Friends of Valves 自作真空管アンプ

自作真空管アンプを中心にいろいろ載せていきたいと思います。

堺市A氏宅でのオフ会

2024-05-26 21:43:13 | オーディオオフ会

今日は月1回のオフ会です。堺市のA氏宅にての開催となりました。

今日はアンプの数は少なかったものの、球の数が多い状況となりました。

また、DACも色々改造されているようで、その確認も行いました。まずはアンプと真空管です。

エントリーは、地獄耳の異名を持つ伊丹のYさんのアンプです。

球は6550が刺さっていますが、ピン配が同じ下記の球の試聴を行いました。

左から、KT-66、EL37、EL34です。EL34はMullardの古いやつです。今日はこの内でどの球が聴きやすいか確認されるようです。

そして、拙作のアンプですが、今日は5998用に配線を変えて試聴に臨みます。

球は、Chatham製、WE製の5998と、GE製の5998Aです。上記写真に写っているのがChartham製です。

GEとWEのものは上記になります。Chartham製はなんと、WEとトップマイカが所謂おにぎり型で、WEと似たような作りになっており、音も良かったので今日は持ってきました。

そして、番外は16A8のシングルアンプで大変小型にまとめられているアンプです。たまたま昔からA氏宅に西宮のH氏のアンプが置きっぱなしになっていて、鳴らして見たようです。

どのアンプもそれぞれ善し悪しがありましたが、回路構成的に伊丹のY氏と西宮のH氏のアンプは似たような回路で音も似ていました。拙作のアンプは、基本回路は同一であるものの、初段の素子や、パワー管のカソード、NFBの構成など各部でこれらとはかなり違っており、音質の傾向がガラッと変わります。

結局拙作のアンプは、GEの5998Aが一番良かった印象がありました。WEやChathamの5998は若干高域で歪っぽく、5998Aには及びませんでした。この理由を後ほどよく考えましたが、アンプの調整は5998Aで行っていたので、それが原因かもわかりません。

次にDACですが、MJ誌でおなじみの明石のI氏で何か試作をされたようです。

いまいちよくわかっていなかったのですが、何やら、DACのIV変換か?と思われる部分の抵抗を今までのものより10倍高い価格の日本製に置き換え、ゲインも低めにされたようです。

単体で聞いてる分には音的にはあまりよくわからなかったのですが、この後、CDからの同軸入力部分のカップリングコンデンサをメーカがよくわからないスチロールコンデンサからSOSHINのSEコンデンサに変更したところ、まろやかで聞きやすい音になったような気が・・・本来とは異なる部分での確認になったのでしょうか。

なんだか色々収穫があったようです。

そして最後は、A氏の職人技!

EL152をお持ちのようです。ソケットが特殊なためあまり作例も見かけない球ですが、なんとこの右側のソケットは自作されたようです。

ピンを挿す部分は、真鍮の丸棒から旋盤での削りだしで、10文字に縦に切り欠きを入れてピンを四隅からつかむように加工されたとのこと。それを10個並べて上記写真のように寸分のずれもなく並べています。ミリ単位のかなり細かな仕事です。

さらに小野市のS氏によればこのピンの形状に並べるのがすごく難しいとのことで、少しでもずれると、ガラスが割れてしまうことになるので、買ってきたものだろうと当初は思っていましたが、お尋ねしたところ、自作とのことで皆びっくりしました。

そんなこんなで、今日も皆さんの職人芸を垣間見るオフ会は、時間もあっという間に過ぎ去り、終わってしまいました。

 

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関西真空管オーディオクラブ(仮称)型回路のプリアンプの製作(5)

2024-05-25 18:04:53 | プリアンプ

前回電源トランスに難があることがわかり、特注するか悩みましたが、悩んでも仕方がなく、結局、特注しました。

巻線構成は前回示したものと同じで、下記のような構成です。

ちょっと急ぎだったので、発注後に気が付いたのですが、ヒータ巻線をDCにした際に安定化電源が使用できるように少し高めの電圧が出せる巻線構成にすればよかったかなと思いました。具体的には、1次側巻線に85‐90Vのタップをつけてもらって、2次側で10%程度高めの電圧が出せれば、何とか安定化電源の電圧ドロップにも対応できると思います。

特注のトランスはかなり立派なもので、1個1.5㎏程度の重さがあり、さらにワニス含侵がしっかりしていますので、防湿、絶縁効果の向上や、うなりの防止にも役立つかと思います。

ショートリングもしっかり巻いてもらっていますので、漏洩磁束対策にも良いと思います。

早速、プリアンプのシャーシに入れて大きさを確認してみました。

高さも、68㎜とケース内に収まりますし前回確認したギターアンプのトランスほど場所を取りません。

これで、アンプが組めそうです。あとは、電源回路、増幅回路などが組み込めるのか、設計しだいかもわかりません。

 

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5998/A, 421A単管シングルアンプ

2024-05-19 11:06:47 | 自作真空管アンプ

前回、6528単管シングルアンプを簡易的に作成しましたが、この手の電源用の球は何種類か持っていますので、有名どころで5998(421A)を試してみようと思い、アンプを少し改造しました。

