数年前に作った杉のダイニングチェアー ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/dd/b174f85145d611ea6be2e694a31ed2db.jpg)
お客様より、後脚がグラグラするとのこと。
よーく見てみると確かに隙間が開いている ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/84/5c29e4c0509d402f5de4388fa9ecc1d5.jpg)
そういえば、同じモデルの椅子で別のお客様からも、
同様の問題がおきて修理したことがありました。
どうも後脚の緩みは、このモデルの欠点のようですので、
今後、製作する場合は設計を見直さなければなりません。
さて、分解開始。
まずはダボ(木栓)外しから。
最初にドリルで下穴をあけてから、木ネジをまわしこみます ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/37/3c931ec4f499a71d9d9fd92caceadf89.jpg)
すると難なくダボを外すことが出来ます ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/03/ae0dd3960ed55924656a44d7770cbd15.jpg)
こういうことも想定して、製作の際、ダボを打ち込むときは接着剤を使用しておりません。
木槌で叩いてホゾを引き抜いていきます ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/ac/90f7517d02cf2e1d74cf807566abe9d8.jpg)
ホゾに直行してビス止めしてありますので、
ホゾが緩んでも抜けてしまうことはありません。
引き抜いたホゾの寸法を測ってみますと、
ホゾ穴より0.5mm小さくなっていました ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/5b/fe3c70784230fb0d9e82958ad914cb1e.jpg)
これでは緩むはずです。
もともと作りが甘かったのか、材が柔らかく押し潰されて小さくなったのか、
または、直射日光や、冷暖房が直接当たる場所に置かれていて縮んだのか。
このまま、接着剤を塗ってホゾ穴へ入れましても、緩いので、また抜けてきてしまいます。
ですので、ホゾをこのようにノミで落として ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/a9/7a0abd655cbe7830e7ecb0dd63dd63f1.jpg)
落とした寸法より1.5mm厚くした材を当てます ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/30/478aa158f8bb5212ad5d4fada9ec412d.jpg)
これで縮んだホゾ寸法を補うことができました。
元通り組んだ後、念のため、ビスで補強 ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/95/4a5f89038690d2b6525133c4b3067c92.jpg)
これで大丈夫と思います。
ワタクシの目の黒いうちは、このように面倒を見ていきたいと思っております。
もし、不具合等ございましたらご遠慮なくお知らせください。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/54/6196ed0bdfb5dba31783abfca147f8cb.jpg)
年月が経った杉のチェアー ↑
惚れ惚れするような良い色艶となっておりました。