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心理学研究法10:知的能力を調べる方法

2010-12-08 23:30:06 | Weblog
12月6日開講の心理学研究法で使った資料です。

10回目に当たるこの日は、知能について学びました。

人を他者から区別するものとして、知的能力(知能)は重要な構成要素です。

知能テストで測ることが出来るものだけが、実は本来の知能ではありません。

知能テストは、多くの場合、発達段階を判定するための統計的な基準をもととするもの。

知能テストのオリジンは、フランスの心理学者アルフレッド・ビネーが、医師のシモンといっしょにパリ教育委員会から諮問をうけて作った検査です。

手順は、
1)多くの問題を作ります。
2)同年齢の子ども達の半数が解ける問題を選び、その年齢相応の問題とします。
3)およそ検査ができる年齢から、成人に達するまでの年齢段階の問題群を用意します。
4)知能検査を受ける目の前の子どもの暦年齢より若干下のランクの問題からはじめて、順次年齢段階をあげていきます。
5)ついに解けなく問題までたどりついたら、その直前の問題の年齢こそがその子の精神年齢というわけ。

IQの計算は、精神年齢を暦年齢で除して100を掛けたもの。

テストでは計算ができるように練習しておくように。

こうしてできた知能テストは、ビネー式と呼ばれ、関西では鈴木ビネー検査、関東では田中ビネー検査がよくつかわれました。

最近では、発達の遅れをより細かくみるために、K式発達検査が関西の児童相談所などではよく使われます。

より一般的には、ウェックスラー型の知能検査があります。これは、言語性知能と動作性知能に分けてそれぞれ年齢段階ごとの平均得点と標準偏差から求められる偏差値で知能を表します。偏差値の計算式もぜひまなんでください。

来週は発達をしらべる方法について学びます。

2010/12/08・記