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Friends of Valves 自作真空管アンプ

自作真空管アンプを中心にいろいろ載せていきたいと思います。

次期アンプの計画(5)

2025-04-13 18:19:03 | 自作真空管アンプ

まだ次のアンプの球をどうするか検討中ですが、とりあえず候補の1つPT15を使用した場合にどんな配置にすればよいか、検討してみました。

PT15は、211並みの大型な外形ですがヒータ容量はそんなに大きくはなく、またタムラのPC-2004などノッポなトランスにも外形的に合いそうなので、その点でも候補になっています。

一方、手持ちにノッポなのはこのPT15の他にと211、838、808、814などがありますが、電源トランスがPC-3004の場合、10V-3Aのヒータではちょっときついかもしれません。前製作者はPC-3004の巻線を駆使してねん出していたようですが、3Aの巻線なので直流に変換時に電流が足りるのか、前例があるので大丈夫かと思いますが、悩むところです。なお、808は7.5V-4Aなので別のトランスが必要になりそうです。

ということで今のところPT15が最有力候補になっています。

ではまず1つめの候補として、私が一番よく採用する配置からです。

〇候補1

真空管の後ろに出力トランス、右側に電源トランスですが、前にせり出させ、その後ろに整流管を持ってくるパターンです。電源の平滑にはトランジスタを使用するためチョークは使用しません。また、整流管はやはり真空管アンプなのであった方が見栄えがします。デザイン上、整流管を使用することとします。

このデザインは、出力管を目立たせ電源トランスを前にせり出すことで右側に発生する空白部分の違和感をなくします。

ちなみに球はPT15になった場合はすべて欧州菅を採用しようと思います。

〇候補2

次に両端に出力トランスを配置して、真ん中に前にせり出す形で電源トランスを配置、その後ろに整流管を載せます。出力管は電源のランスを挟んで両側に置くタイプです。

ほぼ左右対称になるので作りやすそうです。見栄えもいいかもわかりません。

〇候補3

次はトランス類はすべて後ろに配置し、前のエリアに真空管を配置するパターンです。この配置は、整流管も前に出すので、出力管の存在感を薄めそうな気がしてあまり好きな配置ではありませんが、出力管が大きいのでそんなに見栄えは悪くないかも。

内部の配線はすべて前側に集中するので、その分スペースが広がり余裕のある作りになりそうです。

〇候補4

次に候補3の電源トランスをもう少し前にせり出し、その後ろにケミコン類、前に整流管を持ってきた配置です。整流管とケミコンを逆にしてもいいかもしれません。候補3の扁平な感じに少し変化を持たせた感じですが、B電源の平滑用コンデンサと整流管が離れてしまうので内部の配線が面倒になりそうです。

〇候補5

候補5は出力トランスを左端に、電源トランスは右端の後ろ、真ん中に出力用の真空管と電源トランスの前に整流管を持ってきた配置です。

前から見ると出力管が前後に一直線になっているのであまり目立たなく、ちょっと寂しい気がします。前段とのカップリングも後ろの球は配線が伸びてしまいます。

〇候補6

候補5の電源トランスを前に持ってきた配置です。内部配線は候補5と同じ状況になりそうです。

〇候補7

今まで、シャーシは横に広い配置にしていましたが、今度は奥行きを持たせ横幅を狭くしたパターンです。一番後ろは電源トランスと整流回路、真ん中が出力トランス、一番前が出力管になります。

この配置は各段が順番に並んでいるので作りやすそうな配置かもしれませんが、スイッチ、ターミナル類の配置をどうするか、これも悩みます。

いろいろ悩みますが、良さそうなのは候補1,2,7あたりでしょうか。このブログを見ていただいている方はどんな配置がお好みでしょうか。

たまにはいつもと違う候補7にしてみようかな、と今時点では思っています。

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次期アンプの計画(4)

2025-04-12 22:17:47 | 自作真空管アンプ

先日こんなタムラのトランスが付いたアンプを譲り受けました。

元々は211シングルアンプのようでかなり前(恐らく80年代?)にマニアによって作成されたアンプのようですが、もう使わなくなって倉庫に仕舞っていたものだ、ということでいつもオフ会でお世話になっているSさんから、こんなアンプがあるが使ってみないかと、譲り受けたものになります。

譲り受けるにあたり、これはかなり貴重なもの、ただで受け取るには申し訳ないと、雀の涙ほど用意して受け取りに行ったのですが、なんとS氏も別の方からいただいたもので、最初の持ち主の方とは、面識もなく連絡先もわからないので受け取ることが出来ない、と受け取りを固辞されたのです。

