昨日は二十四節気『大寒』、七十二候の初候『款冬華(ふきのはなさく)』という
ことで一年で最も寒さの厳しい時季だが、草花は春に向けての準備をする頃と
言われている。
ここさいたま市も日中は日差しの温もりを充分感じるような穏やかな一日だった。
太陽の光も少しずつ力を増しているように見え、夕刻、5時近くになっても空は
まだ明るく、餌を求めて庭へ来るヒヨドリの姿もくっきりと見えた。
我が家の白い椿は花が大きく、遠目にもはっきりとわかるので、餌の
少ないこの時季は視力の良いヒヨドリたちにとって格好の餌に見える
のかしょっちゅうやってくる。
止まる枝の位置や体の角度を変えながら忙しそうに啄むその姿を見ると
『大事な花を食べるなっ!』と追い払うよりもガラス越しにそっと、そして
じっと見続けてしまう。
首を振りながら少しずつ、ちぎるようにして食べ始めたかと思うと、
ある瞬間に残りの大きな塊を一気に飲み込むその様子がおかしくもあり
生命の力強さも感じる。
小鳥や地中の虫たち、木々の芽などすべての生き物達は今日の温かさで
近づく春の気配を敏感に感じているように思う。
『三寒四温』の言葉通りしばらくは寒暖を繰り返しながら季節は確実に
春に向かっているようだ。