散歩していると
甘い香りが
漂ってくる。
ヒイラギの花の
香りだ。
ヒイラギの花には芳香があり
葉を魔除けとして使う
風習もあるため
家庭でよく植えられている。
ヒイラギは
雌雄異株なのだが
各家庭や公園で
植栽されているものは
ほとんどが雄株だ。
たくさん花が咲き
賑やかで美しいからだろう。
拙宅にある貧相なヒイラギは
数少ない雌株である。
山から小さい苗を母が
引いてきたそうだ。
雌株の花をよく見ると
子房が膨らんだ雌しべと
角のように突き出した
2本の雄しべが見えるので
両性花である。
一方雄株の雄花は
立派な雄しべと
真ん中にかすかに
雌しべの痕跡が
見られるだけだ。
もちろん果実はできない。
拙宅の雌株には
いっちょ前に
大きな果実をつける。
ちょうどモクセイ科の
ネズミモチの果実を
大型にしたような
色と形をしている。
ヒイラギと言えば
鋭いトゲで一度くらい
痛い目にあった経験が
あると思うが
老木になるにつれ
徐々にトゲは小さく
目立たなくなり
全縁の葉となる。
これは草食動物などに
食べられやすい時期には
トゲのある葉で身を守り
生長して大きくなると
葉を食べられる恐れが
少なくなるのでトゲを
作らないのだと
言われている。
全縁の葉については
nampooさんのブログ
で紹介されている。
ちなみに
クリスマスリースによく使われる
セイヨウヒイラギは
モクセイ科のヒイラギとは
別種でモチノキ科だ。