の武の美しさをいつも感じ永遠に残してほしいと願っています。

私が残念なのは最近柔道の試合で勝った瞬間ガッツポーズする選手を度々見る事です。
柔道も歴史を辿ると日本古来の鎌倉時代の柔術が明治に柔道となり、礼儀と信義を重んじる武士道としての歴史があります。
昔、東京オリンピック柔道でオランダのヘーシングが、決勝で日本の神永選手を押さえ込みで勝った瞬間、オランダのコーチが歓喜し試合場の中へ。
ヘーシングは冷静に手で追いやりながらコーチを注意し、静かに敗者に思いやりの態度を示した事を思い出します。
昔の日本の柔道指導者はオリンッピクの種目になった柔道を技能だけではなく「惻隠の情」の武心も指導したと思いますが、時代の流れで薄れて行くのが残念です。

       (写真:日本武道館にて武の真髄を込めての銃剣道の型)

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