サイプレス

鬱病になり不安定な毎日。今は宝塚熱が再燃して、これがいい処方箋になっています。

花組大劇場公演 「エリザベート」

2014年09月21日 | 宝塚・エンタメ


楽しみにして公演なのに、諸事情により、いつものように

複数回の観劇が出来なかった私。

なので、この1回を全身全霊で楽しんできました。(オーバーです(笑))

この公演を、初めて観たのは20年位前。

「宝塚でも、こんな公演ができるんだ!!」と、感動した懐かしい演目です。

今回は、8回目の再演。

そして、明日海(あすみ) りおのお披露目公演。

少年ぽさが拭えない彼女だけど、もともと妖しさをも持つ彼女。

最近は目力がとみにましてきて、そして、熱さを外に放出するようになってきている。

という中での、「トート閣下」。

ビジュアル的には、予想通りの美しさ、妖しさ。

でも、変に凝ったビジュアルではなく、原点に戻ったかのような、ある意味

シンプルに、この作品に取り組む心意気がポスター時点で感じられていました。

はい、その通りに、ストレートでした。(笑)



フランツの北翔 海莉(ほくしょう かいり)は、エリザベートに対する優しさがにじみ出ている。

そして、愛しているのに、その思いがすれ違うことに迷い苦しんでいることが、

ひしひしと伝わってくる。

ルキーニの望海 風斗(のぞみ ふうと)は、スイスレマン湖でエリザベートを刺殺した犯罪者として、

現在から過去を客席に伝える役割。

ここ1年ほどの彼女の成長は著しい。

この演目には、アドリブ場面があるけれど、その場面を楽しんでやっているように思える。

そんな面でも、頼もしい存在。

ちょっと狂気をはらんだ役が続いているので、雪組に組替えして、

これから、どんな役に出会えるか楽しみにしている。



で、タイトールロールのエリザベート。

歌えない彼女が、この役をすると決まったとき、血を吐くほど頑張ってお稽古を!!

と、思った私。

今までに比べればまあ、歌えていたほうかも?

でも、やっぱり歌とお芝居には、若干の不満が残ります。

この公演で退団する彼女ですが、一層の頑張りを。


でも、ウダウダ書いていますが、花組らしいパワーと、アンサンブルも素敵で感動するいい公演でした。

1回でも観る事ができて幸せでした。



これを書いていて気がついたこと。

どーでもいいことですが、主な役どころの男役の名前に「海」が多いこと。

ほ~んと、どうでもいいことですが。(笑)





















台風接近でも、宝塚

2014年08月12日 | 宝塚・エンタメ
先週の9日の土曜日、台風がどんどん近づいてくるという日に

宝塚へお出かけ。

雨風が気になったけれど、やっぱり行きたい。

今回の星組のショーは、私の中では「当たり」。

基本、何故宝塚が好きなのか?と、聞かれれば、「ショーがあるから」と、

言い切るほどのショー好き。

祖母も、「歌舞伎のお芝居より、舞踊が好きだった」と言うから、

遺伝かもしれない。


生徒全員が、大階段にならんでいる写真は圧巻です。

今回のショーは、去年のショーの中でも(といっても、ショーのある公演が減っている)