申し訳ないと思いつつ有難く頂戴しましたが、S氏からこれを使って次レコードコンサートのアンプを作ってみてはとご提案をいただき、この表題「次期アンプの計画」でレコードコンサート用のアンプの計画を練っているというわけです。

この表題の文章の中に何回か出力トランスのインピーダンスは5kΩと決めている旨のことを記載しておりましたが、このアンプについているタムラトランス”F-2004”を使用するためにそのような記載をしていたわけです。

そこで今日は、このアンプを分解し部品を取り出すことにしました。もちろん、トランス類は使用することを前提とし、あと、内部に使われている部品も使えそうなものは使用することにしたいと思います。

では早速内部のご開帳です。

シャーシの中は若干配線は粗いもののしっかりとした作りで、しかも高級そうなパーツも結構あります。米国製のパーツもかなりの割合で使用されているようです。

これらのハンダを外して部品を取りますが、やっている最中はもう写真のことはすっかり忘れてしまい、取り出し完了した部品で再利用する可能性のあるものを載せたいと思います。

まずは内部の部品から。

カップリングコンデンサはWEST-CAPのハーメチックシールタイプのものが使用されていましたので、可能であればこれは使用したいと思います。

あと、最近は高耐圧なコンデンサの入手が難しく、古い電解コンデンサになりますが、500V以上の耐圧のあるものを手元に置いておこうと思います。

次にトランスですが、上述のごとくタムラのトランス類になります。

電源トランスがPC-3004、出力トランスがF-2004、チョークがA-395となります。

若干錆が浮いていたり、トランスケースがものに当たった形跡がありますが、それらは愛嬌のうち。錆は少し磨けばきれいになると思います。

では、これらの部品を使用することとし、次のアンプの球を早く決めようと思います。

 

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次期アンプの計画(3)

2025-04-05 22:09:27 | 自作真空管アンプ

前回、カップリングコンデンサを0.1μFから0.47μに置き換え、また、前段のプレート電流も増加させたところ、歪も少なくなって音質も結構よくなったので、もう少し延長し、カップリングコンデンサを手持ちの他の種類や、出力段の球は評価しやすい6CA7に変えるなど、試して見ました。

では早速、確認候補であるカップリングコンデンサの種類です。

上記は左から正体不明の米国製の茶色のフィルムコン。恐らくはスプラグのオレンジドロップ(以下、OG)と同じようなものかと思いますが、メーカは不明。容量は0.47μFでOGとの比較用です。

次にその左はスプラグのBlack Beautyの0.47μFです。そして下の白いのは、コーネルのフィルムコンです。これは、大量に持っていてまだ一度も聞いたことがなかったので、この機会に確認してみようと思い容量は0.22μFと半分以下ですが、候補に加えることにしました。ちなみにこのコンデンサはリード線が他と違いかなり柔らかく、恐らく銅線と思われます。他はよくある固めの鉄の針金のようなリード線です。

まずは元々ついていたOGです。これを基準の音質として他のコンデンサに付け替えていきます。

この茶色のやつですが、OGとあまり違いが判らないものの結構いい感じではありました。

次にBlack Beautyです。

音質はOGや茶色とは違い少しまったり感があります。角が取れた印象。

次にコーネルのフィルムコン。

以外にも結構いい感じの音がします。他のコンデンサより、細部がくっきりした感じです。

ということで、このコンデンサにして出力段を6CA7に交換しました。

しばらく鳴らしていましたが、6CA7のボリュームのある中音域にくっきりした感じの音がマッチします。いい感じです。

と、ここで、奥様から晩ご飯の呼び鈴が。

今日は刺身だったので、先週、淡路島で買ってきた日本酒も一緒に。

若干酔っぱらっていますが、再度音質確認。

何じゃこりゃ・・・

音の細部が良く聞こえるとはいえ全体的に音がきつく、なんだかうるさい感じがします。さすがにこれはいかんと思える音質。先ほどとは偉い違いです。

恐らく耳の調子(あるいは脳の調子?)が食事の前後で変わったのかと思います。当初の聞こえ方とガラリと変わったように聞こえたのでした。

そこで、一番柔らかめの音がしたBlack Beautyに変えたところ、音の端々のうるささが消え、すごくまとまりのある音に。

やはり往年の名コンデンサだけあります。酔っぱらっているのもあるかもですがいい音です。ということでこのコンデンサを使うことも検討します。

ただ、我々のオフ会のメンバー内ではコンデンサはAudioCAP以外に考えられない状態になっているので、このコンデンサも却下になるとは思いますが、AudioCAPみたいな高価なコンデンサは薄給のサラリーマンにはちょっと厳しく、最近お昼ご飯も一気に60円も値上げされたので懐も寂しく、ここはあえて我流で行こうと思います。