6528と異なり、5998はμが4-5程度と少し低くなります。そのため、バイアスをもう少し深く掛けるようにしないといけませんが、今のアンプでは30V程度までしか掛けられません。

そこで、もう少し掛けられるようにするための改造(抵抗の交換)と、あとNFB兼直流電圧調整回路を新規で製作しなおしました。

改造個所は、上記写真の3つのユニバーサル基板になります。

バイアスの部分は、80Vぐらいまで可変できるように改造しました。これで5998でも対応できると思います。

早速試聴です。

視聴は冒頭の球全て確認しましたが写真は、2つのみです。

どの球がどうだったかというのはあまり意味がないので書きませんが、びっくりしたのは寸胴型の5998Aの音です。

結構抜けの良い生々しい音質を奏でるのです。女性ボーカルの甘くしっとりした雰囲気をそのまま再現したような感じがしました。

この手の球は地味なので、あまりにスポットライトがあたったのは見たことがないですが、なんだか秘めた実力を持っている可能性のある球として見直されてもよさそうに思います。そういえば、ひと昔前、宝塚にあったValves’WorldのTossieさんもこの球をほめていたのを思い出しました。当時は、811Aなどのダイナミックカップリング用の前球として使用されていたと思いますが、出力管としても素性が良さそうです。

機会があればちゃんとしたアンプに仕立ててみたい思います。

 

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関西真空管オーディオクラブ(仮称)型回路のプリアンプの製作(4)

2024-05-18 21:57:02 | プリアンプ

プリアンプの製作を始めようと、部品集めの開始です。

とりあえずケースや真空管はありますが、あと重要な部品として電源トランスがあります。電源トランスは以前、イコライザアンプで製作した薄型のものがもう1個あったはずと思い、倉庫に探しに行ったのですが、なんと見つからない。

代わりに大昔にオークションで落札したEIコアの扁平なトランスがあったので、これでいけるかもと思い、持って帰ってきました。

確か、ギターアンプ用のトランスで容量はかなり大きなものです。低圧用の巻線もあり、多用途で使用可能なものです。

一応、薄いショートリングもついています。

これで高さが、75㎜未満ならケースに収納することが可能です。そこでケースに入れてみましたが・・・

高さが80㎜あり、残念ながらはみ出してしまいました。しかもサイズが大きすぎてアンプが入らないなどの弊害が出そうです。

このトランスは却下となりました。

この他、旧ノグチトランスのPMC-35Eという小型のものを持っていますが、B電源の電流容量が少ない・・・チャンネル当たり20mA使いますし、スペース的に余裕があればイコライザアンプも入れたいので、電流容量はこの倍くらいは必要。

困った・・・

あとは特注するかです。特注するならこんなトランスが欲しいのですが。

薄型のものが出来ないか、トランス屋さんにちょっと見積もりを依頼してみようと思います。

 

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関西真空管オーディオクラブ(仮称)型回路のプリアンプの製作(3)

2024-05-12 21:04:08 | プリアンプ

今日はアンプ回路の設計を行っていました。

E90CC, E92CCのVp-Ip特性から、プリアンプに使用するフラットアンプの定数を決めていきます。

どういう方針でアンプを作るか検討したのですが、出来るだけシンプルに、また、あまり増幅度は必要ないので負荷抵抗は小さく電流を大目に流して、多少の負荷変動にも強いアンプにということにしました。

各球のVp-Ip特性から電源電圧250V、ロードラインを10kΩとした場合、それぞれ下記のような線となります。

E90CCの場合は、プレート電流10mA程度流し、E92CCは、少し少なめの8.5mA程度で検討しています。この辺りはなるべく歪の少なそうなところを動作点に選んでいます。

両方8.5mA程度でもよさそうですが、もし調整するならE90CCは10mAに可変できるようにしたいと思います。

このような値で表題にある「関西真空管オーディオクラブ(仮称)型回路」に当てはめた場合、下記の様な回路となります。

本回路の原型は、アンプマイスターの西宮のH氏が考案した回路になります。まず、プリアンプは正相出力が基本だそうでその場合2段増幅とするか、差動回路の正相側の出力を利用するかになりますが、本回路では差動回路としています。

そして、差動回路の信号が入力される側のプレートは、交流的にGNDに接続されていますので、実質、カソードフォロワの回路、そのプレートにはもう片方のプレート電圧と等しくするための電圧ドロップ回路を入れています。8.5mAが基準であれば、10kΩの負荷で85Vドロップしますので、回路図では〇にVの字を入れた表現にしています。

差動回路なので、信号入力側に信号が入るとプレート電流が増減しますので、もう片方の回路のプレート電流も逆相で増減します。そうするとプレート負荷抵抗の10kΩに電位差が生じますのでこれが入力信号と同相の出力信号として取り出せます。

出力は、交流のみ取り出した後グリッドに信号を戻してNFBとしています。

なんだかかなりシンプルで良さそうな回路です。今からどんな音になるのかかなりワクワクしております。

あと電圧ドロップ回路は、いつかの実験で行ったトランジスタによる電圧ドロップ回路を使用します。

この回路を使用すれば、E90CCの場合に10mAを流した時に100Vのドロップが必要ですが、可変方式なのでこれにも対応可能です。

あとは、電源回路になりますが、また次回にでも。

 

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