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燃料電池自動車の価格

2012-08-25 | 水素

燃料電池自動車の市販に関する記事が再びマスコミで取り上げられるようになりました。開発当初は2005年頃に市販車を開発と言われていましたが、それから10年遅れの2015年頃に市販車が出てくるようです。気になる価格はスーパーカー並みの2000から3000万円とか、500万円台とかいろいろいろです。

先行して市販されている電気自動車との違いは、バッテリーつまり蓄電池に電気を貯めるか、燃料電池で発電した電気で走るかです。自動車としてはどちらも電気自動車です。ガソリンエンジンやその周辺部品を作っている会社にとっては、電気自動車でも燃料電池自動車でも、それらの普及は自社製品の需要減に繋がります。

両自動車の違いはその航続距離にあります。言い詰めれば、バッテリーにどれだけ電気を貯蔵できるか、水素をどれだけ車載タンクに貯蔵できるかです。現在の技術では水素貯蔵タンクがリードしているので250kmと500kmの差が出ています。

もう一つの差はズバリ価格です。燃料電池はまだまだコスト低下が十分でなく、燃料電池自動車の70%くらいは燃料電池スタックのコストと言われています。このコストをどこまで下げることが出来るかが現在の開発課題でしょう。 燃料電池の基幹部品にセパレータがあります。カーボン製か金属製かの選択に決着はついていませんが、価格と酸に侵されないことという要求性能から基本的にはカーボン製に部があるように思われます。しかし、カーボン製セパレータ製造は現在日本国内では1社独占となってしまっており、価格低下がなかなか進まないという事情もあります。

自分たちが現役のうちに燃料電池自動車を購入する日が来るのかどうか楽しみでもあります。


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