一番だと勝手に思っている、花組のショーを演出した 稲葉 先生。

演目が発表になったときから、かなり期待していた。

もう、いちいち言い出したらきりが無いので、今回のショーの目玉の「カポエイラ

なんでも、ブラジルのほうの格闘技武術とからしいが、

それを振り付けに使うと、聞いて、まずカポエイラが何か知らなかった私はワクワク。

はい、もうすごい場面でした。

始まりの歌から、ぞくぞくしてきて、柚希と鶴美の回し蹴りが凄すぎて、言葉がない。

あのシーン、一場面が全部好き。

こんな感想じゃなんのことか、判らないでしょうが、こんないい場面を

観ることができて幸せ。


この風共のような階段は、劇場に入ったらすぐ眼に入ってきます。

で、帰りに、変身写真館の前を通ったら、「エリザベート」の衣装が飾られていました。



衣装は、昔から華やかなのが宝塚ですが、こんなドレスは女子の憧れですよね。


と、キラキラした気持ちで劇場を後にしました。



が、翌日の台風は、本当にすごくて、とにかく、皆が無事でありますように、

と、祈りながら通り過ぎるのをじっと待ってすごしてました。

各地で、いろんな被害がでています。

神戸も通行止めの箇所が何箇所もあります、一日も早くもとの生活に戻れますように。






雪組大劇場公演 「一夢庵風流記 前田慶次」

2014年06月15日 | 宝塚・エンタメ


話の展開が早くて判りづらいと、聞いていましたが、

確かに早いし、ラストがもう一つ私には唐突過ぎたけど、でも、いい作品です。

この公演で退団するトップの壮 一帆。

彼女は、日本物の雪組にこだわっているようで、トップになってから

一年ちょっとですが、日本物が続いている。

そのお陰か、雪組の人たちの着慣れ感がありありです。

壮は、前田 慶次をやってみたいと思っていたようで、

人が生きるとは何か、志とは何かを

人にふと考えさせる傾奇者の慶次が、壮によくはまっていました。

それにしても、内容には関係ないですが、

宝塚が普段からある意味「かぶいている」ので、

普段と違ってどうかぶいているのか・・・わかりにくい・・・という、

宝塚効果。(笑)


でも、何よりお芝居冒頭で心わしづかみされました。

松竹の協力を得て、片岡 愛之助が「前田 慶次」をしたときの

映像を再現したそうで、何が始まるんだろう・・・と、ワクワクします。

そして、慶次の愛馬「松風」。

歌舞伎に出てくるような、人が二人入って操る馬でして、

ある意味とっても目立つ、影の主役。(笑)

この馬に人が壮が乗っているのをみると、中の人達に

「きつだろうけど、がんばれ~~」と、応援したくなる。

もう、何を書いているのか私にも判らず支離滅裂ですが、面白かった!!

ショーも、スピード感溢れる、理屈抜きに楽しかった。

なので、もう1回行こうと、チケットを買い足しました。

お芝居が終わって、ロビーで団体のお客さんと思われる殿方が

「初めて見たけど、日本物もするんだ。お芝居良かったな」と、お話されているのを

聞いて、宝塚でする日本物が本当に少なくなっているので、大事にして欲しいと思いました。



宙組公演 「ベルサイユのばら」

2014年06月03日 | 宝塚・エンタメ


(この階段は、夜になると本当に綺麗で、大階段の前で写真を撮っている気分になれます。)


先日観たベルばらは、役替わりだったので、アンドレは凰稀の同期の緒月(おづき)。

この二人は、入団後共に雪組に配属となり、劇団もニコイチで使うことも多くて、

「テルキタコンビ」と呼ばれて、このコンビネーションのファンも多かった。

10年ほど同じ組だったけれど、凰稀が星組に異動し、それから宙組での

トップお披露目公演時に、緒月が雪組から異動してきた。


そんな経緯もあってか、この二人のオスカルとアンドレは、彼女たち自身にも

かぶることがあったと思うけれど、観ているほうにも、どこか重ねあわせて

観ていた。

二人のお芝居がモチロンいいというだけでなく、この二人が持っている関係性からか、

アンドレの包容力に、無意識に当たり前のように守られているオスカルがそこにいた。

モチロン、役替りでのもう一人のアンドレとの間に無かった訳ではないけれど、

なんというか、この二人の間には、割り込めない・・・感がいっぱい。(笑)

長く一緒に成長してくる宝塚ならではの、オスカルとアンドレだったような気がする。


※後ろに見えているのが大劇場です。







宙組公演 ベルサイユのばら

2014年05月06日 | 宝塚・エンタメ



3月末から、例年のごとく一番忙しい時期を迎え、4月には、

会社に行くこともままならない日が続いていた以前には考えられなかった

「残業」なるものをし、休日にはぐったりしていました。

が、5月になれば「宝塚」へ行く!!という一念?で過ごしておりました。

で迎えたGW。

宙組公演の「ベルサイユのばら」

はい、凰稀の美しさを、堪能できる公演でした。(笑)

