梅田シアタードラマシティでの公演。
去年のお芝居の中で、「いいお芝居だった」との感想が多かった
『月雲の皇子』を書いた上田 久美子先生の作品。
この作品が発表されて、上田先生の名前を見たときに、
観にいくことを即決した私。
モチロン、去年の作品が良かったからと言って、
次がいいかどうかは判らないけれど、
先生の「一度観ただけで、ストーリーが判る作品を・・」
と書いてあるのをみて、当たり前のことにも関わらず、
実際、宝塚の作品で一度観ただけで、すんなり
ストーリーが入ってくる作品には滅多に出会わないような気が
していた私には、新鮮な言葉だった。
なので、楽しみにしていた。
ストーリーは、作曲家ロベルト・シューマンとブラームス、そしてシューマンの妻クララが
織りなす師弟関係と、夫婦の愛、そしてブラームスとクララの恋が絡みあい、
ブラームスの揺れ動く若い時代を描いている作品。
はい、本当に一度観て感動しました。(笑)
三人が、それぞれに色んな思いが交錯していて、観ていて、心が締め付けられるような
切なさが、堪らない。
そして、全編に流れている音楽の効果も合わさって、自然に感情が動いていく。
ブラームスを演じている 朝夏(あさか) まなとが、すごくいい。
彼女を観ていて、初めて思ったかも?
シューマンを、緒月 遠麻(おづき とうま)。彼女のお芝居が好きな私は、
がっつりお芝居している姿だけでも嬉しいけれど、自然と
そこにシューマンとしている感じ。
クララは、怜美(れいみ) うらら。
見た目の美しさに、目を奪われるけれど、落ち着いた芯のあるクララだった。
いつもは、この人が演じている○○・・・みたいな見方をしてしまうけれど、
そんなことなくて、他のキャストを含めて、その人がそこにいるかのような感じ。
勿論、キャストの使い方が上手いのだけど、自然な感じがする。
あて書きって、こういうことだったよな~・・・、と、改めて思った次第。
そんな風に感じるほど、普段の大劇場の作品が、しっくりしていないからかもしれない。
普段は、あ~でもない、こ~でもないと、ぶつぶつぼやく私だけど、
あまりに、作品に集中していて、実は細かいことを覚えていない。
そんなところにも、色んな所に気が散ってしまうことが多いからこそ、
お芝居以外の所にも、目が行くのかも知れない・・・・。
今後の上田先生の作品は、要チェックだと、思った私でした。