-写真の部屋-

奥野和彦

写真と身体

2007-04-13 21:18:36 | 写真
070413都内打ち合わせ、納品、打ち合わせ。一日歩き続けて腰が痛い。日焼けしているので、どこでもその理由を説明しなければならない。へぇ、体にいいんじゃないの。なんて言われて本人も健康的な気になっているが元気に走り回っているのは子供たちの方で、大人はせいぜいノックバットを振る位で「へたくそ」だの「やる気あんのか」だのと怒鳴っているばかりだ。だからちょっと歩いただけで腰が痛い。別に誰に言おうとしてる訳ではないが、デジタルだろうが銀塩だろうが 1枚写真を作る。という事に変わりはない。ただし、そのプロセスが大きく違う。物質的、物理的な事ではなく、撮る、暗室に入る、手を濡らして作業をする、浮かび上がった像を見て、何かを思う。そしてまたそこから現場へ向かっていくという総合的な身体感覚でものを見、つかもうとしているのだ。すくなくとも自分は。その癖がついている。だからデジタルでのもの作りが今だうまく行かない。撮って帰って来て一刻も早く現像をしたくて、ネガでいいから濡れたままでいいから早く像を見たくてっていう昂りが、デジタルには、ない。こんなに撮り放題で、こんなにきれいにしかもすぐに写真が出来上がるのに、だ。もはやプリントは変わらないのに、だ。 1日歩きながら、何遍も何遍もそのことを考えていた。



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