サイプレス

鬱病になり不安定な毎日。今は宝塚熱が再燃して、これがいい処方箋になっています。

宙組公演 翼ある人々

2014年02月15日 | 宝塚・エンタメ


梅田シアタードラマシティでの公演。

去年のお芝居の中で、「いいお芝居だった」との感想が多かった

『月雲の皇子』を書いた上田 久美子先生の作品。

この作品が発表されて、上田先生の名前を見たときに、

観にいくことを即決した私。

モチロン、去年の作品が良かったからと言って、

次がいいかどうかは判らないけれど、

先生の「一度観ただけで、ストーリーが判る作品を・・」

と書いてあるのをみて、当たり前のことにも関わらず、

実際、宝塚の作品で一度観ただけで、すんなり

ストーリーが入ってくる作品には滅多に出会わないような気が

していた私には、新鮮な言葉だった。

なので、楽しみにしていた。

ストーリーは、作曲家ロベルト・シューマンとブラームス、そしてシューマンの妻クララが

織りなす師弟関係と、夫婦の愛、そしてブラームスとクララの恋が絡みあい、

ブラームスの揺れ動く若い時代を描いている作品。



はい、本当に一度観て感動しました。(笑)

三人が、それぞれに色んな思いが交錯していて、観ていて、心が締め付けられるような

切なさが、堪らない。

そして、全編に流れている音楽の効果も合わさって、自然に感情が動いていく。


ブラームスを演じている 朝夏(あさか) まなとが、すごくいい。

彼女を観ていて、初めて思ったかも?

シューマンを、緒月 遠麻(おづき とうま)。彼女のお芝居が好きな私は、

がっつりお芝居している姿だけでも嬉しいけれど、自然と

そこにシューマンとしている感じ。

クララは、怜美(れいみ) うらら。

見た目の美しさに、目を奪われるけれど、落ち着いた芯のあるクララだった。


いつもは、この人が演じている○○・・・みたいな見方をしてしまうけれど、

そんなことなくて、他のキャストを含めて、その人がそこにいるかのような感じ。

勿論、キャストの使い方が上手いのだけど、自然な感じがする。


あて書きって、こういうことだったよな~・・・、と、改めて思った次第。

そんな風に感じるほど、普段の大劇場の作品が、しっくりしていないからかもしれない。

普段は、あ~でもない、こ~でもないと、ぶつぶつぼやく私だけど、

あまりに、作品に集中していて、実は細かいことを覚えていない。

そんなところにも、色んな所に気が散ってしまうことが多いからこそ、

お芝居以外の所にも、目が行くのかも知れない・・・・。

今後の上田先生の作品は、要チェックだと、思った私でした。




中日公演 「シトラスの風」

2014年02月09日 | 宝塚・エンタメ
1998年、宙組発足時に上演されたショー「シトラスの風」

歌えて、踊れての3拍子揃った姿月(しづき)あさと と、花總(はなふさ) まり が

この組のトップコンビとして 宙組が始動する記念すべきショーだった。

幕開きの爽やかさと、今でも宝塚ファンなら知っている「明日へのエナジー」は、

名場面。

他にも「ノスタルジア」という場面も個人的には好きな場面として、

何年たっても印象深く残っているようなそんなショーの一つ。

会社のヅカオタと、「シトラスの風」の再演を喜びつつも、

一抹の不安が・・・・。(笑)

宝塚は、基本ショーもあてがき。その時のメンバーの特性を生かした

作品だからこその名作である面も否めない。

そんな作品をする方も、プレッシャーを感じるんだろうな~なんて

思いつつ観劇。

でも、始まってしまうとそんなことを忘れてしまうほど、

「えっ?もう終わり?」って感じであっという間に終わってしまった。(笑)

やっぱり、ノスタルジアは好きです。はい。

この場面は、娘役が真っ白なドレスを着ての

オペラ ジャンニ・スキッキ の「私のお父さん」を

歌うところから始まる。

実咲 は、トップ娘役として歌える娘役だとは思っていたけれど、

上手いです。特に高音部が、綺麗。

で、そこからのオペラ トゥーランドット の「誰も寝てはならぬ」を使って、

女性を巡っての男性二人の駆け引きのダンス場面が堪らない。(笑)

