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プリウスの優遇策の終わり??

2009-10-04 | 省エネルギー
プリウスに代表されるハイブリッド車や電気自動車が省エネ、CO2排出削減に寄与するという理由で数々の優遇策を得ているのは洋の東西を問いません。確かにそれは良いことではあります。優遇策を講じているのは、この手の車の普及を後押しするためですから、ある程度の台数が普及した段階、優遇策を継続する財源がなくなってしまうと優遇策は終わるのもやむを得ません。さて、ある程度の台数とは、いかほどのものでしょうか?

カリフォルニア州では来年末に85000台のプリウスステッカーが期限切れになるそうです。ステッカーとはバスレーンのように優遇されているレーンを走るための証明書です。
HOVレーン(High Occupancy Vehicle)というのだそうで、2人以上乗っているマイカーが優先的に通れる車線のことです。渋滞時にこのHOVレーンを走れるのは便利が良いですからね。プリウスは一人しか乗っていなくても、その省エネ効果からHOVレーンを走ることができました。(余談ですが、一人乗りプリウスは省エネ効果はありますが、渋滞緩和にはあんまり寄与しませんね。)

ところがプリウスがどんどん増えてきてHOVレーン(カープールとも言います)が込んできたら、一人乗りプリウスをあんまり奨励できなくなります。
そこで、カリフォルニアではHOVレーンが込んできたら、ひとり乗りプリウスは一般レーンに戻るように道路標識に表示させる、などの案が出ているそうです。あるいは一人乗りプリウスは別に料金を取ってHOVレーンを走らせる、というアイデアもあるそうです。

また、バージニア州ではI-66でのハイブリッド優遇策の期限が今年中に切れるのだそうですが、再延長されるだろうとの見込みだそうです。

さて、関連して笑ってしまうのがGMの提案で、65mil/gal以上の燃費の車のみにステッカーを上げようというものです。65mil/galは27km/lです。プリウスやインサイトの燃費はこれを下回るが、GMボルト(プラグインハイブリッド)は230mil/galなのでこの基準をクリアーできると主張しています。

GMさん、まだ市場に出てもいない車を引き合いに出すのはいかがなものでしょうか。更に、バッテリーが切れてハイブリッドモード走行でのボルトの燃費はプリウス、インサイトに及ばないのですから、その瞬間からHOVレーンから出なければいけませんよ。バッテリーが切れたらアラームがなって直ぐにHOVレーンから出ましょうという表示が車内に出ると同時に車外から見てもあのボルトは電池切れになったということが分かるような表示が必要ですよ。そういう機構を車の中に入れ込んだ上で発売するんでしょうね?

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