福島木工家具店

製作した家具の紹介と日記

丸太からテーブルをつくる その2

2015-11-29 22:03:45 | 製作記録
丸太からテーブルをつくる その1 を紹介したのが4カ月近く前。

月日の流れるのは早いものです、というよりは時間かけすぎですね。

お客様には大変お待たせして申し訳ございません。

前回、丸太から製材したテーブル材を長方形に切りそろえてから、

この夏、秋とずーっと屋根裏に保管しておりましたので良く乾燥しております。






乾燥が進むと材も反りなどがでます ↓





こんな感じに ↓






木表が凹み、木裏が出っ張ります。

まずは木表の面を手押しカンナにかけます。

この板幅は37cmほどありまして、手押しカンナの盤は24cmですので、

一度に通すことは出来ませんので半分ずつ機械に通します。

平らになるよう、材を押す手加減を慎重に行います ↓






木表がおおよそ平らになりましたら、今度は木裏面にとりかかります。

まずは、山脈のように出っ張った部分を電気カンナで削り落します ↓






続いて、斜め方向に交互に電気カンナをかけます ↓





時々、定規で確認しながら作業を進めます ↓





最近導入したドラムサンダーで荒削りします ↓





この機械は40cm幅までの材を通すことが出来ます。

また、ヘッドが方持ち構造となっておりますので、最大80cmまでの研磨ができる優れものです。


さて、削り終わった4枚の板材でどのようにしてテーブルの天板とするか、

色々なアイデアがあったのですが、最終的にこれにしました ↓





クロステーブルとでも命名しましょうか、

かなり冒険的な組み方です。

普通ならば敬遠して、こんなことをしないでしょう。

具体的な接続方法は、ビスケットのダブルジョイント ↓





接着剤が乾く前に組んでしまわなくてはいけません。

本当は、こんな写真を撮っている場合ではないのですが、記念に一枚。


途中までゴムハンマーで叩いて、最後はクランプでガッチリと組みます ↓





ボンドが乾きにくい夜間の作業でした。


翌日、クランプを外し、はみ出て乾いたボンドを鑿で削ぎ落とし、

僅かな目違いをカンナで整えて、再びドラムサンダーの出番 ↓





このサイズをドラムサンダーに通す時は前後にスタンドを用意しないと難しいですね。


裏表が綺麗になりました ↓





クロスの部分 ↓





木の収縮は、縦方向と、横幅方向とでは数倍の収縮率の違いがあります。

ですので、今回のように木の幅方向に縦の材をはめ込んだ場合、

経年と乾燥により、幅方向の収縮と縦方向の収縮の違いから、

縦の材が数ミリくらい飛び出てくる可能性があるので要注意です。

良く乾燥された材でないといけません。

お客様は車で5分くらいのところですので、今後の経年変化を観察してみたいと思っています。




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