台本には、いつも不満が残るベルばら。

そこは、スルーしておきます。

プロローグで、大階段に黒の?布に埋もれていた凰稀が、

引き抜きで赤い軍服のオスカルとして登場したとたん、

客席から、「おぉ~~」というようなどよめきが・・・・。

ほんと、漫画から抜け出てきたような・・・という形容詞が

ぴったりなオスカル様。

あまり女っぽくない、凛々しいオスカル様でございました。

アンドレ・アラン・ジェローデルは、役替わりの影響か、

比重が同じような感じかな~。

フィナーレの、「バラのタンゴ」も曲が流れただけでワクワクします。

赤いバラを金髪のロングの鬘に挿している凰稀が、妖しく美しい。

と、何回美しいと書いたら気が済むのか・・・と言うくらい

美しいと書いていますが、ほんと美しかったです。

神戸新聞



聖地 宝塚 で気づかされること

2014年03月25日 | 宝塚・エンタメ
時々、「宝塚で観劇するのは初めてなんです。」という方と

ムラ(宝塚ファンは、宝塚大劇場をムラで観劇するという表現を使う)で、

観劇することがある。



宝塚駅で待ち合わせて、お会いしたときから既にテンションが高い。

『聖地 宝塚』での観劇は、それほど特別なものらしい。

「宝塚」という駅名、そして、そこに連なる店舗に貼られている、

スターのサイン入りの公演ポスターを見て、すでにキャ~と

なっている。

大劇場へ向かう花の道も、そこを歩いているだけで幸せそうだ。


そして、当然宝塚市にあるので、宝塚市のものには、

「宝塚」と名前が入っている。

マンホールの蓋に「宝塚」と、入っているだけで

またまた「きゃ~、『宝塚』って入っている~~」と、テンションが上がっていく。


幸か不幸か、私にとっては、宝塚とは、宝塚大劇場のことなので、

正直、こんな新鮮な感激を持ったことが無い。

なので、その人たちの気持ちは、「きっと嬉しいんだろうな~」

という推測の域をでないのだけど、

こんな幸せな喜びのおすそ分けをいただける時、

私にとってもは幸せな時間であり、新たな発見をするときでもあったりするのだ。

普段、身の回りで、当たり前に思っていることが、

当たり前ではないのだと気づかされる時だったりもする。






宝塚について・・・雑感

2014年03月25日 | 宝塚・エンタメ
今年は、宝塚が100周年と言うこともあって、マスコミもにぎやか。

他の人から見れば、へぇ100年もやっているの?位だと思うけれど、

数年前から、劇場では、100周年に向けてのイベントが

チョコチョコ行われるようになり、改めて宝塚を私なりに

考え直す時間になった。


宝塚は、女性だけの劇団で、女性が男の役をやり、とんでもなく

濃い化粧をし、とんでもなく派手な衣装を着ている劇団だ・・・

という位の認識は、多くの人に共有されているものかな?と、

思う。

でも、実はこれは凄いことだと、思うようになった。

『イチイチ、こんな劇団でね〜』なんて説明が要らないのだ。

観た事があるなしに関わらず、興味があるなしに関わらず、

気持ちが悪い・・・という感想を持つ人でも、結局は、

「宝塚の存在」を知っているのだ。

色んな人と情報の共有化をするのは難しい。

この「多くの人が、ある程度の認識を持っている・・・・」こと自体がすごいな〜

と素直に思う。

これは、100年続いてきたからこそなんだと思う。

続いてきたのは、モチロン、劇団の関係者の努力、多くの劇団員の努力、

そして、これまで宝塚を支えてきた多くの観客たち。

このどれが欠けても宝塚は100年続かなかった。


そして、関西にこの劇団が存在することが、素直に嬉しい。

ほとんどの情報が、東京から発信されているにも関わらず、

「宝塚」は、その名の通り、兵庫県の宝塚市に本拠地を置いている。

毎月、宝塚で公演し、そして東京の専用劇場で公演を行い、

東京へ情報を発信し続けているのだ。



個人的には、兵庫県にあるのもポイント。

私には、「劇場が近くて便利」くらいの認識だったけれど、

関西の中で、全国的に発信できる規模の文化として、

『京都には日本の伝統的文化』、『大阪には笑い』と言う文化がある、

兵庫には、『宝塚』以外めぼしいものがない・・・と

(阪神タイガースはありますが)、認識したとき私は、

いっそう宝塚への愛というか、執着のようなものが生まれた。

こんな貴重な文化を大事にしなくて・・・どうする!!