このここで登場した凰稀 かなめの 軍服姿がとても格好いい。

ほんとに、美しい。

もともといい場面だけど、ほんとため息が出てしまう。

流れも使っている音楽も本当に好き。


で、「明日へのエナジー」。

初めて見たときは学ラン姿にびっくりしたけれど、

学ラン姿が、本当に「エナジー」な場面。

今回のメンバーも、この場面は宙組のもの!!みたいな

気持ちも伝わってくるようなエネルギー溢れるパワーが

客席に伝わってくる。

それだけでなく、歌も、とても力強い。

やっぱり、音楽あってのショーだな~と再認識。

ショーは、どんなショーでもある一定の楽しさを

見せてくれるけど、色んなものが揃わないと

やっぱりいい物にはならないんだ・・・と、原点を

考えさせられるショーでもありました。





中日 宙組公演 「ロバート・キャパ 魂の記録」

2014年02月09日 | 宝塚・エンタメ
20世紀を代表する報道写真家のロバート・キャパの青春を中心に

描かれている作品。

2年前に、大劇場とは違う劇場で上演され、当時この作品は、凰稀 かなめの

代表作になるのでは・・・・と、評価されていたもの。

去年は、キャパの生誕100年と言うことで、写真展が開かれたり

テレビでキャパについて、流されているときにも、凰稀の舞台が

チラッと流れていたりして、この公演を見逃したのは、残念だったな~

と、思っていたところに、今年の名古屋 中日劇場で再演するという。

で、観劇してきました。

キャパの青春時代とその恋人ゼルダとの恋愛模様を描いている作品。

ただ、「こんな人です、こんなことをしました」みたいな紹介のような

作品ではありました。

それでも、どれとは、言わないけれど、一度見ただけでは判らないお芝居よりは

数段いいです。(笑)

私が、キャパの写真から感じる優しさを、凰稀に感じました。

彼女は、見ている者にこの上ない幸福感を与える優しい笑顔を持っていますが、

そういった外形的なものではない優しさを大切にしているようでした。

ゼルダは、宝塚の娘役には、珍しい自立した、自分の意見をはっきり

表面に出してくる女性。

演じた 実咲 凛音(みさき りおん)は、自立した女性を演じるのが

あう娘役だと思う。

実際、キャパを、見つけ世に出すという凄い人ですが、こちらも

表面的な強さだけではなく、内に秘めている確固たる信念を貫いている女性のようでした。

この二人の駅での別れの場面は、とても切なくなります。


それにしても、大劇場の公演では、がっつり組むお芝居が今までない、このコンビ。

いつ、このコンビが大劇場でがっつりとお芝居をするのか・・・・、

恋愛物でも、コメディーでもいけそうな二人なので、なにか観てみたいです。

あと印象的だったのは、スペイン内戦時のスペイン共和国の 兵士、ロベルトを

演じた蒼羽(そらはね) りく。

ダンサーとしての認識はあったけれど、この公演で、骨太な男っぽさを感じました。

さらっとした感じの男役が多くなったような気が最近している私にとっては、

楽しみな子だな~と、感じた瞬間でした。

ただし、歌は頑張って欲しいです!!


















大雪のなか名古屋 中日劇場へ・・・・・

2014年02月09日 | 宝塚・エンタメ
この元旦に、「やっぱり名古屋へ行こう!!」

と、チケットをとった私。

お芝居の「ロバート・キャパ」は2年前に、小劇場で凰稀が主演した作品で

評判がよかった作品。

その時観ることができなかったので、かなり興味がありつつも、

名古屋まで行くかどうか・・・かなり迷った。(笑)

でも、去年の1月に博多に行って以来、神戸を出ていないこともあって、

『どっかに行きたい!!』『神戸から離れたい』という、特に私にとっては、

この季節特有の逃避感情が湧いてのも事実で、で、なんだかんだと言いながら

名古屋へ行くことを決めちゃいました。

で、昨日のあの大雪です。

普通なら、神戸から名古屋は新幹線で1時間ほどの移動。

行くと決めてから、「せっかくだから、ここに少し立ち寄ってみる?」とか、「こんなことしようかな?」とか、

妄想を楽しんでいたのですが、朝から、気象情報と交通情報をチェック、チェック。

早めに家を出て、駅に着くと姫路と相生間で竹?が倒れて、撤去作用とかで下りは止まっているし、

上りは、20分から90分遅れだという。

とにかく、長~い行列に並び指定席を取る。

ラッキーだったのは、新神戸~名古屋は、のぞみでもひかりでも停車駅が変わらない。

すぐに、といっても遅れて入ってくるひかりの方が早く着くとのことで、30分くらい待ってで乗れたこと。

でも、本来の時間からは、1時間くらい遅延している新幹線だった。

それで、新神戸を出たのが10時過ぎ。

普通なら、なんてことのない時間だけど、速度を落としての運転で名古屋到着が

11時45分とか、車内アナウンスが流れる。

名古屋駅から、地下鉄の 栄 までは、大した距離じゃないけれど、私が、

うまくスムーズに地下鉄に乗り換えられるわけがない!!(笑)

12時開演だったので、「あ~芝居途中からだな~」と思ったけれど、どうしようも無いし、

とにかく、『こんな大雪の日に、名古屋に行けるんだから良しだな!!』と、

少し残念な気持ちをなだめる。

でも、車窓から眺める景色は一面雪景色。

見ているだけなら、本当に綺麗。

乗った新幹線は、西日本の新幹線で、「あ~JR西日本だぁ~」と、そんな些細なことで、

一気に旅行気分が盛り上がる。(笑)

でも、思いのほか、スムーズで、予定されていた時間より少し早く名古屋へ到着したので、

ぎりぎり、開演2分までに滑り込みました。



う~ん、こんな日なのになんて幸せなんでしょう・・・と、思いながら席に着いたのでした。