「うだるような暑さ」が続き、気象記録の多くが塗り替えられた今年の夏。
石巻市旧河北町にある大森仮設団地自治会が主催する「2013大森団地夏まつり」が24日、前夜の雨から一転し、「気温30度超え」の夏まつりらしい天候に恵まれ開催されました。ふんばろう宮城プロジェクトも昨年に引き続き、参加しました。
屋台・ステージ部門含め、参加団体は14団体。ふんばろうは、かき氷・焼きそば・ホットドックを出店し、まつりを盛りあげました。昼前から、それぞれのブースは行列のできる勢いで、猛暑のなか各団体はフル回転。焼きそばコーナーは、暑さと格闘しながら注文に追いつかない状態でした。かき氷もレトロな手回し式のかき氷がウケて長蛇の列が…。来場者もスタッフが大粒の汗を流しながら必死で氷を削る姿を目前にして、じっと待っていてくれます。支援を受けたピタパンを活用したホットドックも好評で、あっという間に完売しました。
屋台販売の傍ら、ステージではマジックショーや、各種ライブが続々と繰り広げられました。なかでも素晴らしかったのは、レベルが高いことで有名な石巻渡波の獅子風流塾の「獅子振り(獅子舞)」。居並ぶ太鼓に、お囃子、今年は民謡まで披露されました。そして、集会室では子ども対象のゲーム大会が賑わいを見せていました。
ふんばろうで販売した売り上げはすべて、仮設自治会に寄付。昨年より多く寄付することができ、苦しい事情の中でまつりを切り盛りする自治会をサポートできたと思います。
大森団地は、石巻にある仮設住宅の中でも戸数(450戸)の多い団地です。当初は、「自治組織がうまく機能していない」と言われ、なかなか自治会ができずにいました。自治会がやっと立ち上がったのは、去年の5月末。そのような時期に、ふんばろうから「ポケモンカーと屋台の子ども夏まつりの企画」を提案し、それから自治会の方々の尽力で、参加団体がどんどん増え、大規模な夏祭りとなったのでした。
今年の夏まつりは(自治会の皆さんも)ぐっと落ちついていたように感じます。1年目と2年目の違いや仮設住宅という場所がまた過渡期にあることを感じさせられました。大森団地は私有地を借りて建てられた仮設住宅で、その借地契約は来年8月末まで。大幅に遅れている石巻市の災害公営住宅の着工状況をみると、契約の延長は充分考えられることではありますが、それでもゆくゆくは「市なり国の所有地に立地する仮設に集約される」との話もうかがいました。災害公営住宅で落ち着けるまでの道のりの難しさを感じます。
なかなか先を見通せない状況もありながら、夏まつりへ向けた自治会の皆さんの盛り上がりは素晴らしかった。昨年はあまり熱心ではなかった「盆踊りの練習」も回を重ねて取り組まれ「もっと練習する—という声があがるので、もう一日練習日を設けました」と説明してくれた同自治会の阿部好廣会長の笑顔が印象的でした。
仮設住宅では、「来年は…」という言葉を飲み込む状況ではありますが、ある一時期のことではあったとしても、それは「今を生きる」被災された方々への大きな力になった、そんなふうに思わせてくれる夏まつりでした。(菅原節子)
石巻市旧河北町にある大森仮設団地自治会が主催する「2013大森団地夏まつり」が24日、前夜の雨から一転し、「気温30度超え」の夏まつりらしい天候に恵まれ開催されました。ふんばろう宮城プロジェクトも昨年に引き続き、参加しました。
屋台・ステージ部門含め、参加団体は14団体。ふんばろうは、かき氷・焼きそば・ホットドックを出店し、まつりを盛りあげました。昼前から、それぞれのブースは行列のできる勢いで、猛暑のなか各団体はフル回転。焼きそばコーナーは、暑さと格闘しながら注文に追いつかない状態でした。かき氷もレトロな手回し式のかき氷がウケて長蛇の列が…。来場者もスタッフが大粒の汗を流しながら必死で氷を削る姿を目前にして、じっと待っていてくれます。支援を受けたピタパンを活用したホットドックも好評で、あっという間に完売しました。
屋台販売の傍ら、ステージではマジックショーや、各種ライブが続々と繰り広げられました。なかでも素晴らしかったのは、レベルが高いことで有名な石巻渡波の獅子風流塾の「獅子振り(獅子舞)」。居並ぶ太鼓に、お囃子、今年は民謡まで披露されました。そして、集会室では子ども対象のゲーム大会が賑わいを見せていました。
ふんばろうで販売した売り上げはすべて、仮設自治会に寄付。昨年より多く寄付することができ、苦しい事情の中でまつりを切り盛りする自治会をサポートできたと思います。
大森団地は、石巻にある仮設住宅の中でも戸数(450戸)の多い団地です。当初は、「自治組織がうまく機能していない」と言われ、なかなか自治会ができずにいました。自治会がやっと立ち上がったのは、去年の5月末。そのような時期に、ふんばろうから「ポケモンカーと屋台の子ども夏まつりの企画」を提案し、それから自治会の方々の尽力で、参加団体がどんどん増え、大規模な夏祭りとなったのでした。
今年の夏まつりは(自治会の皆さんも)ぐっと落ちついていたように感じます。1年目と2年目の違いや仮設住宅という場所がまた過渡期にあることを感じさせられました。大森団地は私有地を借りて建てられた仮設住宅で、その借地契約は来年8月末まで。大幅に遅れている石巻市の災害公営住宅の着工状況をみると、契約の延長は充分考えられることではありますが、それでもゆくゆくは「市なり国の所有地に立地する仮設に集約される」との話もうかがいました。災害公営住宅で落ち着けるまでの道のりの難しさを感じます。
なかなか先を見通せない状況もありながら、夏まつりへ向けた自治会の皆さんの盛り上がりは素晴らしかった。昨年はあまり熱心ではなかった「盆踊りの練習」も回を重ねて取り組まれ「もっと練習する—という声があがるので、もう一日練習日を設けました」と説明してくれた同自治会の阿部好廣会長の笑顔が印象的でした。
仮設住宅では、「来年は…」という言葉を飲み込む状況ではありますが、ある一時期のことではあったとしても、それは「今を生きる」被災された方々への大きな力になった、そんなふうに思わせてくれる夏まつりでした。(菅原節子)