「年を取るのが楽しくなる教養力」を読んで、多いに参考になったので読後感を述べる。
■タイトルは「年をとるのが楽しくなる教養力」とあるが「教養力」という語に多くの方が違和感を持つと思うので、これを「知的生活」と置き換えるとしっくりしよう。
■2017.1.5に日本老年学会・日本老年医学会から64歳以上を凖高齢者、75歳以上を高齢者、90歳以上を超高齢者とする提言があったのはご承知の通りである。
このニュースが示唆しているのは、人生は90年時代になろうとしている事であろう。そこでは、社会の第一線を退いた後を如何に充実した人生を生きるかが大きな問題になるが、本書はそれに答える多くの事例、ヒントを提供し、時宜を得ている。
■事例・ヒントは古今東西の優れた先人の文学、芸術などに裏打ちされているので説得力がある。
■主として、これから停年を迎える年代の人を対象にしているようであるが、70代、80代の高齢者が読んでも十分に納得できる手引書である。
■副次的には、読書案内にもなっているのも親切である。
■因みに言及されている分野・領域と筆者のコメントは次の通りであるが、内容は多くの読者が共感できよう。
・趣味:人生の大きな支えになり得る
・習い事:学びの真髄に触れられるチャンスである
・社会貢献:社会貢献は充実度が大きい/但し、ハードルが高いと思う
・社交:社交は人生をより豊かにする/特に男性諸氏に有益な提言であると思う
・孤独:孤独との付き合い方の提示
・老いと死:避けないで向き合う方法の提示
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