サイコロジスト101

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健康心理学、生理心理学、ストマネを学びましょう!

禁煙啓発ポスター投票結果発表!

2010-06-22 11:10:11 | Weblog
5月の世界禁煙デーに合わせた企画、禁煙啓発ポスターの投票結果を発表します。

描かれたポスターは16枚。

応募作品を健康心理学の授業中、ならびに健康支援センター前に貼りだして投票を行ってもらいました。

その結果、優秀作品として2点が選ばれました。

来週の医療のヘルスプロモーションの授業中に、作品制作グループに対して表彰状ならびに景品贈呈を行います。

若い人たちの新鮮な感性を感じました。


2010/06/22・記

医療のヘルスプロモーション受講生の提案

2010-06-22 10:53:56 | Weblog
医療のヘルスプロモーションでは、グループワークを行っています。

昨日の授業では、先週開講の授業で紹介した難病患者さまへのQOL向上をめざしたストレスマネジメント教室の話題から、せっかくいいプログラムなのに、なんで継続参加する人が少ないのだろうかについてのグループ討論の結果を発表してもらいました。

そして、各グループごとに提案事項、改良提案をしてもらいました。

事業内容の見直し、事業仕分けですね。

で、具体的な修正提案、各グループの案を実行するにあたって必要亜予算の計算などを文書にして提出してもらいました。

まだまだ素人学生のアイデアですから、具体の提案事項にはなっていませんが、まとめると添付の資料のような案が出来ました。

保健師や医師にはなかなか気づかないアイデアが入っていて少し嬉しくおもいました。

医療のヘルスプロモーションは、健康心理士がなすべき課題をグループワークで模擬練習することです。

どんどんアイデアを煮詰めてください。

そして、できたら、参考資料を読み、関連論文を読み、今最も緊急性の高いテーマの解決策に柔軟な若い頭をつかってチャレンジして欲しいですね。

2010/06/22記

p.s.
来週は、心臓発作の予防、治療、リハに健康心理学がどう貢献できるかを話題にします。

心理学概論20100621感覚知覚1

2010-06-22 10:25:48 | Weblog
昨日開講の心理学概論(20100621)感覚知覚1で使用した資料です。

図版は著作物なのでこういう場での掲載には制限があるのですが、これだけ小さな画像にしたので問題はないでしょう。

多くの教科書などからのコピーです。

私たちが周りの世界を理解すること(知覚)の話でしたね。

さて、知覚はどのような順路で成立するんでしたっけ。

1 感覚器官に外界から物理・科学的な刺激(適刺激といいました)が入ります。

2 感覚器官の感覚受容器から、神経信号が出て、知覚神経を経て脳の一次処理領域に伝達されます。

3 このあたりが、心理学では感覚記憶って呼ぶところ。

4 次いで、二次処理領域、記憶領域、連合領域などに信号が伝わり、外界の刺激の同定が行われます。解釈されるわけ。

見えの世界、すなわち視覚に問題を絞って話をしたのが昨日でしたね。

視覚では、1の適刺激は380nm(ナノ・メートル)から720nmまでの波長帯域の電磁波。

それより短いあるいは長い波長はみえません。紫外線、赤外線のたぐいです。

視覚の2は、目。目の構造はカメラに例えられますので勉強しておいてください。レンズもあれば絞りもシャッターもあります。

そしてフィルムにあたるのが網膜。視細胞には2種類あって、錐体細胞と桿体細胞。昨日の授業では錐体細胞の話しかしなかったんですが、カラーフィルムです。RGBの3原色に敏感な3種類の錐体細胞がカラー視を実現しています。

デジタルカメラのカラーCCDと同じようなものですね。(もっとも、CCDのほうが人間の網膜を真似したわけだけど)

網膜のから視神経が脳に向かって伸びていますが、網膜の中心部分から右の網膜(左視野担当)と左の網膜(右視野担当)では経路が異なるので注意しましょう。

右網膜からの視神経は、脳の底部で交叉して(視神経交叉)、右目からも左目からもすべて大脳の右半球に向かう。左網膜からの視神経は、左半球に向かう。

外側膝状体を経るルートと、上丘を経るルートがありますが、行き着くとろこは大脳の後頭葉視覚担当領域(ブロードマンの脳地図の17野)に到達します。これが視覚の一次処理中枢。

視覚の段階3、いわゆる感覚とよばれるのは、視覚17野でおこっていることでしょうか。

そして即座に脳梁を経て左右網膜からの情報が相互に転送され、数ミリ秒ほど遅れれはしますがこれで左右視野情報が揃います。

視覚の段階4、いわゆる知覚はここから先です。すぐ知覚の領域や、記憶を担当するところ、前頭連合野などとネットワークを経て情報転送をした結果、「誰それさんが近づいている」とか「UFOらしき移動体がある!」などと認知するわけです。

私たちの心というのは便利に出来ていて、ほんの少し一瞥しただけで人の顔がわかったり、表情がよみとれますね。進化の過程で、人の顔、目の表情などに特化した視知覚が発達したものと考えられています。

空に浮いている入道雲をみて、怖い顔の親父を思い出したり、塀の上の猫よけペットボトルが人の気配と感じたことがみなさんにもあったのでは?

こうした高度な視知覚機能は、ときに無いものを見たり、あるものをみのがしたり、ちがったように見えたりさせます。

こうした錯視について、たくさんのデモをし、体験してもらいました。

来週はこの続きと、聴覚、味覚、嗅覚、皮膚感覚などのいわゆる5感について学びます。

予習しっかりしておいてください。

2010/06/22・記