毎週土曜日にブログを書いています。今日は何を書くのか? 思いあぐねた結果、またお堅いお話になりました。
今、「日本人のしきたり」という本を読んでいます。
日本人は、キリスト教やイスラム教のように唯一絶対の神ではなく、自然万物に神を見出してきました。俗に八百万(やおろずのかみ)というように、太陽、月、星、風、土地、田、山、川、家の台所、かまど、便所などにも神がいると信じられてきました。
そもそも太古の日本では、あらゆる自然物に霊魂を認め、それを畏怖し崇拝するアニミズムと呼ばれる原始信仰が生まれます。
人間は生まれてから死ぬまでの間に、多くの儀式を経験します。冠婚葬祭はその代表的なものですが、これにも自然の霊魂を畏怖し崇拝することから、いろいろな「しきたり」が生まれました。
二十四節気や干支によるいろいろな縁起ものもそうです。
「年中行事のしきたり」(初詣で、鏡餅、雑煮、節分、ひな祭り、お彼岸、お盆、除夜の鐘・・・・)
「結婚のしきたり」(結納、三三九度、引き出物、里帰り・・・・)
「出産のしきたり」(帯祝い、へその緒、お七夜、お宮参りお食い初め・・・)
「祝い事のしきたり」(七五三、十三参り、成人式、還暦、古希、喜寿等、地鎮祭・・・)
「贈答のしきたり」(中元、歳暮、贈答品の包装、水引き、のし、・・・)
「手紙のしきたり」(手紙とはがき、頭語と結語、時候の挨拶、年賀状、暑中見舞い、手紙の禁忌言葉・・・)
「葬式のしきたり」(末期の水、北枕、通夜、戒名、焼香、位牌、お布施、香典、忌中と忌あけ、精進落とし、年忌法要、・・・)
「縁起のしきたり」(大安、仏滅、おみくじ、縁日、厄年、手締め、鬼門・・・)
婚礼など慶事のときは、包み紙を二枚重ねて包みます。小さな品物の場合にも、一枚の包み紙を二つ折りにし、折り目を切って二枚にしてから包みます。
一方、弔事のときは、「不幸が重ならないように」と、包み紙は一枚だけにします。
また、包み方は、慶事のときは、品物を包み紙の上に置いて、まず左から折り、次に右を折って左の上にかぶせる。つまり、右上にして包みます。しかし、弔事のときは慶事とは逆の折り方で包みます。現金を包む場合も同様で、慶事のときは二枚で包むのに対して弔事のときは一枚で包みます。
このような「しきたり」が、最近はとみにいい加減になってきています。
(上左の写真はクリックすると大きくなります。)
我が家の「アイビー」が青々としてきました。晩秋の頃には紅葉します。