と、私一人が、粛々と観劇しても始まらないと言えば

始まらないけれど、でも、塵も積もれば山となる・・・・と、

信じて宝塚に行きます!!

結局は、行きたいだけなんですが・・・。(笑)





2月 宝塚大劇場 花組公演

2014年03月23日 | 宝塚・エンタメ
現在の宝塚で貴重な男役芸を持っている人だと思う 男役 蘭寿 とむ の退団公演。

彼女を観ることができるのも最後・・・ということで、

3回見ました。

お芝居は、生田 大和の大劇場 デビュー作。

ストーリーよりも、セットの転換が、盛り込みすぎ?なんじゃないの?と、思うほど、

めまぐるしく、そこで疲れた私。

スーツ姿の蘭寿は「これぞ宝塚の男役!!」と、納得してしまうほど格好いい。

椅子に座っているときの足の組み方や腕の角度やら、イチイチ格好いい。

これぞ、男役芸!!と、思わせてくれる。

退団公演らしく、お芝居も退団仕様で、そこに泣いてしまう。(笑)

ストーリーに・・・、というより、個人的感情が・・・・勝ってしまいました。


ショーは、斉藤 吉正。

彼は、お芝居もショーも書く演出家。

ショーは、彼のオタクな世界観が満載になることがファンの間でも

ある種の了解事項。(笑)



なんか、ゲームやら、アニソンやら・・・・そこから派生する衣装やストーリー。

そのこと自体は別にいいけど、「それが新しい宝塚のショーなんだ!!」なんて彼が思っていたら、

「それは、勘違いです」と、言いたい!!

私が、名古屋 中日劇場での「シトラスの風」を見た直後の正直な感想は、

「これは、ひどい。やっちまったなサイトー君」だった。

実際、ロビーでもそんな声が聞こえていた。

音楽は、聴きなれたものが多いので、なじみやすさはあるかもしれない。

まあ、それも諸刃の剣となりますが。

全く盛り上がれない中詰め。

あれは、どうにかして欲しい。

それでも、回数を重ねてみているうちに、彼女たちの頑張りで、

いいショーになっていましたが・・・。

生徒には、力があるので、そんなところに頑張らせないで欲しいけれど。

ただ、後半の蘭寿の軍服姿からの流れは良かったです。

宝塚の代名詞「男役の黒燕尾」。

これは、格好いいし、下級生が蘭寿を意識して集中して踊っていることが

ひしひしと客席に伝わってくる。

ほんとあの、緊張感を持つ場面は、是非劇場で多くの人に見て欲しい。

テレビでも再現したりしているけれど、あの空間の中で、

黒燕尾の男役を感じて欲しい・・・と、いつも思う私です。


蘭寿は、春に東京公演で退団してしまうけれど、

最後に、いろんな感動を与えてくれたことに、感謝の気持ちをこめて、

ありがとう。









1月の宝塚大劇場 星組公演

2014年03月23日 | 宝塚・エンタメ

3月も下旬に入って過去を振り返るのは、どうかとも思うけれど、

1月は、100周年幕開きの公演ということで、

現在宝塚を代表する 小池 修一郎作の「眠らない男 ナポレオン」が

上演された。

音楽は、宝塚でも上演された「ロミオをジュリエット」を作った

プレスギュルビック氏が担当。

演目発表から、大々的に宣伝し、公演前から劇団が

「世界へ発信するミュージカル」をつくると息巻いていた作品。

でも、私は醒めていた。

小池先生のオリジナルは、危険。(笑)

おまけに、恋愛至上主義の話は、記憶にないほど、書いていない。

だからなのかナポレオンの少年時代から最後まで描くなかで、

ジョゼフィーヌとの恋愛を絡めてのストーリーだと知ったときに、

「これは、無い!!」と、決め付けてしまった私。

はい、本当に「無い!!」でした。

ナポレオンは、起伏にとんだ人生を歩んでいる人なので、

エピソードも多い。

そのエピソードが、写真のように、ハイ1枚、ハイ1枚と続くので、

個人的には、誰にも感情移入できずに終わりました。(笑)

まあ、私にとっては、「記念公演だった」ということだけが残った演目となりました。