 

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次期アンプの計画(2)

2025-03-30 21:25:54 | 自作真空管アンプ

だいぶ間が開きましたが、引き続き次期アンプの計画をしています。

球は、お目当てのものをほぼ決めましたが、回路をどうするか悩んでいます。そこで、今使っているアンプでオーディオオフ会で得た評価を元にこの回路でいいのかどうか、またこの評価を改善できないか試してみました。

今のアンプというのは、下記のようにいつもオフ会で使用しているアンプなのですが、このアンプの回路は次のような感じになっています。

丸にVのマークは、直流電圧の可変が出来る回路です。この回路はシンプルで作りやすく自分ではいい音とだと思っているのですが、オフ会の評価ではハイ上がりの音という評価です。

まあ、確かにそういわれればそんな感じがしており、その評価も納得ですが、今日はこの回路でもう少し低音も出ないかと、心当たりの部分を試してみました。

まず最初は初段と出力段間のカップリングコンデンサで、今まで容量はごく少なめの0.1μFしか入れてませんでしたが、ここを大きめの0.47μFに交換してみました。

あまり大きな容量は普段使用せず、手持ちにはSupragueのオレンジドロップがありましたので、とりあえずこれを使用してみることにしました。

早速コンデンサーの取り換えです。

もとは、下記のようなコンデンサです。ハーメチックシールの容器に入っていますが、中身は恐らくはオイルの入ったフィルムコンだと思います。

このコンデンサから、下記のように少し派手なオレンジ色のものに変えます。

早速これで試聴しましたが、印象的にはあまり変わらないような気がします。

また、コンデンサを変える前からですが、出力波形にも歪が多い状況に気が付き、初段の負荷抵抗を半分にし、カソード抵抗を小さめにしてプレート電流を多く流してやるなどして、オシロの波形の見た目では歪が少なくなった状況です。

音は、かなり良くなったように思いますが、ハイ上がりが治まったかどうかは、気持ち治まったように思いますが、どうかなあという印象。透明感は増したように思いますが、あまり角が取れていない音のようにも思え、これが真空管(出力段の6327)によるものなのか、丸にVの回路を付けたりしているためなのか等、もう少し原因を探りたいと思います。

とりあえず今日はここまでとしました。

 

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次期アンプの計画

2025-03-02 18:07:27 | 自作真空管アンプ

現在、次期アンプを計画中です。まだ寒くて工作が出来ないアンプがあるのですが、誰かが作ったアンプの改造になるのでそんなに慌てて作らなくても、暇なときに仕上げようかと思っています。

まずは球と出力トランスのインピーダンスで検討しているのですが、例えば出力トランスのインピーダンスが一次側5kΩであれば、どんな球が良いのでしょうか。

以前、いい球かもしれないと思ったPT15という球があるのですが、これを3極管接続した場合の特性曲線を計測したことがあります。

PT15はこんな立派な球です。

もう10数年も前になりますが、当時宝塚市にあったValves' Worldという真空管アンプ工房のTossieさんに教わったのですが、この球は3極管接続で845に近い特性になるとのこと。

そこで以前、計測したところ、本当に845に近い特性であることが判明しました。

この球を5kΩのトランスで使用するとどうなるのか、ロードラインを引いてみたところ、下記のような感じです。

動作点を450V、60mAとしてロードラインを引いたところ、大体、6-7Wの出力が取れそうです。もう少し高電圧にして845のような使い方をするとトランスは10kΩぐらいにした方が良さそうですが、あまり高電圧にすると扱いに苦労しますし、平滑用コンデンサーも直列仕様にするなど物量も大変なので、この使い方で出力も十分取れますし良さそうに思います。

この他、PT25Hという球も以前、3結の特性を計測していましてこの球はどうでしょうか。

同じように5kΩでロードラインを引いてみますと、下記のようになりました。

動作点を430V, 55mAとしてみますと、これで5W程度取れそうです。

PT15と似たような感じですが、悩みどころです。PT15は数本持っていますし、845に似ているというのに惹かれてますので、今のところPT15が有力ですが、他に例えば838、808などでダイナミックカップリングで仕上げるのも面白そうですね。少し楽しい悩みをしつつ次のアンプ候補を決めたいと思います。

 

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