前回の続きです。97年6月に経団連は『温暖化対策のための自主的な温暖化ガス削減計画』を策定し、実行してきました。行政から数値目標を押し付けられる(ということは役所の規制行政が増える)ことを嫌って、産業界は自主的にCO2を削減します、と先手を打ったわけです。
これには60業種が参加し、産業・エネルギー部門の35業種では数値目標を定めています。これが功を奏しているといっても良いのか、その他の部門が軒並みCO2排出量増加しているにもかかわらず、産業・エネルギー部門はCO2排出量を減少させています。
経産省は毎年計画の進捗を点検し、改善などを指導する、ということで面子を立てています。
ところで業界別のCO2排出量(2005年、百万トン/年)は以下のとおりです。
日本鉄鋼連盟 182
日本化学工業協会 75
石油連盟 45
電気事業連合会 39
日本製紙連合会 25
セメント協会 22
その他 66
合計 454
鉄鋼が飛びぬけて高くなっています。これは鉄鉱石の還元により銑鉄を作るのですから、原理的にCO2が生成するのは仕方のないことです。化石燃料の燃焼によりCO2が排出しているのではありません。しかしそうも言っていられませんから、製造プロセスの改善によりエネルギー効率を向上させることや、今後、鉄スクラップのリサイクル量が増えて、電炉鋼比率が上昇していくことでCO2排出量削減が期待できます。
電力会社からの排出量が39 million tonと少ないのは意外です。日本の電力化率は42%ですから、日本で消費している一次エネルギーの42%は電力に転換されています。そう考えると発電により相当量のCO2排出があってもおかしくありません。
日本の総発電量は約1兆kWh/年(1×10^12kWh)です。全電源平均のCO2原単位は0.378kg-CO2/kWhなので、両者をかけると発電により排出されるCO2は378 million tonと計算されます。
電気事業連合会の排出量はそれのおよそ10分の1です。しかし考えてみれば、電力会社は発電した電力をすべて自分で使っているわけではありません。電力は工場や家庭で使われるわけですから、CO2排出の区分けは電事連ではなく業務部門や家庭部門などの使用部門になるわけです。
結局、電事連が負うべきCO2排出量は、発電に伴って要した部分のみになるのでずっと少なくなります。ところで、具体的にどういう計算や集計をして39 million tonという数値になるのかは良く分かりません。
これには60業種が参加し、産業・エネルギー部門の35業種では数値目標を定めています。これが功を奏しているといっても良いのか、その他の部門が軒並みCO2排出量増加しているにもかかわらず、産業・エネルギー部門はCO2排出量を減少させています。
経産省は毎年計画の進捗を点検し、改善などを指導する、ということで面子を立てています。
ところで業界別のCO2排出量(2005年、百万トン/年)は以下のとおりです。
日本鉄鋼連盟 182
日本化学工業協会 75
石油連盟 45
電気事業連合会 39
日本製紙連合会 25
セメント協会 22
その他 66
合計 454
鉄鋼が飛びぬけて高くなっています。これは鉄鉱石の還元により銑鉄を作るのですから、原理的にCO2が生成するのは仕方のないことです。化石燃料の燃焼によりCO2が排出しているのではありません。しかしそうも言っていられませんから、製造プロセスの改善によりエネルギー効率を向上させることや、今後、鉄スクラップのリサイクル量が増えて、電炉鋼比率が上昇していくことでCO2排出量削減が期待できます。
電力会社からの排出量が39 million tonと少ないのは意外です。日本の電力化率は42%ですから、日本で消費している一次エネルギーの42%は電力に転換されています。そう考えると発電により相当量のCO2排出があってもおかしくありません。
日本の総発電量は約1兆kWh/年(1×10^12kWh)です。全電源平均のCO2原単位は0.378kg-CO2/kWhなので、両者をかけると発電により排出されるCO2は378 million tonと計算されます。
電気事業連合会の排出量はそれのおよそ10分の1です。しかし考えてみれば、電力会社は発電した電力をすべて自分で使っているわけではありません。電力は工場や家庭で使われるわけですから、CO2排出の区分けは電事連ではなく業務部門や家庭部門などの使用部門になるわけです。
結局、電事連が負うべきCO2排出量は、発電に伴って要した部分のみになるのでずっと少なくなります。ところで、具体的にどういう計算や集計をして39 million tonという数値になるのかは良く分かりません。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます