これは何でしょう ↓
テーブル脚の組み立て前の様子です。
やや大きめのテーブルを製作する時に、この工法で作っています。
三枚の板を剥ぎ合せます ↓
板材には溝を掘って、接着剤を塗布して、そこへ雇いザネを入れて、両サイドから圧着します。
こうすると一枚の幅広の板ができます。
テーブルの天板にはよく使われるやり方です。
今回の、この工法の特徴は、板材をはぎ合わせたと同時に、
上下の部材も合わせて組み立てることです。
板材の接着剤が乾かないうちに、ホゾ三箇所をホゾ穴へ挿入します ↓
左右の二箇所のホゾ幅は、ホゾ穴より0.5mm~1mmくらい外側へ大きく作ってあります。
こうすることにより、ホゾを穴へ入れるにしたがって、
三枚の板材は、クランプ無しに自動的に圧着されます。
最後に、二本のクランプを使って、左右均等に締めこんでいきます ↓
この工法の注意点は、
1 接着剤が乾かないうちに素早く作業すること。
2 加工精度に狂いが無いように、予め嵌り具合を確認しておくこと。
3 そして、接着剤を適量に塗布しておくこと。
以上、三点ですが、この三番目が一番難しいかもしれません。
これは私の独学による工法の場合で、他の方はどうしているか知りませんが、
通常、板材の剥ぎ合せをする場合、クランプを締める順番は、中心から外側へ順番に締めていきます。
この理由は、塗布した接着剤を順番に外へ外へと押し出すようにするためです。
ですので、クランプしたあとは、その板材の両サイドから時間と共にじんわりと接着剤が押し出されてきます。
仮に、塗布する接着剤が多過ぎた場合、両サイドから圧着すると、接着剤の逃げ場が無いので、
板と板との間に溜まり、完全に板同士の圧着が出来ずに隙間ができてしまいます。
塗布の具合が、多すぎず、少なすぎず、これがなかなか難しいのです。
一度、クランプして締めてしまえば、途中でやり直すことが困難なため、
この作業は緊張します。