Friends of Valves 自作真空管アンプ

自作真空管アンプを中心にいろいろ載せていきたいと思います。

真空管のベースの緩みとガイドピン折れ修復

2022-11-26 17:27:20 | 真空管修復

先日、5R4GYのガイドピンが折れたのを修復しました。またついでにベースも緩んでいたのでこれも修復です。

修復にはコニシボンドのEセットを使います。あまり量は使っていないのですが、A剤のチューブがかなりくたびれてきました。そろそろ破れてきそうな予感。金属タイプはこんな感じになるので、できれば樹脂タイプのチューブにしてほしいかも・・・。

また、クリアファイルを少し切って、薄いへらを作ります。

混ぜ合わせたEセットをこのへらを使ってベースの中に塗り込みます。

360度回して塗り込みましょう。

同時にガイドピンにもEセットの液を塗って、乾くまで輪ゴムで押さえながらおいておきます。

これで修復は完了。またこの球を使用できるようになりました。

 

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真空管のプレートキャップの修復

2021-09-20 19:55:56 | 真空管修復

先日オークションで下記のような球を落札しました。

TaylorのT-20という球でNOS品です。価格は3千円台とこの手の球にしては安め。なぜ安かったかと言いますと、オークションの説明にトッププレートの金具が緩いジャンク品と書かれているためでした。

古い真空管で、よくベースの緩いものやトッププレートが緩い球がありますが、ベースが緩いよりもトッププレートの金具が緩い球は致命的です。プレートキャップをはめるのはいいですが抜くときにトッププレートの金具も一緒に取れてしまい、もう2度とその球は使えなくなるからです。

そこで、今回はこのトッププレートの修復を行ってみました。

まずは、トッププレートがどんな状態かと言いますと、下記のような状態。ガラスから金具が浮いています。

写真ではさっぱりわかりませんが、もう、ゆるゆるでガラスに全く引っ付いていません。

ということで、こいつは、一度トッププレートのはんだを取り除き、キャップの金具を取り出し再接着させようと思いました。

早速ハンダを取り除きプレートの線を立てた状態です。

しかしこの金具を引っ張っても、内部のセメントにプレートの線が引っ付いているらしく、抜けない・・・。あまり強く引っ張って線が切れてもまずいので、ここは金具を取り外すのを諦めました。

ここで、方針転換。金具とガラスの隙間から接着剤を塗りつけ、固定しようと考えました。

接着に使う接着剤ですが、下記を使いました。

コニシボンドの”Eセット”というエポキシ樹脂系接着剤です。これは、2液タイプでA剤とB剤を混ぜ合わせて使うタイプのものです。このEセットで、よくベースが緩い球も直しており、一応実績はあります。

しかし、トッププレートは、真空管のプレートのすぐ上にあたる部分なので、使用時はかなり高温になる場所です。下手な接着剤だと温度で収縮したりして、ガラスが割れてしまうことも考えられます。はたしてこれでうまくいくのかはちょっとわからない。まあ、ダメだったときは潔くあきらめる、ということでやってみました。

準備するものは、下記のような薄いプラスチックの板。これは別の接着剤が入っていた入れ物ですが、ここから3㎜くらいの幅で、40㎜くらいの長さに切り取り、これをヘラとして使用します。厚さは、0.2㎜くらいかな?

このプラスチックの板材を使って、金具とガラスの間に先ほどのA剤とB剤を混ぜた液を下記のように刷り込みます。

360度一回り実施したら、金具とガラスの位置を正して乾くまで待ちます。

そして下記が乾いた状態ですが、ガラスについた余分な接着剤はカッターナイフで削っておきます。(下記写真は削った後の状態)

そしてハンダで再度プレートの線とキャップの金具をつけます。今回の作業では、結局この作業は、意味をなさず無駄でした。金具がゆるゆるの場合は、こうやって接着剤を刷り込むだけにした方がいいかもですね。

これで修復終わり。

気になる熱への耐性ですが、再度はんだ付けした時点で高温にさらされており、何ともなかったので、問題ないことがわかりました。

めでたしめでたし。

ところで、プレートキャップですが、あまりきつい状態で真空管に装着すると、抜くときに苦労するばかりでなく、トッププレートの金具も緩くなったり最悪の場合取れたり、ガラスが割れたりしますので、私はそんなきつくはめ込まないようにしています。キャップ側の金具をドライバーなどで少しもんで、緩くしてからはめるようにしています。指3本でキャップをつまんで少し負荷があるけど難なく抜き挿しできるぐらいの感触です。趣味用の器材なので、それで十分でしょう。ご注意ください。

 

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